ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

古事記ものがたり・下つ巻(20)我ら隠れの 王なるぞ

2013年08月19日 | 古事記ものがたり
我らかくれの みこなるぞ

雄略ゆうりゃく天皇おおきみ 崩御みまかりて
お子の白髪しらかの 大倭おおやまと
根子命ねこのみことが 即位して
清寧せいねい天皇おおきみ お成りなる









清寧せいねい天皇おおきみ 皇后きさき無く
御子御座おわさずて 崩御みまかられ
皇位くらいぐべき みこ探す

時に市辺之いちのへ 忍歯王おしはみこ
いもうと飯豊いいどよ みこすを
政務せいむなすべく 皇位くらいにと
















折しも播磨国はりま 長官に
山部連やまべのむらじ 小楯おだて成り
任地に於ける 新築あらたや
うたげ臨席おでまし 願うとて
招かれたるは 志自牟しじむ

うたげさかりの たけなわ
順次つなぎの 舞となる

そこに火焚ひたきの かまどそば
二人わらわに 舞うべしの
うながし来るに 途惑とまどいて









 兄上どうか お先に」と
 いいやお前が 先舞え」と

互い讓るを 宴人うたげびと
いやしのわらわ 似合わぬ」と
声上げはやし 笑う中

 が舞い終え さればとて
弟立ちて 朗誦うたいなす






武人ますらお腰に ける 
大刀柄たちつかみこの しゅに塗りて
下げひもみこの 赤布あか飾り
立てる旗これ みこの赤
目立つよそおい したとても
繁れる竹藪やぶの 中れば
隠れ見えず の 日を過ごす









竹藪やぶり取りて 割りきて
並べ作りし 八弦やつおこと
かなで調べの でたきに
天下の統治おさめ なされた
伊耶本和気命いざほわけみこ 天皇すめらみこ
御子おこ市辺之いちのへ 忍歯王おしはみこ
その子なるぞよ このやっこ







驚く小楯おだて 床転ころげ落ち
うたげ集人つどいを 追い出すや
二柱ふたはしらを 膝に抱き
辛苦しんく経緯いきさつ 聞きて泣く

直ち人民ひと寄せ 仮宮みや造り
住まわせなさり 早馬うま

叔母おば飯豊王いいどよ これ聞きて
歓喜よろこ宮殿みやへ 呼び寄せる



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