原油の価格高騰で、それに変わるエネルギーとしてシェールガスの存在が高まっています。日本でも渥美半島沖で掘削が始まっていますが、陸上と違って海での掘削方法は難しいのです。しかも海での採掘は世界でも初めての経験であり、実験的な掘削は難攻しているようです。日本は海洋国ですが、日本近海の海にはシェールガスの埋蔵量は多いと言われており、掘削方法に目途が立てば、日本も天然ガスが自国で確保できることになり、エネルギー問題の解決により近づくことができるはずです。ちなみに陸上での掘削では、日本とカナダで北米最大の開発計画があり、三菱商事が参画しています。
こうしたシェールガスが注目されるようになったのは、新興国を中心にエネルギーの需要が増えていることで、原油価格の高騰の原因にもなって言います。今まではこうした地中深くにあるシェールガスを取り出すのが難しかったので利用できなかったのですが、2005年以降、米国で生産が飛躍的に拡大したのです。その背景には3つの技術革新がありました。地下100~2600メートルに頁岩(シェール)と呼ぶ硬い岩盤層があるのですが、ここにそのガスは溜まっているのです。しかしガスの流れやすさは地表の浅い場所にあるガスの約1万分の1というぐあいに流れ難く止まっているので、今までは、地中から掘り出すにはコストが見合わなかったのです。
ところが2000年代に入って、米国では00年に4300億立方フィートだったのが、05年には8300億立方フィートに、10年には4兆9800立方フィートと生産量が急増し、天然ガス生産量の全体の2割超を占めるまでになって、09年には天然ガス生産量でロシアを抜いて世界トップに踊り出たのです。
こうして大量生産できるようになった理由は、1つ目は、シェール層に沿って水平に掘り進める事ができるようになった事。これで一坑当たり生産量を3~5倍に増やせるようになった。2つ目は、井戸に水を流し、水の圧力で地層にひび割れを作る「水圧破砕」です。亀裂が枝分かれしたヒビに砂状物質などを詰めて隙間を保ち閉じ込められていたガスが流れ出るようにするのです。3つ目は、地震波の観測技術である「マイクロサイスミック」です。水圧で亀裂を広げるさいに地中に伝わる地震波を参考に掘削戦略を練るのです。この3つの技術のうち、水平坑井と水圧破砕は00年以上前から使われてきたのですが、本当の革新は3つの技術を上手く組み合わせる工夫にあったのです。
米エネルギー省によると、世界のシェールガスの可採埋蔵量は6622兆立方フィートと見られていて、在来型の天然ガスの6609兆立方フィートを上回ると予想されているのです。しかしまだ在来型天然ガスが豊富なロシアや中東にも豊富なシェールガスが眠っていると見ています。日本は原発事故後、火力発電向けに11年のLNG輸入量が7853万トンと前年比12%増え、過去最大を記録しました。だからこそ将来のシェールガスに期待しているのです。
そうは言うもののシェールガスの開発には環境への悪影響も懸念されており、水圧破砕に使う水には地層を溶かしたり、井戸内の摩擦を減らしたりする薬剤が添加されているため、水圧破砕で使用した物質を含む水が地層を伝わって飲料水を汚染する不安も出ているそうです。飲料の地下水は浅い地層を流れ、環境への影響はないとの見方もあるのですが、米国では州政府が薬剤の情報開示や安全基準の強化に取り組む動きが出ているそうです。ここでも開発と環境対策の両立が重要な課題となっているのです。
そう考えると、日本の場合は海洋汚染の恐れがあることになるわけで、海底から染み出た薬剤による汚染も考えられるのではないかと推測できるのです。経済発展と自然環境を守ると言うのはいつも付きまとう問題でありどう両立をさせるかと言う時代から、いかに自然を守るかに重点を置き、よりクリーナエネルギーの開発が重要になってくるのではないでしょうか?そういう意味ではこのシェールガスも、よりクリーンなエネルギができるまでの繋ぎのエネルギーだという事で、必要最小限の開発に留めてるのがベストな選択ではないでしょうか?しかし経済効率を求めていく限り、人間にはそうした選択をすることはないのかもしれません。
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こうしたシェールガスが注目されるようになったのは、新興国を中心にエネルギーの需要が増えていることで、原油価格の高騰の原因にもなって言います。今まではこうした地中深くにあるシェールガスを取り出すのが難しかったので利用できなかったのですが、2005年以降、米国で生産が飛躍的に拡大したのです。その背景には3つの技術革新がありました。地下100~2600メートルに頁岩(シェール)と呼ぶ硬い岩盤層があるのですが、ここにそのガスは溜まっているのです。しかしガスの流れやすさは地表の浅い場所にあるガスの約1万分の1というぐあいに流れ難く止まっているので、今までは、地中から掘り出すにはコストが見合わなかったのです。
ところが2000年代に入って、米国では00年に4300億立方フィートだったのが、05年には8300億立方フィートに、10年には4兆9800立方フィートと生産量が急増し、天然ガス生産量の全体の2割超を占めるまでになって、09年には天然ガス生産量でロシアを抜いて世界トップに踊り出たのです。
こうして大量生産できるようになった理由は、1つ目は、シェール層に沿って水平に掘り進める事ができるようになった事。これで一坑当たり生産量を3~5倍に増やせるようになった。2つ目は、井戸に水を流し、水の圧力で地層にひび割れを作る「水圧破砕」です。亀裂が枝分かれしたヒビに砂状物質などを詰めて隙間を保ち閉じ込められていたガスが流れ出るようにするのです。3つ目は、地震波の観測技術である「マイクロサイスミック」です。水圧で亀裂を広げるさいに地中に伝わる地震波を参考に掘削戦略を練るのです。この3つの技術のうち、水平坑井と水圧破砕は00年以上前から使われてきたのですが、本当の革新は3つの技術を上手く組み合わせる工夫にあったのです。
米エネルギー省によると、世界のシェールガスの可採埋蔵量は6622兆立方フィートと見られていて、在来型の天然ガスの6609兆立方フィートを上回ると予想されているのです。しかしまだ在来型天然ガスが豊富なロシアや中東にも豊富なシェールガスが眠っていると見ています。日本は原発事故後、火力発電向けに11年のLNG輸入量が7853万トンと前年比12%増え、過去最大を記録しました。だからこそ将来のシェールガスに期待しているのです。
そうは言うもののシェールガスの開発には環境への悪影響も懸念されており、水圧破砕に使う水には地層を溶かしたり、井戸内の摩擦を減らしたりする薬剤が添加されているため、水圧破砕で使用した物質を含む水が地層を伝わって飲料水を汚染する不安も出ているそうです。飲料の地下水は浅い地層を流れ、環境への影響はないとの見方もあるのですが、米国では州政府が薬剤の情報開示や安全基準の強化に取り組む動きが出ているそうです。ここでも開発と環境対策の両立が重要な課題となっているのです。
そう考えると、日本の場合は海洋汚染の恐れがあることになるわけで、海底から染み出た薬剤による汚染も考えられるのではないかと推測できるのです。経済発展と自然環境を守ると言うのはいつも付きまとう問題でありどう両立をさせるかと言う時代から、いかに自然を守るかに重点を置き、よりクリーナエネルギーの開発が重要になってくるのではないでしょうか?そういう意味ではこのシェールガスも、よりクリーンなエネルギができるまでの繋ぎのエネルギーだという事で、必要最小限の開発に留めてるのがベストな選択ではないでしょうか?しかし経済効率を求めていく限り、人間にはそうした選択をすることはないのかもしれません。
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