(ビッグコミックオリジナル 2003年台19号~ )
この作品は面白いと人に教えて貰って読んだもの。
<1巻裏表紙の説明文より>
ネパール、北南米、ヨーロッパ…
世界中の巨峰を登り歩き、
高度な山岳技術と山の素晴らしさと、
事故の悲劇を知る男、島崎三歩。
日本アルプスに戻った彼の前で
起きる悲惨な事故の数々。
今、三歩の三歩だけの山岳救助が始まる。
まず、画力についてだけど・・・ごめんなさい。
比べる相手が凄すぎるかもしれないけど、
「神々の山嶺」(作画:谷口ジロー)を読んだ直後には読まない方がいいかもしれない。
今後、どんどん伸びていく事を期待したいと思います。
この作品の良さはストーリーにある。
いや、ストーリー以上に主人公のキャラが最高に素晴らしい!
<島崎三歩>というキャラがなければ、これは単なる普通の山岳救助の漫画でしかなかったかもしれない。
見るからに頼りなさそうな男。
救助もニコニコしながら行っている。
・・・が、勿論、真剣な時はそれはそれは真剣で、普段とのギャップがいい。
まあ、こういう風に普段とのギャップがあるキャラなんて星の数ほどあるのだが、
三歩が特に魅力的に思えるのは何故だろう?
人命救助、しかも救助する側の人命さえも脅かされかねない<山岳救助>がテーマだから、
感動もひとしお!・・・という事もひとつの理由かもしれない。
病院がテーマだったりしても人命が関わってるだけに、感動しやすいしね。
しかし、それだけではない何かがあるように思える。
この三歩を見ていると、年齢設定が何歳なのかは知らないが、
ある意味、悟りの境地に達してるのではないかと思えるのだ。
普通、こんなに若くしては達することは出来ないだろうと思うんだけどね。
そういう意味では、ちょっと出来すぎててウソっぽいかもしれないけど、
そんなことを、ごちゃごちゃ考えずに素直に三歩は<いい漢>だな~!と思って読むのがいいんだろうね。
まだ1巻しか読んでいないのだが、この中で特に良かったのが<第5歩 頂上>
200メートル落ちた人を助けに向かう三歩。
そこには考えられない角度で手足が折れ曲がり、頭蓋骨もパックリ割れている瀕死の男性が倒れていた。
読者が見ても、これは助かるのは無理だと思えるような状態である。
三歩はその男性に声をかける。
「良く頑張った!!」
「・・・・・・」
「そうだね、わかってる。心配ないよ。
もう少しだけガンバって。ね!
君の家の今晩のおかず、何だろね?
焼き魚とミソスープ。
それからトウフなんかもいいね。」
男性を背負って垂直な崖を登っていきながら、他愛無い話をする三歩。
・・・
突然、フッっと、背中の男性が沈み込む。
「!!」
ズン・・・と急に重くなる背中の男性。
ここの表現が実にいい!
三歩の表情も実にいい!!
再び、三歩は男性に語りかける。
「本当に良く頑張ったね。
オレは島崎三歩。
山を登りに来たあなたのことを忘れないよ。
約束する。」
男性の左手をぎゅっと握って約束する三歩。
この部分、是非漫画で読んで欲しい。
三歩の優しさに何度読んでも涙が出そうになります。
この作品は面白いと人に教えて貰って読んだもの。
<1巻裏表紙の説明文より>
ネパール、北南米、ヨーロッパ…
世界中の巨峰を登り歩き、
高度な山岳技術と山の素晴らしさと、
事故の悲劇を知る男、島崎三歩。
日本アルプスに戻った彼の前で
起きる悲惨な事故の数々。
今、三歩の三歩だけの山岳救助が始まる。
まず、画力についてだけど・・・ごめんなさい。
比べる相手が凄すぎるかもしれないけど、
「神々の山嶺」(作画:谷口ジロー)を読んだ直後には読まない方がいいかもしれない。
今後、どんどん伸びていく事を期待したいと思います。
この作品の良さはストーリーにある。
いや、ストーリー以上に主人公のキャラが最高に素晴らしい!
<島崎三歩>というキャラがなければ、これは単なる普通の山岳救助の漫画でしかなかったかもしれない。
見るからに頼りなさそうな男。
救助もニコニコしながら行っている。
・・・が、勿論、真剣な時はそれはそれは真剣で、普段とのギャップがいい。
まあ、こういう風に普段とのギャップがあるキャラなんて星の数ほどあるのだが、
三歩が特に魅力的に思えるのは何故だろう?
人命救助、しかも救助する側の人命さえも脅かされかねない<山岳救助>がテーマだから、
感動もひとしお!・・・という事もひとつの理由かもしれない。
病院がテーマだったりしても人命が関わってるだけに、感動しやすいしね。
しかし、それだけではない何かがあるように思える。
この三歩を見ていると、年齢設定が何歳なのかは知らないが、
ある意味、悟りの境地に達してるのではないかと思えるのだ。
普通、こんなに若くしては達することは出来ないだろうと思うんだけどね。
そういう意味では、ちょっと出来すぎててウソっぽいかもしれないけど、
そんなことを、ごちゃごちゃ考えずに素直に三歩は<いい漢>だな~!と思って読むのがいいんだろうね。
まだ1巻しか読んでいないのだが、この中で特に良かったのが<第5歩 頂上>
200メートル落ちた人を助けに向かう三歩。
そこには考えられない角度で手足が折れ曲がり、頭蓋骨もパックリ割れている瀕死の男性が倒れていた。
読者が見ても、これは助かるのは無理だと思えるような状態である。
三歩はその男性に声をかける。
「良く頑張った!!」
「・・・・・・」
「そうだね、わかってる。心配ないよ。
もう少しだけガンバって。ね!
君の家の今晩のおかず、何だろね?
焼き魚とミソスープ。
それからトウフなんかもいいね。」
男性を背負って垂直な崖を登っていきながら、他愛無い話をする三歩。
・・・
突然、フッっと、背中の男性が沈み込む。
「!!」
ズン・・・と急に重くなる背中の男性。
ここの表現が実にいい!
三歩の表情も実にいい!!
再び、三歩は男性に語りかける。
「本当に良く頑張ったね。
オレは島崎三歩。
山を登りに来たあなたのことを忘れないよ。
約束する。」
男性の左手をぎゅっと握って約束する三歩。
この部分、是非漫画で読んで欲しい。
三歩の優しさに何度読んでも涙が出そうになります。
「岳」の絵が悪いとは思っていません。
ご指摘の本はたぶん、
「マンガは今どうなっておるのか? 」(夏目房之介)ではないかと思います。
ただ、それを言ったのは、確かいしかわじゅん氏だったと思います。
この本の感想を書いた記事のトラックバックをしました。
そこにも書いたとおり、
<単純に絵の上手さ(デッサン力とか、そういったもの)だけでなく、
プラスアルファーのものがある。・・・っていうこと。>
・・・と思ってます。
今、「岳」をようやく三巻まで読みました。
とってもいい作品です。
はやく次の巻を読みたいと思ってます。
まったく不愉快ではないです。
絵の上手下手って見方次第ですよね?って言いたかっただけで、いただいたご返答拝見すると、私よりもずーっとお分かりのようで、お恥ずかしい限りです。
今年は仲間と北鎌尾根を登る計画をしています。
もちろん厳冬期ではなく夏ですけど、それでも三歩さんのお世話にならないように、十分準備して望みたいと思います。
「孤高の人」「風雪のビヴァーク」・・・
読み返しながらわくわくしてます。
面白そうですね。今度、図書館で借りて読んでみようと思います。
北鎌尾根登山、お気をつけて行ってらっしゃいませ!