ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

訳してみよう万葉集(02)紫の

2011年10月24日 | 訳してみよう万葉集
■訳してみよう万葉集■<その2>

●題材歌
紫の にほえるいもを 憎くあらば 人妻ゆゑに われ恋ひめやも
                         ―大海人皇子おおあまのおうじ―〔巻一・二一〕

●現代訳
①紫の色の美しく匂うような美しい妹(おまえ)が、若しも憎いのなら、もはや他人の妻であるおまえに、かほどまでに恋する筈はないではないか。そういうあぶないことをするのも、おまえが可愛いからである。

②紫草の色美しくにおうようなあなたがにくいものなら、人妻であるあなたをどうして恋しましょうぞ。

③紫草の色の映えるような、はでやかに美しいお前よ。お前が憎いと思うなら、人妻なのに、自分はこんなに恋い焦がれようか。よくよくの思いなのだよ。

④紫草のように美しいあなたが憎かったら、あなたは人妻だのに、どうして恋したうことがあろう。

⑤紫草のように色美しくあでやかな妹よ、そなたが気に入らないのであったら、人妻と知りながら、私としてからがどうしてそなたに恋い焦がれたりしようか。

⑥紫草の花のように 美しいあなたを 憎いと思ったら 人妻であるのに どうして恋しく思いましょうか

⑦紫草のように美しい君 きらいなんかじゃない、それなら 人妻の君を こんなに気にしたりしない

①斎藤茂吉<万葉秀歌>
②森岡美子<萬葉集物語>
③山本健吉<万葉秀歌鑑賞>
④中西 進<万葉集・全訳注原文付>
⑤伊藤 博<万葉集・現代語訳付き>
⑥日めくり万葉集
⑦植田祐子<超訳万葉集>


これらを踏まえて 私はこう訳しました。

《そういな 可愛かわいお前に 連れ合いが るん承知で さそたんやから》

さあ あなたの訳は 如何ですか?

さて <その1><その2>を「万葉歌みじかものがたり」にすると・・・

【茜さす】へ




内容が変わります

2011年10月24日 | 訳してみよう万葉集
平成23年10月24日

大阪弁(関西弁)万葉集は 別ブログ「万葉歌ものがたり」と重複しています。
そこで このシリーズは「万葉歌ものがたり」に譲り 新たな企画を立ち上げたいと思います。
題して 『訳してみよう万葉集』

これまで 万葉集の解釈本をいろいろ読んでみました。
・万葉歌を読み
・歌解釈を読む
・難しいところは脚注を参考に 再度読み返す
「なるほど そういう意味か」と 納得する
次の歌に進む・・・

どうも 感動が伝わらない。
「あぁ そうですか」といった感じ。

自分ならどう訳すか 考えてみました。
さて訳すとなると 歌の読み込みが違ってきます。
歌の背景がどうかも知りたくなります。

私の経験では 普通に訳すと これまでの訳と同じに
「あぁ そうですか」に なってしまいます。
現代訳にすると どうしても 散文訳になってしまい
韻文としての万葉歌の歌心が失われてしまうからなのでしょう。
作者の心情が伝わって来ないのです。
ならば 思い切って<五七五七七>で訳すと どうかなと思いました。
そこで出来たのが 「歌ごころ関西訳」。

これなら あなたも訳せないことはないですね。

●企画
1,万葉集に詠まれた著名な歌を題材に選びます
2,その歌のこれまでの先達の訳を掲載します
3,これを踏まえた「歌ごころ関西訳」を次に載せます。
4,もしあなたの訳が生まれれば コメントに投稿ください。
5,それぞれの感性の訳が集まれば 歌の解釈が深まることでしょう

この企画果たしてうまくいくでしょうか。
ものは試しです やってみましょう。
コメント投稿を期待します。

では 始めてみましょう(次へ)