ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

日めくり万葉集<7月>(その2)

2009年11月05日 | 日めくり万葉集
■平成21年11月5日■
NHKテレビ「日めくり万葉集」で取り上げられた 万葉歌を 「大阪弁」で訳します
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★防人に 出向く夫を 気遣こうて 新妻こころ 悲してならん
今年行く 新島守にひしまもりが 麻衣あさごろも 肩のまよひは たれか取り見む
《新任の 若い防人 着てる服 ほつれてもたら 誰直すやろ》
                         ―作者未詳―〔巻七・一二六五〕 

★弟よ どうか無事でと 祈る姉 明日の成り行き 共に知らんで
我が背子せこを 大和へると さ夜更けて あかときつゆに 我が立ち濡れし
《お前だけ  大和帰して 夜明けまで 夜露に濡れて 立ち尽くしてた》
                         ―大伯皇女―〔巻二・一〇五〕 

★漕ぎ隠る 小舟の行方 案ずるが わしの心も 波に漂う
いづくにか 船泊ふなはてすらむ 安礼あれの崎 漕ぎ廻こ たみ行きし 棚無たなな小舟をぶね
《あの小舟 どこで泊まりを するんやろ さっき安礼崎あれさき 行ったあの舟》 
                         ―高市黒人―〔巻一・五八〕 

★恋やつれ してる姿は 見せとない でも見て欲しな この胸の内
恋にもそ 人は死にする 水無瀬川みなせがは 下ゆあれす 月に日に
《恋したら  人死ぬんやで うちもそや あんた分かるか 日に日に痩せて》
                         ―笠郎女かさのいらつめ―〔巻四・五九八〕

★霧出ても ええけど雨は 降らんとき 水嵩増えたら 船漕がれへん
牽牛ひこぼしし つま迎へぶね 漕ぎらし あま川原かはらに 霧の立てるは
《彦星の  迎えの船が 出たんやな 天の川原に 霧出てるがな》
                         ―山上憶良―〔巻八・一五二七〕 

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