ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

家持編(二)青春・内舎人青雲(05)わしの歌じゃが いかがじゃお主

2011年10月17日 | 家持編(二)青春・内舎人青雲
■平成23年10月17日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁(満載弁)」で訳します
いわく 「大阪弁(関西弁)万葉集」
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ニシワキタダシさんの「かんさい絵ことば辞典」が好評です。
「大阪弁(関西弁)万葉集」も あやかりたいものです。
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★歌習い 手応え感じ 家持は 友の八束に 歌送る 

ひさかたの 雨間あままも置かず 雲隠くもがくり 鳴きそ行くなる 早稲田わさだ雁がね
《雲のかげ 雨降るぁも 休まんと 雁鳴き飛ぶよ 早稲わせ田の上に》
                         ―大伴家持おおとものやかもち―〈巻八・一五六六〉
雲隠くもがくり 鳴くなる雁の きてむ 秋田の穂立ほたち しげくし思ほゆ
《雲かくれ 鳴き飛ぶ雁の 行き先の 秋田のぉは たわわやろうか》
                         ―大伴家持おおとものやかもち―〈巻八・一五六七〉
雨隠あめごもり こころいぶせみ 出で見れば 春日かすがの山は 色づきにけり
《雨降りが うっとしいんで 出てみたら 春日の山は 色づいてたで》
                         ―大伴家持おおとものやかもち―〈巻八・一五六八〉
雨晴れて 清く照りたる この月夜つくよ またくたちて 雲な棚引き
《雨んで 月さわやかに 照っとるで もうこれからは 雲出んときや》
                         ―大伴家持おおとものやかもち―〈巻八・一五六九〉

此処ここにありて 春日かすが何処いづく 雨障あまつつみ 出でて行かねば 恋ひつつそ
《この雨に 降り込められて 春日山 足とおのいた 行ってみたいで》
                         ―藤原八束ふじわらのやつか―〈巻八・一五七〇〉
春日野かすがのに 時雨しぐれ降る見ゆ 明日あすよりは 黄葉もみち插頭かざさむ 高円たかまとの山
《春日野に 時雨しぐれ降ってる 黄葉もみじやな 明日あした髪挿かざしに 高円山たかまど行こか》
                         ―藤原八束ふじわらのやつか―〈巻八・一五七一〉



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