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本の迷宮

漫画感想ブログです。「漫画ゆめばなし」(YAHOO!ブログ)の中の本の感想部分だけを一部ピックアップしています。

青い空を、白い雲がかけてった (あすなひろし)

2007-08-25 10:09:39 | 漫画家(あ行)
すっきりした画面。きれいな線。ちょっと独特な動きの表現。
ギャグっぽいかと思うと、スッとシリアスになる、「間」というか、「テンポ」というか、それがいい。
必要最小限度の背景しか描いてないが、手抜きには見えない。
(笑)きちんと描くところは、きちんと描いているからだろうか。
雪の表現は、白い部分には何も描かず、ベタ部分にホワイトで雪を描くのが多い。
(単行本2巻P202・203は珍しく、白い部分に雪を描いている。ベタ部分が少なかったからか?)

BSマンガ夜話で、ベタ部分の白い所はホワイトじゃなくて白抜きにしてるとか!?え~~~~~!!スゴイ!!凄すぎる!!!!!生原稿を見てみたい。

「昭和」という雰囲気なのだろうか?何か懐かしい感じがする。
板塀など、そうそう、昔ああいうのがあったよねー。っていう感じ。
最近そういう塀はあまり見かけなくなってしまった。


この画像は何年か前にBSマンガ夜話にファックスで送ったものです。
短時間で鉛筆書きしたものなので、ちょっと雑な感じになってます。
右端が見えませんが、画像をクリックすると全部が見えます。

ヒカルの碁(作画:小畑健 原作 :ほったゆみ)

2007-08-24 22:33:42 | 漫画家(あ行)
藤原佐為がいい。
美しい上に性格が可愛い。
だいたい、ああいう美形は性格に難有りという場合が多いのだが、素直だし表情豊か。珍種の美形である。(笑)

この漫画が始まった時、佐為を見てちょっと興味を持ったのだが、「碁」なんて全く興味がないし・・・ちょっとなー・・・という感じだったのだが、読んでみると結構面白い。
それで結局全巻揃えてしまったのだ。

ストーリーは一言で言えば、少年漫画の王道ともいえる、「少年の成長物語。」
ヒカルの前に現れる幽霊「佐為」は、少年を導く師匠的存在。・・・と考えると今までいくらでも作られてきた少年漫画と同じように思える。・・・が、あそこまで人気が出たのは何故か?
色々な要因が考えられるが、そのうちの一つとして忘れてはならないのが、小畑健の「画力」。
線は美しいし、背景や小物は非常に丁寧。碁盤など、驚くべき丁寧さで描かれている。
登場人物の描き分けもきちんと出来ている。
若い子たちを色々魅力的に描けているのはもちろん、おっさんの描写が非常にいい。
様々なバリエーションで描かれている。
背景の丁寧さ、とか、おっさんの顔なんて、ちょっと青年漫画的な感じもしない訳ではないが、青年漫画よりずっと華やかさがある為、青年漫画を読まない人たちにも非常に取っ付き易いものになっている。


これも似顔絵です。
2~3年前に描いたのかな?
まだこの時はパソコンでの色塗りやってなかった頃です。


楳図かずお恐怖劇場

2007-08-21 09:08:30 | 漫画家(あ行)
(2005年10月28日発行)

「蟲たちの家」「絶食」「まだらの少女」「ねがい」「プレゼント」「DEATH MAKE」の6作品が収録されている。
実写映画版DVDが出来た時に発行されたもののようだ。

描かれた年代が随分違うので、絵柄もかなり違っている。
この表紙の中央部分の絵は「まだらの少女」。
かなり古い作品だ。

これを子供時代にリアルタイムで読んだ経験のある者は今でもこの恐怖を忘れてはいないだろう。
楳図かずおの名前を聞いただけで「へび女」が頭に浮かんできて、思わず、
「ギョエ~~~~!!」
・・・と、叫んでしまうかもしれない。

「ねがい」に出て来る人形も実にブキミだし、
「プレゼント」に出て来るサンタクロースは実に怖い!!

これらの作品が実写版になってるなんて・・・。
観てみたい気もするけど、もしもこの漫画以上に怖く出来上がってるのなら・・・
恐ろしすぎて、夜中にひとりでトイレに行けなくなってしまいそう・・・(笑)

哀しい人々 (あすなひろし)

2007-08-21 00:25:14 | 漫画家(あ行)
(昭和52年~昭和55年発行)

これを初めて読んだのは20代前半だった。
いい作品だな~。と思った。

それから数年に一回程度フト手にとって読んでみる。

自分が歳をとれば取るほど、この作品の「哀しさ」が身にしみてわかってくるように思える。

<1巻、表紙カバー折り返し部分の説明文より>
ビルの谷間に、ひしめく群衆の中に、哀しみを背負った男と女の影が流れる!
流れる雲に放浪を知り、くりかえす波に倦怠を感じ・・・・・・それでも生きる哀しい人々の哀しい物語!
あすなひろしの哀切の珠玉集!


これは短編集なのだが、どれも全て素晴らしい。
世の中のいいことも悪いこともいっぱい見てきた<大人の哀しみ>

誰もが皆、精一杯生きようとしている。
誰もが幸福になろうともがいてる。
そして誰もが自分の周りの人たちの幸福を願っている。


コピーライターの糸井重里は彼の作風を「真っ昼間の悲しさ」と評したらしい。
確かにそういう感じの作品だ。

<哀しい>という言葉には
一言で言い表すことの出来ない何かが詰まっている。
一人ひとりの人生にあった
楽しいことばかりではない人生の重み。

決して大声を出して泣き喚く悲しみではない。
じわ~っと涙が溢れてくる、そんな哀しみだ。
そして、そういう哀しみには心の奥底にほんのり温かいものが必ずあるのだ。


草迷宮・草空間 (内田善美)

2007-08-07 23:01:07 | 漫画家(あ行)
「人形」というものが好きです。
小さい頃から好きで名前をつけて可愛がっていたのを覚えています。
「小公女」に出てくる人形も好きです。
市松人形も怖いけど好きです。
西洋のアンティックドールも好きです。
スーパードルフィーも好きです。
お金がいっぱいあるのなら、コレクションをしたいぐらいです。
美形人形をオリジナルで作って、車の助手席に座らせたり、部屋の中にさりげなく座らせたりしたい・・・と言うと、ちょっと「異常」?(笑)


まあ、とにかくこの漫画は表紙の市松人形の絵が気に入って買ったのです。
内容は人形が心を持ってしゃべるんだけど・・・、
ホラーではありません。
人形や猫好きの人ならきっと気に入るだろうな~っていう感じの作品です。

私はバカになりたい (蛭子能収)

2007-08-01 09:13:16 | 漫画家(あ行)
(昭和57年発行)

やっぱり面白いのかどうかよくわからない。
絵も上手いのか下手なのかよくわからない。

・・・しかし、サラサラっと読めてしまう。
たぶん、どこか人を惹きつける魅力がある作品なのだろう。

ストーリーは、ちょっとここでは説明し難い。
18禁ネタがほとんどだから・・・。

短編13作品が載っているが、タイトルはどれも映画のパロディのようだ。
結構、こういう所に気を使ってるんだな~と意外な印象・・・。(ごめんなさい。蛭子さん。)

とりあえず、表題作の「私はバカになりたい」のあらすじを軽く説明してみる。
18禁です!!(笑)

自分は頭がいいと思っている男が主人公。
この男は女と寝ていても嫌になったら直ぐ止めてしまう。
「だめなんだよ
私は……
頭が良すぎて……
バカバカしいと思ったらやる気がしなくて」
女は怒る。(当たり前だ!)
「あなたには思い遣りというものが
ないのね」
男は平気な顔で
「やっぱり私みたいな頭になると、
やってる最中に色々と考えるんだよ
(中略)
とにかく本能ムキ出しというわけには
いかないんだよ」
女は男に下着を投げつける。
「面白くない人ね 帰ってよ!!」
男は女の部屋を出て読者に弁解する。
自分がこうすると女がこうして、そしてこうなって・・・
と、冷静に考えるから女に反逆しないんだ。・・・と。

そして、女の隣の部屋(男女が○○をしている)を覗いて肩をすくめて一言・・・。
「しかし
何も考えんで良く出来るな・・・
あーあ
私もバカになりたいよ」



思わず、こーゆー嫌味なヤツいるよな~~って共感してしまうのだ。

結局、蛭子作品は一見メチャクチャに見えるけど、
人間の抑圧された感情を見事に開放するという
ふか~~~い思惑があったのかもしれない・・・。

・・・って、本当にそうかな~~~???
あの蛭子さんを見ていると、申し訳ないがな~~~んにも考えてないように
見えてしまうのだが・・・?(笑)


地獄に墜ちた教師ども (蛭子能収 )

2007-07-31 11:18:20 | 漫画家(あ行)
(1981年発行)

「ガロ」「Jam」「ピラニア」に1974年~1981年に掲載された短編作品が載っている。

この作者の場合、漫画作品より本人自身の方が有名なのではないだろうか?
時々、TV出演しているが・・・何ともいえない独特のムードの人だと思う。
所謂「漫画家」というイメージではない。
そのへんでぶらぶらしているおっさん?というイメージか?(ごめんなさい!・・・笑)

こういう雰囲気の漫画を私が持っているのは訳がある。
実は通信販売で作者名とタイトルが面白かったということと、「青林堂」から出ているというそれだけの理由で買ったのだったと思う。(何しろ、古い話なのでよく覚えていない・・・笑)
当時はまだ、「蛭子能収」という人物を全く知らなかったのだ。

・・・で、本が届いて・・・どう思ったかというと、
よく覚えていないのだ。たぶん、好みのものではなかったのでがっかりしたのだろう。
その後、TVで作者が出てきた時、そういえば、本を持っていたな~。
とは思ったけれど読み返す事はなかった。

今回20年以上たって、読み返したのだが・・・
面白いのかどうか正直言ってよくわからない。
ただ・・・一気に全部読んでしまった。
私はつまらないと思うと読まない(読めない?)性格なので、
読んでしまったということはどこか魅力があるのだと思う。

何故かすぐに暴力をふるい、血がガバーっと噴出したり首がぽろりと落ちたり・・・
バックには時々意味も無くUFO?が飛んでいるし、
パチンコだのマージャンだの競艇だのギャンブルネタが多いし・・・
何故か背景に「標語」?みたいなものが書いてあったり・・・
とにかく訳のわからない「蛭子ワールド」なのだ!?


この本の最後に「南伸坊」の解説が載っているので一部抜粋してみる。
『なんだかわかんないけど面白い、
というようなものほどコワイものもないが、
なんだかわかんないけど面白いものほど面白いものはないのだ。
蛭子能収のマンガが面白いのは、
それが我々の抑圧された欲望である夢でありつまりは人間の不思議さを、
かいま見せてくれるからにほかならない。』


あの作者から受けるイメージそのまんまの訳のわからない?不思議な?作品である。(笑)


逃亡日記 (吾妻ひでお)

2007-07-17 16:54:40 | 漫画家(あ行)
(平成19年発行)

<「受賞する私」より一部抜粋>
「どーも
あじまです
この本は別冊漫画ゴラクに連載してたインタビューコラムに
語り下ろし描き下ろし漫画
おまけをつけ
私の生い立ち 漫画家になるまで他
むにゃむにゃなことを適当にまとめたものです
てかこれ
「失踪日記」の便乗本じゃないのっ」
編集部「そうですよ」
吾妻「……」
編集部「……」
吾妻「皆さん
この本買わなくていいです!
漫画だけ立ち読みしてください」



吾妻ひでおが失踪した場所を吾妻本人と何故かメイド姿の女の子の写真があったり、
まあ、吾妻ファンにはそれなりに楽しめるものになっている・・・かな?(笑)

「失踪日記」はベストセラーになり、「うつうつひでお日記」は大ヒットしたそうだけど、この本、うれたのかな~??

星の時計のLiddell 2巻 (内田善美)

2007-07-09 09:17:07 | 漫画家(あ行)
(1985年発行)

この本は図書館で見つけたのです。
でも、残念ながら全3巻なのに、図書館にあるのは2巻のみ。
これは寄贈された本らしいので誰かが返さないまま紛失したというよりは、もともとこの一冊しか寄贈されていないのかもしれませんね。

復刊される見込みも今の所なさそうだし・・・残りの二冊を読める可能性は低いでしょうね。

まあそういうわけで、ストーリーについては感想を書けません。
絵は言うまでも無く美しい絵です。

活字の世界が大好きな夢見がちな少女(或いは元少女?)がどっぷりと浸れる<世界観>とでもいいましょうか。そういう雰囲気が好きです。

よく見ると(よく見なくても?)ミスターミハルコフは馬面だけど(笑)私の好みです♪
青池保子の描く男性も馬面が多いのよね。
私って、馬面が好きなのかしら??

ああ!1巻と3巻が読みたい~~!!!

カトゥーンズ (岡崎京子)

2007-06-28 08:41:22 | 漫画家(あ行)
(月刊カドカワ 1990年7月号~1992年6月号)

この人の作品は「ヘルタースケルター」しか読んだ事ないので、こういう作品を描いてたというのはちょっと意外でした。
雰囲気的には「ハナコ月記」(吉田秋生)とか「るきさん」(高野文子)っていう感じがちょっとする。
描かれた時期も、ほぼ同じ頃。
あの時代はこういう雰囲気が漂ってたのかな~?


一つ一つの話は関連性がないのだけど最後のコマが次の話の最初のコマ、という感じで繋がっていくというパターンで話が進んで行く。
こういう調子でいけば、無限に続くことも可能だけど、最初と最後の話がくっついて輪になって収まりの良いものになったようだ。


<あとがきより一部抜粋>
私達はそれぞれの人生の主人公であり、他人にとってはワキ役であり、
そしてそれは同時に起こり得ることです。
私達はすれちがだけかもしれませんが実は出遭っちゃってて(忘れてるかもしんないけど)
物語は始まっちゃってるのです。



誰もが自分自身が主人公の世界に生きているんだ。って思います。
そのお話を面白くするのも、つまらなくするのもそれは自分自身。
平凡でも小さな幸せのある世界の物語の主人公になりたいと思ってるんだけどな~・・・。

さくらん (安野モヨコ)

2007-06-20 10:08:54 | 漫画家(あ行)
(2003年発行)

本の装丁がオシャレ。
装丁が綺麗な本っていいよね。

安野モヨコは最近朝日新聞で「オチビサン」を連載している。
始まったばかりでまだ何とも言えないが、独特のクールでシニカルな雰囲気がいい。

この作品は江戸時代の吉原が舞台。
男と女の情念や欲望渦巻く世界をリアルに表現している。
・・・と、言ったって私は江戸時代の吉原を体験してるわけではないけどね。(笑)

この作品全体に満ち溢れている<迫力>!!
どこか、岡崎京子の雰囲気と似ている・・・と思ったら、連載デビューまでアシスタントをしていたらしい。

映画化されてるらしいがそれは観ていない。

現在は休載中らしいけど、早く第二部を描き上げて欲しいものです。

本日もご立腹なり。 (岡林みかん)

2007-06-17 09:22:58 | 漫画家(あ行)
(週刊朝日に連載された「岡林みかんの腹立ちまみれ」(1997/1/24~2000/12/29)を再構成してまとめたもの)

読者が腹を立てたことを投稿したものを、岡林みかんが四コマ漫画にしたもの。

ああ、こういう事あるある!・・・と言った感じの読者の投稿を内容そのままではなく、
かといって、かけ離れてるわけでもなく、丁度いい具合に四コマにしている。

パラパラと読んでみて、ちょっとしたストレス解消によいかもしれない。

岳 (石塚真一)

2007-06-08 09:18:43 | 漫画家(あ行)
(ビッグコミックオリジナル 2003年台19号~ )

この作品は面白いと人に教えて貰って読んだもの。


<1巻裏表紙の説明文より>
ネパール、北南米、ヨーロッパ…
世界中の巨峰を登り歩き、
高度な山岳技術と山の素晴らしさと、
事故の悲劇を知る男、島崎三歩。
日本アルプスに戻った彼の前で
起きる悲惨な事故の数々。

今、三歩の三歩だけの山岳救助が始まる。



まず、画力についてだけど・・・ごめんなさい。
比べる相手が凄すぎるかもしれないけど、
「神々の山嶺」(作画:谷口ジロー)を読んだ直後には読まない方がいいかもしれない。
今後、どんどん伸びていく事を期待したいと思います。


この作品の良さはストーリーにある。
いや、ストーリー以上に主人公のキャラが最高に素晴らしい!

<島崎三歩>というキャラがなければ、これは単なる普通の山岳救助の漫画でしかなかったかもしれない。
見るからに頼りなさそうな男。
救助もニコニコしながら行っている。
・・・が、勿論、真剣な時はそれはそれは真剣で、普段とのギャップがいい。


まあ、こういう風に普段とのギャップがあるキャラなんて星の数ほどあるのだが、
三歩が特に魅力的に思えるのは何故だろう?
人命救助、しかも救助する側の人命さえも脅かされかねない<山岳救助>がテーマだから、
感動もひとしお!・・・という事もひとつの理由かもしれない。
病院がテーマだったりしても人命が関わってるだけに、感動しやすいしね。



しかし、それだけではない何かがあるように思える。
この三歩を見ていると、年齢設定が何歳なのかは知らないが、
ある意味、悟りの境地に達してるのではないかと思えるのだ。
普通、こんなに若くしては達することは出来ないだろうと思うんだけどね。
そういう意味では、ちょっと出来すぎててウソっぽいかもしれないけど、
そんなことを、ごちゃごちゃ考えずに素直に三歩は<いい漢>だな~!と思って読むのがいいんだろうね。


まだ1巻しか読んでいないのだが、この中で特に良かったのが<第5歩 頂上>


200メートル落ちた人を助けに向かう三歩。
そこには考えられない角度で手足が折れ曲がり、頭蓋骨もパックリ割れている瀕死の男性が倒れていた。
読者が見ても、これは助かるのは無理だと思えるような状態である。
三歩はその男性に声をかける。
「良く頑張った!!」
「・・・・・・」
「そうだね、わかってる。心配ないよ。
もう少しだけガンバって。ね!
君の家の今晩のおかず、何だろね?
焼き魚とミソスープ。
それからトウフなんかもいいね。」
男性を背負って垂直な崖を登っていきながら、他愛無い話をする三歩。
・・・
突然、フッっと、背中の男性が沈み込む。
「!!」
ズン・・・と急に重くなる背中の男性。


ここの表現が実にいい!
三歩の表情も実にいい!!


再び、三歩は男性に語りかける。


「本当に良く頑張ったね。
オレは島崎三歩。
山を登りに来たあなたのことを忘れないよ。
約束する。」
男性の左手をぎゅっと握って約束する三歩。


この部分、是非漫画で読んで欲しい。
三歩の優しさに何度読んでも涙が出そうになります。

こんちゅう稼業 (秋山亜由子)

2007-06-05 09:33:45 | 漫画家(あ行)
(2003年発行)

これも、殆ど<虫の話>。


帯に

虫になって暮らしたい
あんじょういきますように…



・・・と、書いている。


虫にねぇ・・・。
う~~~ん・・・虫になるのはちょっとねぇ・・・。


と思っていたのに、


読み終えると、
ちょっとだけなら虫になるのもいいかもしれない。


思わずそんな風に思ってしまいそうになった。(笑)

虫けら様 (秋山亜由子)

2007-06-04 14:37:07 | 漫画家(あ行)
(2002年発行)


6月4日、今日は<虫の日>。
(漫画家・手塚治虫らのよびかけで、1988(昭和63)年に設立された日本昆虫クラブが記念日として提唱しているそうだ。)

どうも世の中、虫が好きな人間って多いらしい。
漫画家でも手塚治虫や松本零士といった大御所の虫好きは有名だろう。

私は<虫>は出来れば<無視>したい存在だ。
ゴキブリ、蚊、ハエ、蜘蛛、毛虫、芋虫、ミミズ・・・は勿論、蝶や蛍といった綺麗系?でさえ、手で触るのは勘弁して欲しい。



・・・で、この作者虫が好きなんでしょうね~。
この本に収録している短編の殆どが虫の話。



実際の虫は苦手だが、漫画になると何故か愛すべき存在に変化してしまう。
作者の虫を見つめる眼差しの温かさが作品に籠められて、読む人にそういう愛情が伝わってくるのだろうか?



奥深い虫の世界を読む人に垣間見せてくれる・・・そんな作品。