笹部桜 (ササベザクラ)案内板より
カスミザクラとオオシマザクラ系サトザクラの交配品種
笹部新太郎翁 (明治二十年~昭和五十四年)
笹部新太郎翁は大阪市北区生まれ。
桜一筋に人生を貫き、九十一年の生涯の大半を日本古来の山桜や里桜などの保護育成のために捧げた。大阪造幣局の桜、岐阜県御母衣の荘川桜の移植などを手がけている。
昭和三十五年、自宅の庭に珍しい桜が芽生えた。この若木に愛情を注いで丹精し、やがて昭和六十年に新品種として「笹部ざくら」と命名された。
関東では、昭和天皇在位六十年記念として皇居吹上御所に五本献納され、当山(本門寺)には平成三年に寄贈された。『吉野桜が木綿ならば、笹部桜は絹である』と高く評価されている、大変珍しく美しい桜である。