■平成22年5月13日■
NHKテレビ「日めくり万葉集」で取り上げられた 万葉歌を 「大阪弁」で訳します
――――――――――――――――――――――――――――――――
★良え浦や 浜は無うても 構めへんで お前居ったら わし満足や
石見の海 角の浦廻を 浦無しと 人こそ見らめ 潟無しと 人こそ見らめ よしゑやし 浦は無くとも よしゑやし 潟は無くとも
《石見の国の 都野の浦 よろし湊も 浜もない
構へん良えで 湊なし 浜は無うても この海は》
鯨魚取り 海辺をさして 和多豆の 荒磯の上に か青なる 玉藻沖つ藻
朝羽振る 風こそ寄せめ 夕羽振る 浪こそ来寄れ
《魚捕れるし 磯の上 朝には風が 夕べ波 青い玉藻を 持って来る》
浪の共 か寄りかく寄り 玉藻なす 寄り寝し妹を 露霜の 置きてし来れば
《その藻みたいに 寄り添うて 寝てたお前を 置いてきた》
この道の 八十隈毎に 万たび かへりみすれど
いや遠に 里は放りぬ いや高に 山も越え来ぬ
《振り向き振り向き 来たけども お前居る里 遠なるし 山高なって 隔たるし》
夏草の 思ひ萎えて 偲ふらむ 妹が門見む
《胸の潰れる 思いして お前の居るとこ 見たなった》
靡けこの山
《邪魔する山よ 飛んでまえ》
―柿本人麻呂―(巻二・一三一)
NHKテレビ「日めくり万葉集」で取り上げられた 万葉歌を 「大阪弁」で訳します
――――――――――――――――――――――――――――――――
★良え浦や 浜は無うても 構めへんで お前居ったら わし満足や
石見の海 角の浦廻を 浦無しと 人こそ見らめ 潟無しと 人こそ見らめ よしゑやし 浦は無くとも よしゑやし 潟は無くとも
《石見の国の 都野の浦 よろし湊も 浜もない
構へん良えで 湊なし 浜は無うても この海は》
鯨魚取り 海辺をさして 和多豆の 荒磯の上に か青なる 玉藻沖つ藻
朝羽振る 風こそ寄せめ 夕羽振る 浪こそ来寄れ
《魚捕れるし 磯の上 朝には風が 夕べ波 青い玉藻を 持って来る》
浪の共 か寄りかく寄り 玉藻なす 寄り寝し妹を 露霜の 置きてし来れば
《その藻みたいに 寄り添うて 寝てたお前を 置いてきた》
この道の 八十隈毎に 万たび かへりみすれど
いや遠に 里は放りぬ いや高に 山も越え来ぬ
《振り向き振り向き 来たけども お前居る里 遠なるし 山高なって 隔たるし》
夏草の 思ひ萎えて 偲ふらむ 妹が門見む
《胸の潰れる 思いして お前の居るとこ 見たなった》
靡けこの山
《邪魔する山よ 飛んでまえ》
―柿本人麻呂―(巻二・一三一)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます