ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

家持編(一)青春・恋の遍歴(26)後の祭や ええいもう

2011年09月26日 | 家持編(一)青春・恋の遍歴
■平成23年9月26日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★家待の 必死取りなし 実らずて 憐れ独りで 泣き寝入り

ことしは ことなるか 小山田をやまだの 苗代なはしろみづの 中淀なかよどにして
《先に声  掛けて来たんは 誰やろか なんで今更 尻込みすんや》
                         ―紀女郎―〈巻四・七七六〉 

吾妹子わぎもこが 屋戸やどまがきを 見に行かば けだしかどより かへしてむかも
《お前ん 間垣まがき見ようと 行ったなら 門からお前 返すのやろか》
                         ―大伴家持―〈巻四・七七七〉 
うつたへに まがきの姿 見まく欲り 行かむと言へや 君を見にこそ
《そうやない がき見とうて 行くんちゃう あんた見とうて 出かけるんやで》
                         ―大伴家持―〈巻四・七七八〉 

板葺いたぶきの 黒木くろきの屋根は 山近し 明日あすの日取りて 持ちてまゐ
《板葺きの 黒木の屋根を 明日あしたにも 持っていきます 山近いんで》
                         ―大伴家持―〈巻四・七七九〉 
黒木取り かやりつつ つかへめど いそしきわけと めむともあらず
《黒木取り 草も刈り取り したけども ようやったなと めへんやろな》
                         ―大伴家持―〈巻四・七八〇〉 
ぬばたまの 昨夜きそかへしつ 今夜こよひさへ われを還すな 路の長道ながて
《真黒な 夜道昨日きのうは かえされた 今日は還しな 道中どうちゅう長い》
                         ―大伴家持―〈巻四・七八一〉 

風高く には吹けども 妹がため 袖さへ濡れて 刈れる玉藻たまも
《岸辺には 風吹き波も 高いのに 袖を濡らして 採ったぉやで》
                         ―紀女郎―〈巻四・七八二〉 
〈尻軽な 浮気男の 相聞の 波風しのぎ 守った玉藻もぉみさお〉や〉


瞿麦なでしこは 咲きて散りぬと 人は言へど わがめし野の 花にあらめやも
撫子なでしこは 咲いて散ったて 聞いたけど わし眼ぇ付けた 花ちゃうやろな》
                         ―大伴家持―〈巻八・一五一〇〉 




【われを還すな】へ


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