こんな風に、
晴れ渡った空で明けました。
今日は二十四節季の一つ 、
“啓蟄” ですね。
冬眠中の虫達も、そろそろ
目覚め、這(は)い出して
来る時期と言われています。
ただ今日は冬型の気圧配置とか。
そのせいもあって今朝の冷えた事!
日中も雪が舞っていました。
夜明けも早くなり、
陽射しに春を感じるようになった今、
この季節の寒さは、余計に堪(こた)えるのかも知れません。
そんな春と言うより、どちらかと言うと冬日和? の中、
映画 『僕のピアノコンチェルト』 を観て来ました。
それと言うのも、予告編時から絶対に観ようと決めていた映画です。
“スタンディングオベーション鳴り止まず、世界中の観客を感動の渦に・・”
なんてあっては、期待も膨らむと言うものです。
さて、肝心のそれは・・。期待に違わぬものでした。
映画上映中の2時間は、美しいピアノ音楽に包まれ、幸せを感じたものです。
前回の映画、『4分間のピアニスト』 も同じ音楽映画でしたが、
舞台が刑務所という事もあり、(仕方ない事ですが)
何か重苦しいものが、ありました。
でも、こちらの映画には全編に何とも言えないほのぼの感も・・。
特に主人公の少年ヴィトスと、その祖父 (ブルーノ・ガンツ)
との心温まる交流は、見ていて胸が熱くなりました。
主人公のヴィトスは、音楽はモーツァルト、
数学はアインシュタイン彷彿(ほうふつ)させる天才。
そんな天才でも、いいえ天才だからこそ、
凡人には分からない様々な心の葛藤があるのでしょう。
「普通の少年になりたい・・」
この言葉には、重いものがあります。
そう言えば、「普通のおばさんになりたい・・」
と言って引退し・・すぐ戻って来た歌手もいましたね。
この少年も演技をしてまで、
普通の少年として過ごす二重生活を送るのですから。
そんなヴィトスの唯一の理解者だった、“おじいちゃん” は、
ヴィトスにとって、とても大きな存在だったようです。
そして、全編に流れていたピアノ曲は、ヴィトスという天才少年の心の歩み・・
(悩み、葛藤、成長) に、相応しい音楽が使われています。
そうそう、12歳のヴィスト役の少年 (テオ・ゲオルギュー) は、
ロンドンの名門、パーセル音楽学校の生徒とか。
ヨーロッパを中心に、もう既に演奏活動を行っているそうです。
映画の中だけではない、彼自身もまさに神童なのですね。
こうなれば・・二十歳過ぎて、ただの人にならない事を祈るばかりです。
ちょっと考え過ぎでしょうけれど。
【演奏されたピアノ曲】
☆勇敢な騎手 (シューマン) ☆ゴールドベルク変奏曲 (バッハ)
☆エチュード (ツェルニー) ☆ラ・カンパネラ (リスト)
☆ソナタホ短調 (スカルラッティ) ☆レクイエムニ短調 (モーツァルト)
K.263
☆道化師の朝の歌(ラヴェル) ☆ロンドイ短調 (モーツァルト)
☆ゴールドベルク変奏曲(バッハ) ☆ピアノ協奏曲イ短調 (シューマン)
※追伸: スイス映画でしたので、ひょっとしたらオーストリアの名器、
【ベーゼンドルファー】 ピアノ を使用? なんて期待したのですが、
“ヤマハ” でした。尤もこのピアノも、ヤマハの傘下に入ったのですが・・。
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