新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

宗教関連の話題

2019-03-19 08:49:44 | コラム
キリスト教対イスラム教を考えると:

この度のニュージーランドにおける2箇所のモスクでのオーストラリア人による銃撃事件を見る時に、この二つの宗教の間にある争い(なのだろう)が如何に根深いかは解ろうというもの。この件は確かに私が嘗て中近東駐在経験者の商社マンに「何故彼らが争うかは世界史をチャンと勉強してあれば彼らが対立しているかの根拠は解ること。彼らは2千年以上も前に奪取された土地は同じ年月をかけても取り戻すと言っている。そこに中東の和平などが簡単に実現すると思わない方が良い」と説諭されたことだと思う。

私は一応世界の20ヶ国を歩いてきた経験があるものの、中近東、中南米、アフリカにはついぞ訪れる機会がなかった。それ故に、中近東というかキリスト教・イスラム教、・ユダヤ教間の対立については話に聞くだけで、その歴史的深刻さは解る気がするが何らの実感がない。しかしながら、サッカー経験者としては何が故にFIFAが中近東の諸国を、私にはこじつけとしか思えないことで、アジアに押しつけてきたのは、決して根拠がないことではないように捉えていた。換言すれば、ヨーロッパ勢(キリスト教徒)はただ単に中近東の諸国の小汚いサッカーだけを嫌ったのではないと解釈するということ。

しかも、現時点ではイスラム教圏内の多くの国からEU圏内の諸国向けのように無数のイスラム教徒の(合法化非合法化は別にして)移民が押し寄せている。その結果というか問題点については今更私がここで云々する必要がないと思うほど深刻化しつつある。地理的に考察すれば、現在のようにアフリカ等からヨーロッパにあれほどの移民が押しかけるのは解らないでもないが、ニュージーランドのように何処のイスラム教国からも近距離にないし交通の便が悪い国にも、その移民問題が生じており、反対する勢力まで現れたとは寧ろ驚きであった。

我が国にも確かに東京都内やその近郊にイスラム教徒が増加しつつあるのは確かだが、我々の職場を奪うほどの大問題になりそうな気配は未だない。それは我が国は中近東からは簡単には押しかけてこらないような立地条件を抱えていることもあるだろう。だが、ここ新宿区百人町にはイスラム横町などがあるが、彼らを雇っている小規模小売業などは未だ見たことがない。だが、以前にイスラム教徒であるバングラデシュ人に尋ねた時には「日本は多少物価は高いが治安も良く自国よりは暮らしやすい」と答えていた。

今朝から東京福祉大学で1,400名もの除籍者(行方不明者)が出ていたと報じられているが、私はこの街の日本語学校にあれほどの人数が勉強に来ている有様を見れば「就労目的」で来日している連中がかなり多いだろうと容易に推定できる。イスラム教徒たちはその1日の礼拝の回数などからすれば使いにくいだろうとは思っている。だが、バングラデシュ人にさえ「暮らしやすい」と言われたほど良い国である我が国には、今後ともイスラム教徒たちに限らず、就労目的で留学してくる者は増えることだろうとは思う。

そうなってしまった時の対策を、政府には十分に実情調査の上で打ち出して欲しいものだ。我が国では移民たちに対して暴力に訴える事態は生じないとは信じているが、東京福祉大学で発生していた多くの行方不明者の問題は、掲題の意味するところからは離れてしまったことになるが、何となく不吉なものを感じさせてくれるのだ。