新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

6月8日 その2 14億総習近平化なのかな

2024-06-08 09:13:19 | コラム
中国に如何に対応していけば良いのだろう:

私には中国というか習近平国家主席は「既に我らは世界を支配する王様に限りなく近づいた」とでも信じ切っているのではないかとすら疑う時が多くなった。その王座には習近平氏だけではなくて、中国共産党も鎮座しているのだろう。そうでなければ、最近大きく取り上げられているような出来事は起きてこなかったと思うのだ。

先ずその一例には靖国神社での集団による悪行がある。彼等は「核汚染水排出に対して当然のことをして報いただけ」とほざく程の確信犯であり、平然としてメデイアに顔をさらし、我が国のテレビ局の質問に信念とやらを披露する始末だ。そういう者どもに何らの措置を講じられない我々は切歯扼腕するだけ。だが、中国は平然として我が国内に秘密警察の基地を設けているではないか。習氏は「裁くのは俺様だけだ」と言うだろう。

大きな例には、呉江浩駐日中国大使の「日本という国が中国分裂を企てる戦車に縛られてしまえば、日本の民衆が火の中に連れ込まれることになる」との発言がある。外務省は「外交ルートを通じて抗議した」というのが電話による抗議だったと判明して、次の手が書面を郵送したことだとも報じられた。林官房長官も「不適切」と指摘したそうだ。非常に気を遣っていることがかなり明確に読めてくる。

次は櫻井よしこさんが週刊新潮に掲載された「董軍国防大臣のシンガポールで開催された国際会議での一方的な発言の暴言」である。董軍氏は周囲からの抗議には一切聞く耳持たずに言いたい事だけ言っていたそうだ。要するに「台湾は中国の一部論」を強調したという事に尽きるようだ。

習近平氏を独裁者であるとか、世界制覇を目指して独走中であるというような非難と批判は、最早珍しくも何ともない。バイデン大統領と復帰を目指すトランプ前大統領の争いで、アメリカが分断なのか分裂しているかのようでは、習近平氏が世界制覇の好機到来と捉えていても不思議ではないだろう。その習近平氏はロシアを真っ向から支援し、金正恩とも緊密になる方向だ。バイデン大統領はイスラエルの支援という問題も抱えている。

その国家主席の意向は国土の隅々まで浸透し、14億の人々は素直に従っているからこそ、靖国神社で悪行を働く前に帰国便を手配済みだったという手回しの良さだったりする。彼等は帰国すれば論功行賞でも待っているようなインセンティブをチラつかされていたのかもしれない。董軍氏や呉大使はあのように振る舞うことで習近平国家主席に阿っているだけで、その地位の安泰とあわよくば出世をと目論んでいるのかとも考えられるではないか。

彼等は火の玉となって国の為に尽くしている訳でもなく、唯々専制政治の君主に逆らうなど「以ての外」で、ひたすら阿って、ご機嫌を伺って、我が身の安全を図っているだけとしか見えない。そんな国に外交ルートを通じて抗議しても意味がないくらいは、外務省も親中国派と言われる林官房長官もご存じのはずだろうと思う。

最早、中国と習近平氏に対抗しようとするならば、我が国一国だけの手には余るのは明々白々。同盟国のアメリカやEU(NATO)の諸国と緊密以上の連絡を取って、何時如何なる時でも対応出来るような態勢を万遺憾なく整えておく必要があるだろう。だが、習近平国家主席は既に一帯一路や出資や貸付等々の手練手管を弄して、アフリカや南アメリカは言うまでもない事で、EU圏内にも影響を与える力を見せている。

私如きには、ここから先に世界の情勢がどのように展開していくかなどは解る訳がない。だが、ハッキリと解ることは、先ほども指摘したように「政治資金規正法の改正」如きに現を抜かしていても良い時ではないことではないのか。締めには「岸田さん、頼みますよ」と言っておきたい。


「政治資金規正法改正案」の審議に思う

2024-06-08 07:20:51 | コラム
岸田文雄総理/総裁が守ろうとするものとは:

本8日は参議院で改正案の審議が行われるそうだ。今日までの与野党間の交渉と国会での審議または討論の迷走というか、小田原評定をこれでもかとばかりに見せつけられている国民が「岸田さんを信じて政治を信頼しよう」と思うのだろうか。そう思っておられるのは岸田文雄総理/総裁だけかも知れないと案じてあげたくなる。国民は「自らの政権を死守する」が最優先事項だと見破っているかもしれないのに。

ここまでの経過で改めてハッキリしてきたことは「自由民主党は何としても資金源を断たれる、いや自らの手で断ってしまうような改正はすまいと懸命なのだ」と確認出来た。と言うよりも、何度か引用した某大学教授が指摘された「自民党が資金源を断つようなことをする訳がない」の通りだったというだけのことのようだ。それに手を貸して与党に滑り込もうという魂胆も見えるような政党がいるのも情けない。

私にはこの件の担当者(なのだろう)だと認識している自民党の鈴木馨祐、牧原秀樹、井上信治がテレビの画面に現れるだけで「げんなりする」というか、気が滅入るのである。彼等は「何とかして総理/総裁に指示された通りに事を成就しなければ」と必死なのであり、野党が攻め込んでくる難しい質問に言葉尻を取られないように答えて逃げねばならないとしているだけだ。何かを成就しようという意気込みは欠片も見えてこない。

彼等の学歴を見れば現代の我が国ではこれより上等なことはないだろうと言える程立派なのである。それならば、もう少しまともに真正面から取り組んで「納得した」と言いたくなるような答弁をして欲しいのだ。特に鈴木馨祐に至っては苦悶の表情というか渋面で声を振り絞っている始末だ。彼等は皆「答えがただ一つ」のような難しい試験で最高の成績を残して、有名私立高校から東京大学法学部を経て財務省に進んだ選り抜きの精鋭のはず。

その精鋭たちは遺憾ながら答えが一つに限定されている訳でではない政治というか、国会答弁のような世界に入ってくれば、野党の意地悪い質問を言葉巧みにそらせるだけの対応能力が未だ備わっていなかったことをと露呈してしまったのだと、私には聞こえていた。即ち、彼等は立派なstatesmanたろうとして政界入りしたのだろうが、百戦錬磨(と言えばお世辞だが)のpoliticianたちとは未だに太刀打ち出来ていないのではないか。

岸田文雄総理/総裁はこの法案というか自党に都合が良い改正案を通してしまいたいのであれば、近頃特に目立ってきた総理の手法である「突然、自ら会議や会合を主導し且つ踏み込んで決定を下してしまう」を最初から採っておけば良かったのではなかろうか。ではあっても、「領収証を10年後に公開」というような、良識ある人々に評判が宜しくない事まで強行なさるのでは「国民の信頼回復」は夢に終わるのではないだろうか。

岸田内閣と自由民主党にお願いしておきたいことは「もう好い加減に国民に信頼されそうにもない改正案の審議を打ち切って、陳腐な言い方だが、国の内外に山積する改正案よりも重大事案に可及的速やかに取り組んで頂きたいのである。解散や総裁選などの心配はその後に願いたいもの。