ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

古事記ものがたり・上つ巻(06)助けられたる 因幡の兎

2012年12月17日 | 古事記ものがたり
■助けられたる 因幡いなばの兎

須佐之男命すさのおみことの 子や孫が
次々 産まれ 六代目

生まれなさった  神こそは
五つ名の持つ 名高なだか

先ずは大国おおくに 主神ぬしのかみ
又の名前を 大穴牟遅神おおなむち
又に葦原あしはら 色許男神しこおかみ
又に八千矛やちほこ かみ
宇都志国うつしくに 玉神たまのかみ

大国主神おおくにぬしは 末っ子で
八十兄神やそあにがみの 疎外者つまはじき

みな連れ立って 因幡いなばへと
向かう目当ては 八上比売やかみひめ
妻にめとろと 旅に出る











   大国主神おおくにぬしは 兄神あにがみ
   荷物 持たされ 大袋

   行く手気多岬けたさき 海岸に
   赤裸はだか兎が 伏せている

聞けば棲居すまいは 隠岐おきの島
わにたばかり 海越そと
たが露見ろけんし 皮がる






兄神あにがみ虚言うそに 乗せられて
海水みずひたって 日にすが
皮膚かわは引きれ 死ぬ思い

哀れ思いて 大国主神おおくに
清ら 水にて 身を洗い
がまの穂綿に くるまれと
助言ことば残して 兄神あにを追う

残る兎は 合点がてんする
八上比売やかみを得るは 大国主神おおくに

 思いの 現れか
八上比売やかみ選ぶは 大国主神おおくにぞ 

いか八十兄神やそがみ 談わし
大国主神おおくにぬしを き者と

伯耆ほうき手間山てまやま ふもとにて
いのししを 狩るが故
れが待ち受け 捕えよと
言いて火焼岩ひいわで 抱き殺す

嘆く母命ははがみ 天界に
助け求めて  知恵貰う

貝の白身しろみを 削り取り
貝汁しる練り合わせ 塗るや否
大国主神おおくにぬしは 蘇生よみがえ

驚く兄神あには また謀議はか

大木たいぼく引きて け目
くさびめした 隙間すきまへと
大国主神おおくに誘い 挟潰しめ殺す

またも助けに 母命ははみこと

「いずれき者 ここ居れば
 そちのおやなる 須佐之男命すさのお
 いま根之堅州国ねかたす 訪ね行き
 逃げて隠れ」と 追いいだ








最新の画像もっと見る

コメントを投稿