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H2B打ち上げ成功!課題は世界平均の2倍と言われるコスト!

2013-08-05 20:09:46 | 宇宙・サイエンス・科学技術
三菱重工とJAXAは4日、国際宇宙センターに物資を運ぶ無人補給機「コウノトリ」4号機を搭載したH2Bロケット4号機を、発射業務の民営化後初めて種子島宇宙センターから打ち上げ、成功させました。打ち上げ約15分後にはコウノトリを分離し、国際宇宙ステーション(ISS)への軌道に乗せました。

H2Bが打ち上げ可能な衛星の重さは約8トンで、今回の成功で欧米の主力機と肩を並べるところまで来ました。これにより、H2Aの4~6トンを含めて打ち上げ可能な衛星の幅が広がったことになり、海外の商用衛星の受注に弾みをつけたい考えです。

コウノトリは秒速8キロで地球を周回するISSと高度41キロで並んで飛び、10日に飛行士がアームで掴んで結合することになります。そして不要品を積んで9月5日ごろ分離され、大気圏に再突入して燃え尽きる予定です。

「こうのとり」には宇宙飛行士の生活物資や食料に加え、東京大学やトヨタ自動車などが共同開発した小型人型ロボット「KIROBO(キロボ)」も積み込んでいます。キロボは11月からISSに半年間滞在して日本人初の船長に就任する若田光一さんの「助手」として活躍する予定です。

今回の打ち上げ成功を受けて、三菱重工は、新興国などで伸びる人工衛星の打ち上げ需要の獲得に力を入れるそうです。これまでのH2Aと同Bの打ち上げ成功実績は25回とまだ欧州など海外大手の約10分の一にとどまります。同社は今回96%にまで高まった成功率や打ち上げ時刻の正確性などを売り物に、コスト競争力のある次世代の本命ロケット「H3」の登場までに事業環境を整えていく予定です。

今まで、三菱重工は単なるロケット製造事業者と言う立場だったのですが、これからは主体的に海外の人工衛星の打ち上げ業務を受注できるようになりました。現状では「赤字にならない程度」とされるロケット関連事業で、これからは収益拡大のチャンスとなったのです。そのためにアジアや中東などに売り込みたいと協調しています。と言うのは新興国では気象観測や資源探索などで人工衛星の需要が伸びるとされているからです。

今回の成功でH2Aと同Bを合わせた主力ロケットの成功率は世界最高水準となりました。ただ欧米勢に比べ打ち上げ回数が少ないのが問題ですが、成功率ではロシアの「プロトン」(88%)や欧州の「アリアン」(95%)を上回ります。打ち上げ時刻も予定とわずか0.3秒のずれだったとされ時間の正確性でも日本の技術力を示した形となりました。

最大の課題はコストです。H2Bの打ち上げ費用は150億円弱とされ、世界平均の2倍の水準です。コスト競争力を高める切り札として政府はH2Aの後継機「H3」の開発に2014年度から取り組む方針だそうです。三菱重工やIHIなどの意見を取り入れ、打ち上げ費用を半分に抑えるのが目標です。ただし、H3の実用化は20年ごろの見通しだだと言います。


ちなみに商業衛星打ち上げの世界シェアは1位、欧州の56%、2位、ロシアの24%、3位、米国、ロシア、ウクライナの競業の12%、4位は中国の8%となっています。

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