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ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

家持編(一)青春・恋の遍歴(20)なんで散らすか アホほととぎす

2011年09月05日 | 家持編(一)青春・恋の遍歴
■平成23年9月5日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★橘の 花に託して 家待が 大嬢に 思いを告げる

いかといかと あるわが屋前やどに 百枝ももえさし ふる橘 
玉にく  五月さつきを近み あえぬがに 花咲きにけり 朝にに 出で見るごとに
 
《庭植えて  どない育つか 楽しみに してた橘 枝伸ばし
 薬玉くすだまに する五月 近づいたころ いっぱいに 花付けたんで 朝昼と 見に行くたんび おもたんや》 
いきに わがおもふ妹に 真澄鏡まそかがみ 清き月夜つくよに 
ただ一目ひとめ 見するまでには 散りこすな ゆめといひつつ ここだくも わがるものを うれたきや
 
いのちと思う お前ちゃん 澄んだ月夜に 一目でも
 見せたるまでは 散らんとき 屹度きっとやでえと 一生懸命いっしょけめ 丹精たんせいしたに 腹立つな》
しこ霍公鳥ほととぎす あかときの うら悲しきに 追へど追へど なほし来鳴きて いたづらに 
つちに散らせば すべみ  ぢて手折たをりつ 見ませ吾妹子わぎもこ

《アホほととぎす 夜明け前 うっとしことに 飛んできて 追いに追うても 来て鳴いて
 花台無だいなしに 散らしよる 仕様しょう無いよって 残り花 折り採ったんや 見たって欲しな》
                         ―大伴家持―〈巻八・一五〇七〉 
十五夜もちくたち 清き月夜つくよに 吾妹子わぎもこに 見せむと思ひし 屋前やどの橘
十六夜いざよいの 澄んだ月夜に お前にと 見せよ思てた 庭橘や》
                         ―大伴家持―〈巻八・一五〇八〉 
妹が見て のちも鳴かなむ 霍公鳥ほととぎす 花橘を つちに散らしつ
《ほととぎす 橘花を 鳴き散らす お前見たあと 鳴いたらのに》
                         ―大伴家持―〈巻八・一五〇九〉 




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