新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

岸田文雄総理/総裁の大英断か

2024-06-01 06:47:33 | コラム
自由民主党が政治資金改正法の野党の修正案を受け入れたのは:

岸田文雄総理/総裁の大英断で立憲民主党と維新の会の修正案を受け入れたと報じられていた。結果として、色々とこじれていたこの修正案が会期中に成立の見通しとなったそうだ。だが、結構なことでしたとまで言える気がしないので困る。

岸田総理はこの決断については、最早決まり文句と化したようにすら感じさせる「政治に対する国民の信頼を回復する為に」と語られたようだった。このように言われると「国民は今まで政治を信頼してくれていたのに、政治が至らざる為にその信頼を損ねてしまっていた。そこで、この際奮起してその信頼を回復しようと大英断をしたので何卒宜しく」と言ったのと同じではないか。私などは残念ながら、政治をそこまで信頼していたつもりはないのだが。

政治家や(マスコミは)何かというと「国民の為」とか「国民の信頼を裏切らない為に」とか「国民が怒っているから」というようなことを言う傾向がある。本当に国民が政治に深い関心を持ち、自分たちが選んだ政治家たちの一挙手一投足をしっかりと注視しているのだろうか。関心があれば、選挙の投票率だってもっと上がっていただろうに。信頼されていない政治をやってきていながら、今更「回復を」と言っても手遅れではないかという気がする。

大体からして与野党共に、この政治資金規正法の改正にどれ程の時間を空費(敢えてそう言って置くが)したのか。元はと言えば、自由民主党内の派閥での「収支報告書不記載」に端を発した案件だったのではないか。それが国会の時間を無駄遣いさせても良い程の重要な事案だったのかと考えてしまう。他にもっと重大な問題はなかったのか。このような状態を引き起こしていながら、国民に向かって「信頼して下さい」と真正面から言うのかな。

立憲民主党にしたところで、小沢一郎に岡田幹事長他が「改正案に政治資金パーティー禁止を盛り込んでおきながら、自らはパーティーを予定していたとは」と叱責されてしまう体たらく。与野党共に「企業・団体からの献金は受けない。政治資金パーティーはやらない。政党交付金だけで過ごします」と言っておけば、多少は信頼を獲得(回復ではない、念の為)出来たという気がしてならない。でも、言う訳がないと思わせられるのが情けない。

念のために確認しておくと「私はマスコミ報道に基づいて、政治の世界で何が起きていたのかを認識して論じている」のである。それ以上でも以下でもない。