マックンのメモ日記

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円の最高値更新でこのまま行けば50~60円台に突入か?製造業の空洞化に拍車が!

2011-10-22 22:48:02 | ネット、ビジネス、IT
21日のNY外国為替市場で円相場が一時1ドル75円85銭まで急騰し、8月19日に付けた史上最高値(75円95銭)を約2ヶ月ぶりに更新しました。欧州債務問題が大詰めを迎える中、市場の思惑が交錯し、投機筋の円買い・ドル売りに加えてリスク回避しようとする逃避資金が集中した格好です。江米経済の元差奥懸念で歴史的な円高が長期化しており、東日本大震災からの復興途上にある日本経済に悪影響を及ぼす恐れが大となってきました。

それに加えタイでの洪水が生産拠点を持っている企業を直撃し、操業停止あるいは操業延期に追い込まれている企業が増えています。なぜタイに日本企業の生産拠点が多いかと言えば、東南アジアであるアセアン東南アジア連合の中心にあり、アセアン諸国の人口は6億人以上もある巨大市場となっているうえ、最近の発展途上国における成長が著しく、立地条件が良いということと、安く豊富な労働力に加え、親日国でもあり日本企業としても進出しやすい国だったのです。ところが軍事革命でタクシン氏が計画していたインフラの整備が、軍事政権になって政局がぶれたため、インフラ整備が遅れ、毎年、洪水の起きるこの時期にそのツケが一気に吹き出た形になったのです。その被害をモロに受けたのが日本企業であり円高と災害による海外リスクという、ダブルパンチとなってしまいました。

円が高値を突破したのは、ロンドンからニューヨ-クにかけての海外取引時間帯で、政府が閣議決定した円高対策への失望や、欧州債務問題にからむ思惑が円買い・ドル売りに繋がったとの指摘です。市場関係者によれば「期日が到来するオプション取引に絡んだ円買いが引き金を引いた」と指摘する声もあるそうです。

対ドル相場のグラフを見れば今年からの対ドル相場の動きが書いてありますが、円相場は東日本大震災直後の3月中旬に76円25銭まで上昇し、16年ぶりに戦後最高値を更新していました。そのため日米欧の通貨当局が協調介入したものの、世界的リスク回避による円買いの流れを止めることはできず、日銀が8月4日に約4兆5000億円に上る円売りを介入したものの、その後は再び円高に振れ、たった15日あまりで、みすみす金をドブに捨てたようなものになってしまったのです。8月19日には75円95銭の最高値を更新し、76~77円台の高値圏でもみ合いによる推移をしていました。

特にチャートを見る人などはFXなどをしている人たちが多く、企業の業績などは全く見ておらず、為替の値動きだけをチャートで見ながら売買している人が多いのです。チャートで見ると、やはり東日本大震災のときに高値をつけたのち、再び急落しそこから1段、2段と上がってきていたのです。そして2段目のところが先の高値であり、これよりさらに上値をうかがう感じでもみ合っていたのです。たいがいこのパターンから言うともみ合いボックス圏を突破すればさらに上昇するケースが多いのです。それは市場の買い需要がどれだけ多いかにかかっているのですが、先のような欧州危機による投機資金が相対的に安全な円に一時的に避難している状態ですので、高値更新は時間の問題だったと思われます。

この動きからすれば、さらに高値を追い、50円から60円になると予想している人もいましたが、まさにその動きになって来ています。つまりまだ今後、円高はさらに続き、円が買われていくのではないかと心配しています。そうなれば国内に止まっていた企業も、いっせいに海外に生産拠点を移すことは間違いなく、すでにその状態になっていますが、さらに更なる円高が背中を押す形で、日本の製造業の空洞化がいっそう早まっていくことでしょう。