マックンのメモ日記

気になったニュースや関心事などをピックアップ。
今チワワのプッチという犬を飼っています。
可愛いですよ。

真空は空っぽではない!

2014-11-20 15:38:35 | 宇宙・サイエンス・科学技術
2013年ノーベル物理学賞の受賞理由となったヒッグス粒子発見の最も重要な意義は、真空は空っぽなのではなくて、不思議なモノ(ヒッグス場と呼ばれる場)に満ちていることを示した点にあります。ヒッグス場以外にも、宇宙のインフレーションを起こした場、宇宙の再加速を起こしている場など、真空に潜んだ未知のモノ(場)が複数あることが期待されています。

東大大学院物理学専攻の浅井祥仁教授らの研究グループは、このような真空に潜んだ未知のモノ(場)を、X線自由電子レーザー施設を用いて探索しました。細く集光したX線同士を衝突させた際に、未知の場がなければ、反応は何も起こらず、X線はただすれ違だけです。一方、未知の場などが何かあると、X線が散乱され方向やエネルギーが変わるはずです。残念ながら今回の実験では、そのような散乱された現象は発見されませんでした。

真空の場の一つはすでに別の実験で確認され、昨年のノーベル賞の受賞理由となったものの重さ(質量)の起源とされるヒッグス粒子(厳密にはヒッグス場)です。真空は、「何もない真の空(本当に空っぽの状態)」ではなくて、重さを作り出す何か不思議なモノ(正確にはヒッグス場)という「場」が、びっしり詰まっているということを実験で明らかにした点にあります。また、宇宙の再加速を起こしていると考えられている暗黒エネルギーなども、真空に潜んだモノ(場)が担っている可能性が指摘されています。ヒッグス粒子や暗黒エネルギーの存在などは、真空に潜んでいる未知の場をさぐる研究の重要性を示すものです。

ヒッグス場以外にも、宇宙を加速度的に膨張させている正体不明の暗黒エネルギ-や宇宙誕生時のインフレーションという急膨張の原因も未知の場の可能性があります。エックス線自由電子レーザー施設(SACLA)の実験は「場」とは別の反応も予想されます。真空ではある瞬間に電子と陽子(電子と反対の電荷を持つ反粒子)が生まれ、すぐ消えてなくなる」のです。これにエックス線がぶつかって散乱する可能性があると言います。

何もなかったところに一瞬だけ電子と陽子のペアが出現する不思議な現象は量子力学の基本ルールの一つで、不確定性原理から考えられることだそうです。つまり真空は空っぽどころか、いろいろと中身や変化がある世界らしいのです。

昆虫が有性生殖と単為生殖を切り替える仕組みを解明 -シロアリ女王、卵の孔を閉じて精子通さず!

2014-11-19 22:09:42 | 宇宙・サイエンス・科学技術
雄と交尾して働きアリや羽アリを産むシロアリの女王が、後継者となる女王を産むときだけ、雄を必要としない「単為生殖」を行える仕組みの一端を京都大の松浦健二教授(昆虫生態学)のチームが解明し、17日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表しました。

地球上の多くの動物は卵と精子を授精させて次世代を作り出す有性生殖によって繁殖しています。しかし、有性生殖は卵を産まないオスを作らなければならない分だけ、メスだけで繁殖する単為生殖よりも増殖効率の悪い繁殖様式です。また、メスにとっては自分の遺伝子だけで子を作る単為生殖の方が、次世代に自分の遺伝子を伝える上でも効率的です。それなのになぜ有性生殖が一般的に行われているのかは、進化生物学の最大の謎の一つとされています。

今回、その疑問に答える単為生殖の仕組みの一端が分かったのです。シロアリの女王が卵門の無い卵を産んで単為生殖を行っているという、全く新しい現象を発見したのです。これは、オスからの干渉を受けずにメスが単為生殖を行うことが、さまざまな昆虫においても原理的に可能であり、単為生殖の進化プロセスを理解する上で新たな視点を提供するものです。単為生殖は昆虫において普遍的現象なのです。

雄が寄ってきても受精できないように、精子が進入する卵表面の穴が閉じられていたのです。つまりシロアリの女王は卵門のない卵を産んで単為生殖をおこなっていたのです。松浦教授は「アブラムシやハエの仲間など単為生殖できる昆虫は多い。こうした繁殖法が生まれた理由を明らかにする手掛かりになる」と話しています。

単為生殖は、雄が必要な有性生殖と違い、次世代に自分の遺伝子だけを残せるのです。シロアリの女王が単為生殖で新たな女王を産むことは知られていましたが、自分の遺伝子を残そうとする雄が積極的に女王に接触し交尾もするのに、なぜ単為生殖できるのか不明だったのです。

チームは野生のヤマトシロアリの卵6000個を調査。卵の殻の表面には通常、精子が進入する「卵門(らんもん)」と呼ばれる直径約3マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の穴が平均で9つあるが、全くない卵がありました。

卵門がない卵の中で成長している雌のシロアリの遺伝子は女王から受け継いだもので、チームは「卵門のない卵を作ることで女王は受精を制御し、雄の干渉を受けない単為生殖を実現している」とみています。

12月にトヨタが燃料電池車を723万円で発売!究極のエコカー遂に登場!

2014-11-18 17:22:02 | 経済・金融・投資
トヨタ自動車は18日、燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」を12月15日に国内で発売すると発表しました。価格は723万6千円(税込み)で、国からの補助金を合わせると高級車「クラウン」並みの約520万円で購入できます。ホンダも2015年度中に5人乗りタイプのFCVを販売する予定で、「究極のエコカー」時代の本格到来を日本勢が先導しており、市販するのはトヨタが世界で初めてとなります。

燃料電池車とは、水素と酸素を反応させて取り出した電気で走る車です。走行時に水しか出さないため「究極のエコカー」とも呼ばれます。エンジンとガソリン燃料タンクの代わりに水素と酸素を反応させ電気を起こす燃料電池スタックと水素貯蔵タンクを搭載しています。走行時の音が静かな事と、電動ならではの加速の良さが特徴です。トヨタ自動車は独BMWと、ホンダは米ゼネラル・モータースと提携するなど、開発競争も激しくなっています。

今回発売する「ミライ」は4人乗りのセダンタイプの1車種で、燃料の水素は3分程度で充填でき、約650キロメートル走ることができます。ガソリン車と異なり、アクセルを踏み込んだ瞬間に一気に加速するのが特徴。航続距離に難点がある電気自動車(EV)と違い、1回の水素充填でガソリン並みの距離を走ることができます。

燃料となる水素の価格については、岩谷産業が設置する水素ステーションで充填した場合、走行距離1キロメートルあたり10円にすると独自に公表しています。このケースでミライをフル充填すると、燃料代は6500円程度となる見込みです。経済産業省やトヨタ、ホンダなどFCVを市販する自動車各社は、水素価格をガソリン並みに下げるために官民で資金を出しあう取り組みを協議しており、普及を後押しします。

前日にはホンダもFCVを公開。心臓部となる燃料電池の大きさを従来タイプより3割程度小さくし、大人5人が乗れるようにしました。FCVは燃料電池や水素をためるタンクの小型化が難しかったのですが、ボンネット内に燃料電池を収容できるようにし、課題を克服。トヨタと同様、セダンタイプを15年度中に発売する予定です。価格もトヨタと同程度とする方針です。

いよいよこれで燃料電池車の時代に入ります。FCVの国内市場は30年に約40万台規模になるとしていおり、「究極のエコカー」への関心が高まっています。

イヌはしっぽで何を語る?

2014-11-16 15:44:03 | その他
大きく揺れるイヌのしっぽは喜びのサインです。人間の最良の友であるイヌは主にしっぽで気持ちを表しますが、それを持たない犬種はどのようにコミュニケーションを図っているのでしょうか?

今回は、犬種や事故、見栄えを良くするための断尾によってしっぽを持たないイヌが他のイヌや人間と問題なくコミュニケーションをとれるのか、イヌの専門家が話を聞いています。フロリダ州ゲインズビルにあるフロリダ大学のイヌ認知・行動研究所を創設したユーデル氏は、「(しっぽの有無が)彼らのコミュニケーションに影響を及ぼすことは間違いない」と語っています。

例えば、しっぽを切られた犬やしっぽが短く丸まったパグなどの犬種は、長いしっぽを持つイヌに比べて表現の幅が狭まってしまうといいます。しかし幸いなことに、体の他の部位を使って感情を表現することも可能です。

イヌは服従を示す際にしっぽを体の下に巻き込みますが、「生殖器部を隠す目的もあるため、コミュニケーションだけでなく実用的な面もある」とユーデル氏は言います。相手のイヌをまだ信頼できていないとき、イヌはしっぽで生殖器部を覆います。彼らは別のイヌの情報を肛門部にある臭腺から嗅ぎとるため、その部位を露出させているかどうかが信頼の物差しになるのだそうです。「(このような状況下で)しっぽをたくし込む動作は、人間が腕組みをして距離をとるようなもの」とユーデル氏は言っています。

しっぽ振りも忘れてはなりません。ユーデル氏は「振り方にも種類がある」と言い、必ずしも好意を示すものではないと言います。しっぽの力が抜けていて、熱狂的に円を描くように振られている場合は友好的ではしゃいでいることを意味します。一方、ゆっくりと控えめに振られ、体が緊張している場合は人間や他のイヌに対して「近寄るな」とサインを送っているのだと言います。

幸い、しっぽに問題のあるイヌでも首からしっぽまで続く硬い毛で気持ちを表すことができます。立ち上がった背中の毛は攻撃性を意味すると思われていますが、実際は攻撃性だけでなく恐怖や興奮を含むさまざまな気持ちの高ぶりが読みとれるとユーデル氏は話しています。

しかし、外見を重視した何世代にもわたる選択交配の結果、背中の毛をうまく動かせなくなった犬種も存在する。プードルやアフガンハウンドは美しい毛を持つように交配された犬種で、背中の毛を立ち上げることはできるのですが、毛そのものが重たいために伝わりづらいことがあります。家畜犬や改良された犬種の「メッセージが行動と合致しない」ことは珍しくなく、イヌを扱う訓練を受けた人間でも混乱することがあるそうです。イヌは顔の表情でもメッセージをやり取りしていて、例えばむき出しの歯は攻撃性を意味するし、耳を後ろに倒すしぐさは怒りを表します。

イヌは極めて多様なため、自分が飼っている犬種のコミュニケーション方法を理解すれば大量の情報が得られるようになります。イヌは「飼い主のことを一日中観察しているからこそ、私たち個人に対して敏感に反応することができる」とユーデル氏は語ります。「私たちも同じようにイヌを観察すれば、興味深いことがたくさん学べるはずだ」と言います。

欧州人の遺伝子、形成は旧石器時代か!

2014-11-15 14:32:55 | 宇宙・サイエンス・科学技術
現代のヨーロッパ人が共通して持っている遺伝子は従来の推定よりもずっと古いことが、先史時代のロシアの男性のDNA分析で判明しました。分析の対象となったのは、3万7千年前に生きていた男性の脚の骨の小さなかけらです。採取したDNAの断片を調べたところ、この人物が遺伝的には現在ヨーロッパに暮らしている人々と驚くほど似通っていることが分かったのです。

今回の論文の共著者で、コペンハーゲン大学の遺伝学者エシュケ・ウィラースレフ氏によると、この男性の遺伝子には、ヨーロッパに段階的に流入したと長く考えられてきた特徴的な遺伝子の痕跡が見つかったそうです。ところがこの発見は、有史以前のヨーロッパには移住の波が数段階あり、その都度人々が出会い、衝突し、混血したという筋書きとは一致しないというのです。むしろ、人々は一度にまとまって移ってきたか、または数千年にわたって絶え間なく流れ込んだ可能性を示しているというのです。

現代ヨーロッパ人の祖先はどんな人々なのか、彼らはいつ、どのようにヨーロッパにやってきたのか。考古学者や遺伝学者たちは、長い間議論を重ねています。よく言われる移住と侵略のシナリオは、ヨーロッパへの移動の波が何度かあり、その度に特徴的な遺伝子が痕跡として残されたというものです。

それによると、まず約4万年前、狩猟採集者の集団がアフリカからヨーロッパへ移住し始め、かなり後になって、農耕・牧畜を営む別の集団が中東から北上し、先に住み着いていた狩猟採集者たちを圧倒するに至り、彼らが、現在目にするヨーロッパ人のゲノムの基礎を形作ったというものです。 第2波として流入した人々による農業の導入、いわゆる「新石器革命」は先史時代の非常に重要な出来事であり、現在の遺物や遺伝子にもその形跡は残っているのです。

しかし、最初の農耕集団が新石器時代にもたらしたと従来考えられていた遺伝子は、実際にはもっと早くヨーロッパに入っていた可能性が出てきたのです。これほど古い標本でもDNAが複雑に混ざり合っているということは、石器時代のヨーロッパは活気に満ちた場所だったのかもしれないとウィラースレフ氏は話しています。同氏は別々の集団が衝突したり時折混ざり合ったりしていたのではなく、遺伝的に似通った単一の集団が、ロシアから中東、北欧までのヨーロッパ全域に広がっていたとみています。今回の成果はヨーロッパの歴史に対する一般的な理解に修正を迫る一方、より広く人類全体のアフリカからの移動について、遺伝学者らが唱えてきた説を裏付けるとも考えられると言います。

現在の世界に生きている人々の遺伝子を調べた結果、研究者らは「出アフリカ」には大きく3つの段階があったと考えています。最初の集団は現在のオーストラリアと太平洋の島々までたどり着き、次の集団は東アジアに移り住んだ。そして最後にアフリカを出た人々がユーラシア大陸西部に住み着いてヨーロッパ人になったというものです。

そして実際、コステンキの男性は東アジアやオーストラロ・メラネシア系の人々とは関連がないことがDNAから分かりました。このことは、3つの集団が分岐したのは3万7千年以上前だという可能性を示しているのです。