ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

古事記ものがたり・上つ巻(07)迫る炎に 大国主神は

2012年12月20日 | 古事記ものがたり
■迫る炎に 大国主神おおくにぬし

須佐之男命すさのおもとに 辿たどり着き
やかたうに 迎え出た
須佐之男命すさのお娘 須勢理比売すせりひめ

大国主神おおくに見るに 一目

振舞ふるまい 気にさわ
須佐之男命すさのおみこと らしめと
大国主神おおくにぬしを 蛇小屋ごや

須勢理比売すせり機転きてんに 領巾ひれ渡し
 蛇が来たらば 三度振れ」
お陰大国主神おおくに 良き目覚め

翌晩つぎに泊まるは 百足むかで小屋
またも百足むかでの み嫌う
領巾ひれを貰いて 退治
難を逃れた 大国主神ぬしのかみ


   さればと須佐之男命みこと 野に行きて
   矢を飛ばして 取れよとて
   大国主神おおくに行かせ 火を放つ

   迫る炎に むせけむ
   そこにでたる 野の鼠
    内はほらほら 外はすぶ」
          (中は洞穴  口すぼむ)



察し大国主神おおくに 穴中あななか
やがて 火は去り 野の鼠
た矢くわえて 得意したり

「ここは居れぬ」と 大国主神ぬしのかみ
寝入る須佐之男命みことの 髪の毛を
柱々に わえつけ

須佐之男命みこと自慢の 大刀たち弓矢
持って須勢理比売すせりを 背と逃げる

気付き目覚ます 須佐之男命みことがみ

追う は逃げるは 着きたるは
葦原中国あしはら 根之堅州国ねかたす 国境くにざかい

追うこれまでと 須佐之男命みことがみ

「我が大刀たちゆみで 兄神あにがみ
  討ち滅ぼして 国造れ
  くれてやるぞよ 我が娘」

須佐之男命みこと大刀たち弓 たずさえて
八十やそ兄神あにがみ 次々と
 の尾根にと 追い伏せて
河の瀬ごとに 追い払い
出雲いずもくにへと 戻り

ここに伊耶那岐神いざなき 始めたる
豊葦原とよあしはらの 水穂みずほくに
統一おさめ成し遂げ 足掛かり
得たる大国主神おおくに 今こそと
果たす旅にと で向かう







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