マックンのメモ日記

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やはり日本は静かに衰退している!今年、購買平価でインドに抜かれ4位になる!

2011-10-19 18:21:38 | 経済・金融・投資
スマートフォンやエコカーなどの普及で、電子部品が新たな成長期を迎えたと日経が伝えています。求められる部品と言うのは、従来より小型でなおかつ大容量、省エネ性能の高い部品と言う事です。これは当然であり、スマホなどの電子機器はより薄く、より小型になっているので、そうした製品を作るには中に入れる部品も小さくしながら、なおかつ性能を上げ、省エネの部品が求められるのです。決められたサイズの中に余分な空間ができる程、小さな部品であれば、新たな機能を追加することができないからです。できなければスマホ市場からの撤退を意味するのです。つまり米アップルのなどの新製品に部品が採用される企業は業績が急進し、技術革新の波に遅れた企業は苦境に立たされるわけで、優勝劣敗が鮮明になって来ているそうです。

ところがここに来て日本企業にツキに見放されたかのような事態が続けざまに発生しています。東日本大震災で工場の操業が停止したところへ、今度はタイでプラヤ川が氾濫し、その周辺にある多くの工業団地も水浸しになってしまったのです。現在も事態は収まっておらず、ここには日本の代表するような大企業が多く進出しています。しかし操業が停止して製品の出荷停止になったり、生産が減少しているのです。このままだといずれ製品が市場に出回らなくなるというほど被害は甚大なようなのです。つまり日本企業の世界生産に影響が広がっているのです。どんな企業が進出しているのかと言うと、電機ではTDKや日本電産、ミネベアなどHDD向け部品工場が停止・減産、タイでの組み立ての生産が減少・停止しているのは、日立製作所などのHDDの生産減少、タイ以外での生産に波及し、代替生産や調達先の変更などの動きが出ているのは、NECはパソコン向けのHDDの代替調達を打診、ソニーは日本や中国でのデジカメ増産を検討という具合です。この他にも自動車関連なども大きな打撃を受けているのです。

こうした中にはスマホ関連の企業はそれほど多くないように思いますが、日本企業が相次ぎ災難に陥って苦境に立たされているのは事実です。米アップルを例にとれば、直近の1年間で販売した「アイ・フォーン4」は約7000万台したそうで、1台当たりの部品コストは187ドル。単純計算で約130億ドル(約1兆円)以上の電子部品市場を創出したことになるそうで、その購買力は絶大なものがあるのです。だからアップルの部品に指定されるか、されないかでは天と地との差ができるほどなのです。アイ・フォーンに採用されている日本企業で、今回のタイでの洪水に巻き込まれた企業はと言うと、TDK、NEC、ソニーなどがあるので影響を受ける部品が含まれているかもしれません。

ここで問題になるのはアップルが部品にたいし高い供給能力を求めていることと、納期と量には極めて厳しいことです。時には中小企業でも身の丈を超えた大型投資を要求されることもあるなど、これらの条件を満たしたもののみが部品を採用されるのです。ということは今回のタイでの洪水でもしアップルの部品を供給している企業があれば、今後の発注がなくなる企業も出てくるかもしれません。これはアップルで例えた話で他の企業でも供給が滞れば供給先を替える企業も出てくるかもしれません。そういう意味でいま日本企業は震災に続き、タイでの洪水被害による停止や生産減少で、取引を変更されるところも出て来るかもしれません。地震や災害で仕方がないと言っても外国企業は待ってはくれません。海外展開が裏目に出ているようです。

こんなとき、サムスンがスマホの販売台数でアップルを逆転したというニュースが入ってきました。サムスンの販売台数の表を見ると今年の6月くらいから急激に伸びており、その上昇角度はアップルの上昇角度よりも格段に鋭く伸びているのです。サムスンは3000万台に届こうかというほどの伸びですが、アップルは6月頃から下降し出しているのです。しかし「iPhone4S」が発売されてから3日間で400万台を突破したそうで、再び販売が加速し出しました。ちなみにアップルが下降しだしたときのピークは約2000万台になっています。サムスンがこのまま伸び悩んでいたとしても、1000万台の差があり、400万台以上売れても追いつくのは難しいでしょう。サムスンとしてもこのまま黙っているわけはなく、販売台数の累計で見ると追いつくのは至難の業のように見えます。これにはちょっと以外でした。アップルが断然優位に戦いを進めていると思っていたからです。

またサムスンも日本企業からの部品調達を見直す動きがあると言う記事もありました。日本企業でもサムスンに部品を供給しているわけですから、サムスンからも見放されていけば日本企業はいっそう苦境に陥る可能性もでてききます。今回の洪水と震災は、日本企業の試練のときになっているかもしれません。今、日本はGNPで3位だと思っていると思いますが、実は購買力平価で見た場合には2011年、つまり今年中には4位に転落すると言う記事がありました。インドに抜かれるというのです。しかもこのまま行けば、日本は更なる将来、マレーシアの上か、ひょっとしたらマレーシアにも抜かれるとあったのを見たとき、日本は静かに衰退しているのだといっそう思ったしだいです。