■平成23年9月8日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
――――――――――――――――――――――――――――――――
★邪魔無しの 晴れて通いの 日々なれど 一緒生活が 早よ来ぬものか
わが屋前の 時じき藤の めづらしく 今も見てしか 妹が咲容を
《愛らしい 時節外れの 藤咲いた お前の笑顔 見となったがな》
―大伴家持―〈巻八・一六二七〉
わが屋前の 萩の下葉は 秋風も いまだ吹かねば かくぞ黄変てる
《庭の萩 まだ秋風も 吹かんのに 下の葉ほれ見 黄葉してる》
―大伴家持―〈巻八・一六二八〉
ねもころに 物を思へば 言はむ術 為む術も無し
《しみじみと 恋しさ思たら 言い様ない 晴らす方法も 見当たらん》
妹とわれと 手携はりて 朝には 庭に出で立ち 夕には 床うち払ひ
白栲の 袖さし交へて さ寝し夜や 常にありける
《お前とわしと 手ぇ繋ぎ 朝に庭出て 夕べには 床延べ清め 袖交え
一緒寝た夜 ちょっとだけ》
あしひきの 山鳥こそは 峯向ひに 妻問すといへ 現世の 人にあるわれや 何すとか 一日一夜も 離り居て 嘆き恋ふらむ ここ思へば 胸こそ痛き
《山に棲む鳥 峰越えて 連れと一緒に 居る言うに この世生まれた このわしは
なんで毎日 毎晩も 離れ暮らして 嘆くんか それを思たら 胸痛い》
そこ故に 情和ぐやと 高円の 山にも野にも うち行きて 遊びあるけど
花のみし にほひてあれば 見るごとに まして思はゆ
いかにして 忘れむものそ 恋といふものを
《仕様無いよって 慰みに 高円山の 山や野に 出かけて行って 遊んだら 花が綺麗に 咲いてたが それ見る度に 益々に お前のことが 偲ばれる
どしたら良んや 忘れんの 思う様ならん 恋云うもんは》
―大伴家持―〈巻八・一六二九〉
高円の 野辺の容花 面影に 見えつつ妹は 忘れかねつも
《高円の 野辺の昼顔 面影に 見えてお前を 忘られんのや》
―大伴家持―〈巻八・一六三〇〉
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万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★邪魔無しの 晴れて通いの 日々なれど 一緒生活が 早よ来ぬものか
わが屋前の 時じき藤の めづらしく 今も見てしか 妹が咲容を
《愛らしい 時節外れの 藤咲いた お前の笑顔 見となったがな》
―大伴家持―〈巻八・一六二七〉
わが屋前の 萩の下葉は 秋風も いまだ吹かねば かくぞ黄変てる
《庭の萩 まだ秋風も 吹かんのに 下の葉ほれ見 黄葉してる》
―大伴家持―〈巻八・一六二八〉
ねもころに 物を思へば 言はむ術 為む術も無し
《しみじみと 恋しさ思たら 言い様ない 晴らす方法も 見当たらん》
妹とわれと 手携はりて 朝には 庭に出で立ち 夕には 床うち払ひ
白栲の 袖さし交へて さ寝し夜や 常にありける
《お前とわしと 手ぇ繋ぎ 朝に庭出て 夕べには 床延べ清め 袖交え
一緒寝た夜 ちょっとだけ》
あしひきの 山鳥こそは 峯向ひに 妻問すといへ 現世の 人にあるわれや 何すとか 一日一夜も 離り居て 嘆き恋ふらむ ここ思へば 胸こそ痛き
《山に棲む鳥 峰越えて 連れと一緒に 居る言うに この世生まれた このわしは
なんで毎日 毎晩も 離れ暮らして 嘆くんか それを思たら 胸痛い》
そこ故に 情和ぐやと 高円の 山にも野にも うち行きて 遊びあるけど
花のみし にほひてあれば 見るごとに まして思はゆ
いかにして 忘れむものそ 恋といふものを
《仕様無いよって 慰みに 高円山の 山や野に 出かけて行って 遊んだら 花が綺麗に 咲いてたが それ見る度に 益々に お前のことが 偲ばれる
どしたら良んや 忘れんの 思う様ならん 恋云うもんは》
―大伴家持―〈巻八・一六二九〉
高円の 野辺の容花 面影に 見えつつ妹は 忘れかねつも
《高円の 野辺の昼顔 面影に 見えてお前を 忘られんのや》
―大伴家持―〈巻八・一六三〇〉
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