ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

古事記ものがたり・下つ巻(23)暴き為すのは 天皇為ならず

2013年09月09日 | 古事記ものがたり

うらうらみて 余りある
雄略ゆうりゃく天皇おおきみ 如何いかにせん

墓をあばきて やつ霊魂みたま
報復ほうふくせずに 置くべきや








顕宗けんぞう天皇おおきみ 積年せきねん
墓をこわせの めい出すに
兄の意祁命おけみこ 申し出る

うらみ抱くは 我れもまた
 墓をあばくは 我が役目
 屹度きっとの果たし 約束やくすにて」









行きて意祁命おけみこ みささぎ
かたわらら少し 取りこぼ
帰り 「役目を 果たせり」と

報告すに 顕宗天皇おおきみ
「早き帰りは いぶかしや
 如何いかこぼちし 兄者人あにじゃひと

「少しこぼち」と 意祁命おけみこと

「父があだなる 墓なるぞ
 ことごこぼち 何故なぜん」

聞きて兄意祁命あにみこ さとすには
うらみ晴らすは 孝行こうこう

 したが父上 従弟いとこにて
 国の天皇おおきみ なれる方
 ことごこぼち のちの世の
 人の誹謗そしりを 受けずかや

 如何いかがなるかや 天皇すめらみこ

兄のじょう 道理どうりなと
顕宗天皇すめらみことは うなずけり








顕宗けんぞう天皇おおきみ 後受けて
兄の意祁命おけみこ 即位して
仁賢にんけん天皇おおきみ 御代みよとなる

続きその皇子みこ 小長谷おはつせの
若雀命わかささぎみこ 即位され
武烈ぶれつ天皇おおきみ なるぞかし

武烈ぶれつ天皇おおきみ 御子なしに
近江国おうみお住みの 袁本杼命おおどみこ
応神おいじん天皇おおきみ 五世子孫まご

上京のぼらせ申し 皇后きさきにと
武烈ぶれつ天皇おおきみ 姉君の
手白髪郎女たしからいらつめ お迎えし
継体けいたい天皇おおきみ お成りなる















以下にと続く 天皇おおきみ
安閑あんかん天皇おおきみ
宣化せんか天皇きみ
欽明きんめい天皇おおきみ
敏達びだつ天皇きみ
用命ようめい天皇おおきみ
崇峻すしゅん天皇きみ
最後推古すいこの 天皇おおきみ
継がれるちて 巻とじじる

ここに縷々るるとぞ 語り
古事記ふることふみの ものがたり 
全巻まさに 完結おわりなり









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