テーマは健康に欠かせない「血圧」。高くなると脳卒中や心臓病の危険が増すため、頼りになるのが「家庭の血圧計」です。ところが専門家によると、「測り方の“誤解”によって命の危険につながることも」との驚きの指摘が!血圧測定と言えば「血圧計のカフを腕に巻く」、「腕を心臓の高さに合わせる」、などで、それほど難しい注意点はありません。しかし“せっかく毎日一生懸命測っていても”、さらには“正常血圧であっても”、恐れていた脳卒中や心臓病を引き起こす可能性があることがわかりました。今回は、高血圧や血管障害の見落としを防ぐ血圧測定のスゴ技をお伝えします。
70代の男性Aさんは、一日2回の血圧測定が日課で、数値もほとんどが正常血圧の基準(130/85mmHg未満)におさまっていました。ところが3年前、突然めまいを感じて病院へ。下された診断結果は「脳梗塞」でした。さらに精密な検査を行ったところ、心臓の近くや下半身の動脈もつまっていたことが判明したのです。つまり全身の血管障害を引き起こしていたのです。大きな原因の1つは高血圧です。血圧が高くなると動脈は傷つきやすくなり、血管の壁は次第に厚くなっていきます。これが進行するとコブのような出っ張りができ動脈硬化と言われるものになります。つまりAさんは、高血圧による典型的な症状を引き起こしていたのです。正常血圧だったのに、なぜこんな事態が起きてしまったのでしょうか?
Aさんの高血圧と動脈硬化を発見したのは、意外にも足の血圧測定でした。通常、足の血圧は腕に比べて高く出ます。なぜなら、腕の動脈と比べ、血流を邪魔する“カーブ”が少ないからです。ところが動脈硬化の影響で、下半身の動脈の一部がつまると、“つまり”の先へ流れる血液が少なくなるため、血圧が下がります。“つまり”の手前(上半身)は高血圧、先(足)は正常血圧という状態が引き起こされるんです。つまりAさんは、足の血圧が“低い”ことで、全身の高血圧や動脈硬化の存在を突き止めることに成功したのです。ところが、「家庭用の血圧計」は腕の動脈で血圧を測るために開発されたものなので、自分で足の血圧を測ることは困難です。どうしても測定を希望する場合は、病院で受診しなければなりません。それでは自宅でできる簡単な方法はないのでしょうか?
それは片方の腕の血圧を測ったあと、もう片方の腕を測るのです。じつは下半身に起きた動脈の“つまり”は上半身にも起きる場合があります。その多くが、左鎖骨下の動脈です。なぜなら、ここは心臓を出た血液が大動脈を通って左に急カーブした場所。血流の負荷により動脈が傷つきやすいところで、いわば私たちの弱点のような場所なのです。もしここに動脈の“つまり”が起ったら、その手前は高血圧でも、先は“正常血圧”になってしまうことがあります。にも関わらず、多くの人が“右きき”のため、そうとは知らず、ついつい左腕の血圧チェックしか行っていない のが現状です。
でも、両腕の血圧を測るだけで、高血圧の見落としを防ぐだけでなく、“血圧の左右差”に注目することで重大な血管障害を発見できることにもつながります。このように、測定する場所によって血圧差を引き起こす血管障害を専門的には「末しょう動脈疾患」と言います。この疾患の場合、発覚後5年間の死亡率が3割を超える という報告もあり、早期発見が重要です。では具体的に、どうやってこの左右差を見極めればいいのでしょうか?
通常、健康な人は左右の血圧差がほとんどありません。 ところが10%以上の開きがある人(例えば、高い方の腕の血圧が150なら、もう片方の血圧が15以上低い)は、動脈の“つまり”によって、片方の血圧が下がっている可能性があります。ただし、測定にはコツがありますので、次の点に注意して測定する必要があります。
1、それぞれの腕を測定する前に1~2分リラックス
2、65才以上の高齢者、または喫煙者・糖尿病の方は要注意
末しょう動脈疾患になりやすいタイプは、65才以上の高齢者です。動脈硬化は加齢とともに進行するため、血管の“つまり”が起きる可能性も高く、血圧差が出やすくなります。
喫煙者・糖尿病の方も動脈が傷つきやすくなっているため、注意が必要です。
疑わしい場合は、血管外科・循環器内科などで診断を受けてください。 血圧差の原因となる「末しょう動脈疾患」を見極めるポイントは?
1. 両腕の血圧に10%以上の開きがある
通常、健康な人は左右の血圧差がほとんどありません。ところが10%以上の開きがある人は、動脈の“つまり”によって、片方の血圧が下がっている可能性があります。疑いのある人は、一度お近くの血管外科または循環器内科にご相談ください。
2. それぞれの腕を測定する前に1~2分リラックス
リラックスしないまま両腕の血圧を連続して測ると、先に測った方が高く出がちです。また、片腕を測った後、その結果に心理的な影響を受けたまま、すぐにもう片方の腕を測定すると、そちらが高く出ることがあります。そのため、正確に測るには、それぞれの腕を測定する前に1~2分のリラックスが必要です。
3. 65才以上の高齢者、または喫煙者・糖尿病の方は要注意
末しょう動脈疾患になりやすいタイプは、65才以上の高齢者です。動脈硬化は加齢とともに進行するため、血管の“つまり”が起きる可能性も高く、血圧差が出やすくなります。喫煙者・糖尿病の方も動脈が傷つきやすくなっているため、注意が必要です。(ためして合点より)
70代の男性Aさんは、一日2回の血圧測定が日課で、数値もほとんどが正常血圧の基準(130/85mmHg未満)におさまっていました。ところが3年前、突然めまいを感じて病院へ。下された診断結果は「脳梗塞」でした。さらに精密な検査を行ったところ、心臓の近くや下半身の動脈もつまっていたことが判明したのです。つまり全身の血管障害を引き起こしていたのです。大きな原因の1つは高血圧です。血圧が高くなると動脈は傷つきやすくなり、血管の壁は次第に厚くなっていきます。これが進行するとコブのような出っ張りができ動脈硬化と言われるものになります。つまりAさんは、高血圧による典型的な症状を引き起こしていたのです。正常血圧だったのに、なぜこんな事態が起きてしまったのでしょうか?
Aさんの高血圧と動脈硬化を発見したのは、意外にも足の血圧測定でした。通常、足の血圧は腕に比べて高く出ます。なぜなら、腕の動脈と比べ、血流を邪魔する“カーブ”が少ないからです。ところが動脈硬化の影響で、下半身の動脈の一部がつまると、“つまり”の先へ流れる血液が少なくなるため、血圧が下がります。“つまり”の手前(上半身)は高血圧、先(足)は正常血圧という状態が引き起こされるんです。つまりAさんは、足の血圧が“低い”ことで、全身の高血圧や動脈硬化の存在を突き止めることに成功したのです。ところが、「家庭用の血圧計」は腕の動脈で血圧を測るために開発されたものなので、自分で足の血圧を測ることは困難です。どうしても測定を希望する場合は、病院で受診しなければなりません。それでは自宅でできる簡単な方法はないのでしょうか?
それは片方の腕の血圧を測ったあと、もう片方の腕を測るのです。じつは下半身に起きた動脈の“つまり”は上半身にも起きる場合があります。その多くが、左鎖骨下の動脈です。なぜなら、ここは心臓を出た血液が大動脈を通って左に急カーブした場所。血流の負荷により動脈が傷つきやすいところで、いわば私たちの弱点のような場所なのです。もしここに動脈の“つまり”が起ったら、その手前は高血圧でも、先は“正常血圧”になってしまうことがあります。にも関わらず、多くの人が“右きき”のため、そうとは知らず、ついつい左腕の血圧チェックしか行っていない のが現状です。
でも、両腕の血圧を測るだけで、高血圧の見落としを防ぐだけでなく、“血圧の左右差”に注目することで重大な血管障害を発見できることにもつながります。このように、測定する場所によって血圧差を引き起こす血管障害を専門的には「末しょう動脈疾患」と言います。この疾患の場合、発覚後5年間の死亡率が3割を超える という報告もあり、早期発見が重要です。では具体的に、どうやってこの左右差を見極めればいいのでしょうか?
通常、健康な人は左右の血圧差がほとんどありません。 ところが10%以上の開きがある人(例えば、高い方の腕の血圧が150なら、もう片方の血圧が15以上低い)は、動脈の“つまり”によって、片方の血圧が下がっている可能性があります。ただし、測定にはコツがありますので、次の点に注意して測定する必要があります。
1、それぞれの腕を測定する前に1~2分リラックス
2、65才以上の高齢者、または喫煙者・糖尿病の方は要注意
末しょう動脈疾患になりやすいタイプは、65才以上の高齢者です。動脈硬化は加齢とともに進行するため、血管の“つまり”が起きる可能性も高く、血圧差が出やすくなります。
喫煙者・糖尿病の方も動脈が傷つきやすくなっているため、注意が必要です。
疑わしい場合は、血管外科・循環器内科などで診断を受けてください。 血圧差の原因となる「末しょう動脈疾患」を見極めるポイントは?
1. 両腕の血圧に10%以上の開きがある
通常、健康な人は左右の血圧差がほとんどありません。ところが10%以上の開きがある人は、動脈の“つまり”によって、片方の血圧が下がっている可能性があります。疑いのある人は、一度お近くの血管外科または循環器内科にご相談ください。
2. それぞれの腕を測定する前に1~2分リラックス
リラックスしないまま両腕の血圧を連続して測ると、先に測った方が高く出がちです。また、片腕を測った後、その結果に心理的な影響を受けたまま、すぐにもう片方の腕を測定すると、そちらが高く出ることがあります。そのため、正確に測るには、それぞれの腕を測定する前に1~2分のリラックスが必要です。
3. 65才以上の高齢者、または喫煙者・糖尿病の方は要注意
末しょう動脈疾患になりやすいタイプは、65才以上の高齢者です。動脈硬化は加齢とともに進行するため、血管の“つまり”が起きる可能性も高く、血圧差が出やすくなります。喫煙者・糖尿病の方も動脈が傷つきやすくなっているため、注意が必要です。(ためして合点より)
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