今何処(今の話の何処が面白いのかというと…)
マンガ、アニメ、特撮の感想ブログです。




【12月第1週:君のいる町 #115 尋問@カフェ天見】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10490.html#668
【漫研】
http://www.tsphinx.net/manken/



『PSYREN』(作・岩代俊明)が終わりました。サイレン・ゲームという崩壊してしまった未来を改変するゲームに巻き込まれてしまった少年少女たちのサイキック・バトルもの…という説明でいいかな?単純に説明すると、なんか単純明快なマンガに聞こえるかもしれないんですが、けっこう、かなり入り組んでるストーリー…かも?
タイムパラドックスもので現在と未来を行ったり来たりするので、死んだはすのキャラが生きていたり、週刊連載で展開を追うのがかなりアクロバットで現在14巻まで出ているんですが、打ち切りっぽく終わってしまいましたね(汗)

実はこの連載期待していたんですよね。ん~…正確には「このネタってどうなるんだろう?(どきどき)」と思う見所~チェックポイントみたいな所が沢山ある連載で、それらをどう回収して辻褄を合わせて、大団円?のようなものに持ち込むのか、かなり注目していました。それをちょっとリストアップしておきます。

悪の組織W.I.S.E創業ストーリー … 僕、『悪役』と『悪の組織』って好きなんで…気がつくと物語に天城弥勒がワイズを作ってゆくストーリーが入ってきた、これが楽しくて仕方がなかったw弥勒vsグラナ(後の第一星将)のバトルは超燃えましたし、このマンガの事実上の“頂上決戦”になっていると思います!(`・ω・´)この組織の四天王に当たる星将たちが集まってくる様もよかったですし、物語ももう半ば弥勒(とグラナ)が影の主人公化している所があって。実際に、最後の未来の地球を救うのは弥勒とグラナとなっています。
その意味で、ある程度上手くまとめたとも言えるんですが…うん、まあ、打ち切りでしょうがないんですが、もっともっと『面白く』ふくらませたような気はしています。弥勒が悪の組織を結成する所までは満足できたので、今度は悪の計画を着々とすすめて、集まったメンバーを星将と呼ぶことにする下りとか、そんな所を観たかったかなw

タイムパラドックスは大丈夫か? … 主人公のアゲハたちはサイレンゲームの主催者・グリゴリ07号の手引きによって、現代と未来を行ったり来たりするんですが、戻った現代を改変してまた未来に飛ぶとか、なんか展開がややこしいんですよこの話w改変した後の未来は本当に“元の未来”なのとか考え始めるとキリがなくって(汗)たぶん、どっか破綻しているっぽいんですけどね…いや、最終回でおもいっきし意図的に破綻させましたので、もうそれはいいのですが。それはそれとして、弥勒って主人公側から“時間攻撃”をくらっているんですよね。超能力最強クラスの軍団に対して、主人公側が繰り返しの“時間攻撃”で対抗する…みたいな展開もなかなか興味深く考えていました。
“時間攻撃”って『のび太と鉄人兵団』みたいに、一度仕掛けたらそれでジ・エンドって強力極まりない手段なんですが、これをバトルマンガとして拮抗させようと考えるとどうなるか…という話ですね。これは、もっともっと繰り返し時間跳躍しないと顕れてこないネタなんで、この物語では作用しなかったなあ…と。まあ、未来改変したんだねという話になっていますね。



ヤンデレ雨宮はどこに行ったか? … やあ、僕、どうやらヤンデレ・ヒロインが相当好きみたいなんですよね(汗)なんで当初、雨宮さんの狂いっぷりというか、壊れっぷりにどきどきしていたんですが。……なんか無くなっちゃいましたねえ?(´・ω・`)人格を二つに割った“黒雨宮”の出現で、“ヤン”の部分はそっち側に寄せられて、主人格の方からはスポイルされてしまったという事かしく、後半はほとんど、ただの(…っけ)内気な(…っけ、っけ)女の子…となってしまったのです。(´・ω・`)
そこらへん、アゲハくんを好きなマリー、フレデリカといった子供たち、現代世界では10才近く歳が離れてるはずの子供なんですが、未来世界では、ほぼ同い年の少女になるというタイム・ハーレム(?)な展開も楽し気だったんですが、これも主ストーリーをまとめるのが忙しくなって、充分にふくらませられずに終わってしまってますねえ…。

悲劇の星将ドルキさん … 「ドルキがやられたらしい…」→「ふ…やつは星将の中では最弱の男…」→の第五星将ドルキさんです!(`・ω・´)好きです。この人。(←好きとか言い出す)気がつくと最初にいた星将たちはほとんど死ななかった…というか、消滅しなかった『PSYREN』ですが、そのあおりをモロにくらって、唯一退場的な負け(?)とでも言いましょうか、表現難しいですが、とにかく格付けが済んでしまったので、その後に現代に戻ったりするとドルキさん、やっぱり現代だから当然生きていたりするですが、なんかもう完全におミソ扱いな感じで…wそれで未来に戻ったりすると星将から外されていたりしてw…ちょっと我が意を得たり?wこのないがしろのされ方は『北斗の拳』のジャギ(シュラの国編とかで他の三兄弟の昔話に全然登場しない~眼中にない)を彷彿とさせてちょっとよかったです。(´・ω・`)願わくば連載がもっと続いて、もっとドルキさんがみじめな扱いを受けてくれると良かったのですが…まあ多くは望むまい。(´・ω・`)

ここらへん、実は単行本の10巻が出たくらいの時に(↓)かんでさん、てれびんさんとネットラジオをやりまして、かなり話し込んだりしています。

【『PSYREN』@まんがラジオ】
http://www.geocities.co.jp/ldtsugane/mv/radio/mangaRadio-100318.mp3
これらのネタが持っているポテンシャルを充分に引き出されて、そしてまとめ切ったか…というと、どうしても物足りなさを感じてしまったと言ってしまうんですが……。嫌な物言いかもしれませんが、これらの要素が妙な絡み方をしたのは週刊連載の偶発性な面が大きくって、当初から設計されていたのは上記の要素の中では雨宮のキャラくらいかなあ~と邪推はしています。そんな中で(僕が見つけていないネタ含めて)全部拾って昇華して行けっ、行って欲しいって話をしているのですから無茶振りではあるんですよね(汗)
でも、擦れたおたくの僕が、読んでて「~大体、こんな感じの流れじゃないの?」とか「ああ…そうきたか」みたいな、そういう先の想定にあまり嵌らない(嵌らないと言えば『めだかボックス』もそうなんですが、あっちは型を崩す気満々だからこの話とちょっと違う)連載だったので、その分は元をとったよと言うか、楽しませてもらった『物語』でした。


PSYREN-サイレン- 14 (ジャンプコミックス)
岩代 俊明
集英社


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(↓)この記事でのチャッキーさんのコメントにいろいろ思うところがあったので記事に上げておきます。
先に言っておくと僕なりの「ヒーローってなに?」という話をしているのですが、特に「君よ、ヒーローになれ!」って話でも、ヒーローでない奴はダメって話でもなくって、単に物語上のヒーローってどういう奴?って話なんで、そこらへん悪しからずお願いします。(←何か気にしたらしい)
【『とある魔術の禁書目録』 結果のヒーローの物語】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/bb16a6de87c5da6f6d8032a3c73b963f

Unknown (チャッキー)

2010-12-12 19:04:50

ヒーローにも色々ありますよね。
人々を悲しみから救いたくて救う自然体な善意のヒーロー。
特定の誰かを救おうとし時として世界の敵にもなりえる誰かのヒーロー。
誰かを救える力を持ってしまったから人々を救う使命感で動くヒーロー。
救う意思は無くとも自分のやるべき事をした結果として人々を救う事になるヒーロー。
過去に犯した過ちから自分を救いたくて誰かを救うヒーロー。
まぁ大抵はこんな単純に分類出来ず幾つもの要素を含んだヒーローですが(汗)。

あとウルトラマンってヒーローとして有名ですが、子供たちに憧れられるべき優しいヒーローじゃない場合が意外と多くありますよね。
勿論優しさもちゃんとありますが、地球人を巻き込んだ責任としてヒーローやってたりと。

(コメント欄より)

いろいろありますよねえ…。それこそヒーローの物語の数だけヒーロー像があると言っていいのでしょう。ちなみに僕はウルトラマンはヒーローの中でもかなり酷いヤツだと思っているのですがw(セブンは別、彼はヒューマンだ)まあ、そこらへんの話はまた別の機会に譲るとして…。

(↑)上の記事でもちょっと触れているように、今、僕は『結果のヒーロー』という視点でヒーローの物語を観直してみようかとしていますが、よくよく考えてみると、ヒーローって皆、『結果のヒーロー』ではあるんですよね。
…いや、ごめんなさい。混乱させるかもしれませんが、僕の『結果のヒーロー』という話はヒーローのつもりはなくても(よりネガティブにヒーローである事を否定してても)結果としてヒーローである者の話なんで、そこを取れば、皆、って事にはならないんですが(汗)…でも、みんな結果を出しているという点においては結果のヒーローなんですよね。それは“ヒーローの条件”というか、結果を出してこそのヒーロー…と言えるかもしれません。

じゃあ、その結果とは何か?どうすれば結果を出した事になるのか?って言うと、それは考えてみると結局、誰かに感謝される事かなあ…と。誰かに「ありがとう」と言ってもらえたら(想ってもらえたら)、それは小さい者でもヒーローで、たとえば負けても、悪の組織を倒せなかったりとかしても、ヒーローとしての結果は出したのかなと。
こういう条件付だと、すごい数の人が大なり小なりヒーローという事になってしまいますが(汗)まあ、それはそれでいいのでしょうw逆に自分だけが納得して、自分が自分にありがとうと思っても、それだけでは別にヒーローではない…と僕はそう思います。

…ここでちょっと『どろろ』(作・手塚治)の百鬼丸なんてキャラクターを思い出したりして。彼は時々…というかけっこうな頻度で、妖怪を退治して村を救っても感謝されず「化け物!」などと罵られてその場を去ってゆくのですが…。
彼は言ってしまえば自らの身体を取り戻すために妖怪を倒して廻る、利己の、復讐者であるので、別にヒーローとして善性の振る舞いをしているワケではない。
それでも寂しく立ち去る百鬼丸に胸を締め付けられるのは、そこにあるべき「ありがとう」という言葉が無いからなんだと思います。(…百鬼丸の話もしたいなあ…ま、別の機会に)

そんな(寂しい)ヒーローたちに贈るものとして凄く好きな歌があります。(↓)

仮面ライダー BLACK RX ED フルヴァージョン

『誰かが君を愛してる』歌:宮内タカユキ/作詞:康珍化/作曲:林哲司

たったひとりの戦いに 疲れはてて沈む時
瞳を閉じて顔上げて 耳をすませてみればいい

ロンリーロンリーハート 風がささやいてゆくだろう
ロンリーロンリーハート 一人ぼっちじゃないのさ

誰かが君を愛してる
誰かが君を信じてる
誰かが君を求めてる
どこかで どこかで

胸は傷つき膝は折れ はるかな夢を悔やむ時
振り向かないで顔上げて 明日の道を見ればいい

ロンリーロンリーハート 地球は愛が棲まう星
ロンリーロンリーハート 一人ぼっちじゃないのさ

誰かが君を愛してる
誰かが君を探してる
誰かが君を見つめてる
いつでも いつもでも

誰かが君を愛してる
誰かが君を信じてる
誰かが君を求めてる
どこかで どこかで

『仮面ライダーBLACK RX』(1988年放映)のEDですね。仮面ライダー“たち”が本当にロンリーヒーローか?というと僕はまた別の議論もできるんですが…。しかし「たった一人で戦うヒーロー像」というモチーフは昭和期の仮面ライダーシリーズを通してベースにあったテーマで、この歌はそのテーマを力強く歌い上げていると思う。僕は『仮面ライダー』のテーマではこの歌と『かえってくる仮面ライダー』が好きなんですよ。
歌詞にあるように胸は傷つき膝は折れ、たった一人で戦い抜いたライダーは、戦いが終わってしまえば、戦うために作られた改造人間はもう僕らには不用なのか?必要のない者なのか?…そんなワケないだろう!!って歌ですね。
…いや、大好きな歌です。歌詞にひたるとウルッと来てしまうんですが(汗)それは僕が仮面ライダーというヒーローにすごく“感謝”しているからなんでしょう。

世界を救ったとか、正義を守ったとか、自由と平和をもたらしたとか、そういう事じゃなくて「ありがとう」がそこにある事。それがヒーローの条件なんじゃないかな。


宮内タカユキ スーパー・ベスト~仮面ライダーBLACK RX/特警ウインスペクター~
里乃塚玲央,荒川稔久,金子みなと,加藤清美,吉田健美,山本正之,寒太郎,山川啓介,康珍化
コロムビアミュージックエンタテインメント



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僕は。手術の間 ずっとあなたのことを考えていました。
何を欲し、どう生きていく人なのか、必死に考え――心臓を切った。

ほんの一時でも、生死の境を分かち合った人を、

嫌いでいられるわけがない。


『医龍』(作・乃木坂太郎)最新号読みました。教授選が終わり、野口が去り、加藤教授の新体制が決まって、ああ…もう本当に終なんだなあと思います。『医龍』は本当に素晴らしいマンガなので完結したあたりで、特集的に記事を書きたいなあ…と思っているのですが、どのくらいできるでしょうね(汗)

さて、今回の(↑)上の去りゆく朝田を引き止める伊集院くんの表情(かお)なんですが、なんかシワが刻まれていて、ともすると朝田より歳上に見えるんですよね。
描き手の乃木坂先生は別の意図なのかもしれないですけど……なんか朝田、未来の伊集院を垣間見た?とか感じました。まあ、少なくともあの表情が伊集院の成長を見せているという事は確かなんじゃないかと思いますが…。

そしてその後に伊集院は「あなたも、僕と同じでしょう?」と言葉を繋げる。これも重要ですね。
元々、朝田は不思議なキャラです。手術を面白がり、技術を高める事(あるいは人を救う事)に飽く無き追求を続ける。それはある種、患者を実験台というか玩具にするような感覚にも繋がるものですが、その一方で自らの生命を賭ける程に、生命の大切さという事に真摯だ。…いや、不思議とか書きましたが、そもそも突き詰めて行くと、こういうものだと思うんですけどね。でも矛盾している所がある。それを飲み込んでいるキャラではある。
伊集院はそこを飲み込めていないキャラだったんだけど、ここでその朝田の境地に追いついた~同じになった~と、そういう風に読める…のですが、さて、どうなるでしょうねええ~w

今まで、朝田という男に「俺とお前は同じだろう?」という共感を求めて来たのは大きくは二人。(他にもいるかもしれませんが)、野口教授と鬼頭です。その度に、朝田は「そうかも知れない…」というか、多少曖昧ながらも肯定的に、それに合わせる言葉を返して来たのですが…さて、伊集院にはどうするんでしょう。
いや、こう書くとまるで僕が、朝田が伊集院には合わせない事を期待しているように見えるかもしれませんが、必ずしもそうではなくって。ただ、ちょっと興味があるんですよね。「朝田と同じとは~(何を意味するのか?)」という命題に。

【『医龍』@漫研ラジオ】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/6cf3fa64f6bac6c5daf8652f28140850

ところで先日やった『医龍』のUTREAMラジオの録画データなんですが、何か「聴いていると途中で止まる(戻る)」といった話が伝えられて来たりしていますので、ちょっとハイライトで分割してみました。妙な?壁みたいのがあって、そこで戻されているようで、ハイライトでそこを抜けてしまうと普通に聴けるみたいです。多分(´・ω・`)

【ハイライト:霧島軍司の話】
http://www.ustream.tv/recorded/11242052/highlight/131690
【ハイライト:伊集院~鱈淵の話】
http://www.ustream.tv/recorded/11242052/highlight/131700
【ハイライト:加藤~国立の話】
http://www.ustream.tv/recorded/11242052/highlight/131704
【ハイライト:野口教授の話】
http://www.ustream.tv/recorded/11242052/highlight/131709
【ハイライト:朝田~鬼頭の話】
http://www.ustream.tv/recorded/11242052/highlight/131710


医龍?Team Medical Dragon (1) ビッグコミックス―BIG COMIC SUPERIOR
永井 明
小学館

医龍 24 (ビッグコミックス)
乃木坂 太郎
小学館


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『花のあすか組!』(1988年放映、原作・高口里純)コンプリート。当時、大ヒットしたスケバン刑事シリーズ~『スケバン刑事』(1985年放映)→『スケバン刑事Ⅱ少女鉄仮面伝説』(1986年放映)→『スケバン刑事Ⅲ少女忍法帖伝奇』(1987年放映)→『少女コマンドーIZUMI』(1988年放映)~の最終作……という認識だったんですが、調べてみると『あすか組』は放送時間帯が違っていますね(汗)しかし、まあ、制作・東映だし、同じプロデューサーなので同じシリーズという事でいいんじゃないでしょうか?(´・ω・`)

全国制覇を狙う恐怖のスケ番グループ“全中裏”と、全中裏にたった一人で反旗を翻した九楽あすかが、制圧地域を奪い合う陣取り合戦…のような物語。毎回、あすかが何らかの箴言(?)を述べるのが見所の一つでした。箴言とか言いましたが(↑)上の画像にあるように「ゴッコに命をはっちゃ、シャレにならない」とかかなり他愛もないセリフをガーンと大仰に見せるので、ちょっと可笑しくって楽しかったりします。
レギュラーの少女たちは、九楽あすか=小高恵美、堂本ミコ=小沢なつき、香月はるみ=石田ひかり、う~ん、今となっては、石田ひかりが知られるくらいか(汗)

「大人たちが太平をむさぼる中、少女たちは戦国時代のただ中にあった…」ってなんだそりゃ?wとか色々、ツッコミ所が楽しい作品だったんですが、けっこう全中裏の幹部たちが好きで。特に第一話でいきなり騎馬武者として現れる“紅”と、風林火山四人衆(?)のリーダー格“風”(この人も戦武者の出で立ち)の、戦国武者っぷりが良かったです。
紅は第一話でTVドラマとしての『あすか組』の世界を決めたと言ってもいいインパクトがあって、演技も飛び抜けて上手かったと思う。風も全中裏を抜けたあとも、あすか組の味方になるわけでもない、中立というか無頼の立ち位置がよくって、最終回なんかを見ると、あすかと対等なキャラはこいつだったかもなあ…と思ったりします。

改めて観てみると、あすかとミコの軽快な掛け合いとか、初登場時から比べて、どんどん格を落としてゆく春日のコミックっぷりが楽しかったりしますw…ま、あんま人気なくって打ち切られたんですけどね(汗)あと第一作の『スケバン刑事』(なかなか掛からなかったんだけど、今度、東映チャンネルで始まる)と、『少女コマンドーIZUMI』が揃えば、このシリーズが揃います。


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【11月第4週:AKB49 第14話 ドレッシング】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10489.html#667
【漫研】
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※僕はAKB48の事は名前くらいしか知らないのでそこらへん悪しからずお願いします。

『AKB49』(漫画・宮島礼吏、原作・元麻布ファクトリー)が面白いです。顔がキレイな男の子の浦山実くんが、AKBのオーディションの受ける片想いの女の子・吉永寛子ちゃんを、心配して陰ながら手助けをしようと女装してこっそり一緒にオーディションを受ける。結果、吉永は無事にオーディションを合格したが、あろう事か、自分まで受かってしまった!!…という出だしの物語。ナンテコッタ…(´・ω・`)-3
んんん…『プリティフェイス』とか?『ニコイチ』みたいな?その気はないのに計らずも女の子をやるハメになってしまったパターンの作品でしょうか。



この連載が最初スタートした時は、女子アイドル・ユニットの中に一人紛れ込んでしまった男の子が、扉を開けたら「わっちゃ~!着替え中だったよ!(=´ω`=)」とか「わっちゃ~!シャワー浴びてたよ!(=´ω`=)」とか。…そういう?感じで。あと女の子のはずなのに何故か、周りのアイドルにモテモテになってしまうとか。…そういう?ドキドキハーレムな感じの路線作品だと思っていたんですが…。(←単純)
いや、実際に、第一話は着替えに闖入するし、高橋みなみ(高みなっていうの?)は浦川みのり(浦山実の女装)にドキドキして、前田敦子も何かちょっかい出してくるって展開もあるんですよ。(ある意味、すごい展開だなあと思いますが)でも、そういう“見立て”だけでは、この『AKB49』という作品は捉えきれない所がある。

その面白さの一つは、舞台裏マンガ、アイドル応援マンガ…と言ってしまっていいのか…?一人のアイドルを目指す女の子を純粋に応援しようという視点を持つ浦川みのりが、アイドルたちの舞台に上がるまでの努力、上がってからの気力のようなものを観て、時にはげまし応援する。その視点の共感というか、楽しさですね。
女の子たちのがんばりを一番いい場所で観ているというか、まあ企画・設計時点でその意図は大きかったと思いますが、それがよく出ている。(↑)この回とか、散々、ケンカして言い争って「まだ、やる気のあるヤツだけ手ぇ上げろ!」って言うと、すっと全員手を上げるシーンとか好きなんですよね。「そんなの当たり前じゃん」という感じに胸が透くw

ちなみに(↑)研究生のケンカのシーンで、手前に大きくいる二人、白い髪(?)の方が水野さんで、黒髪が間山さん……のはず!たぶんな!(`・ω・´)両側下ろしのポニーの子はまだ名前分からないけど、きっと既に決まっているはず!(春子とか!チエとか!)奥にいる三人が研究生の主要キャラで、口を開けているのが吉永、腰に手をやっているのが主人公の浦川、一番奥が岡部さんね!そろそろ他の研究生のキャラも出てきそうな!(`・ω・´)

もう一つは、主人公の浦川みのり自身のサクセスの面白さですね。…そもそも自分自身がアイドルになる気がない。その達観がそうさせるのか?あるいは一人の女の子がアイドルになるのを支えよう、それがチーム全体を支えように変わって、ある種の献身的な姿勢がそうさせるのか?とにかく、やる事なす事上手く行ってしまうというか、ピンチもチャンスに変えて、秋元康に見出されてしまうw…男なのに!(´・ω・`)いや、そもそも女装姿のそのルックスに“華”があるみたいなんですけどね。
そのアクションの取り方に、妙に納得してしまうんですよね。過度に必死じゃないというか、こだわっていないというか、ダメもと感覚の行動なんですけど「ああ…それで“華”があったら様になっちゃうかも…」って思わされる。(ここらへん別の問題もありそうなんですが、ちょっと様子を観て、またの機会としましょう)
相手を引き立てて良し、自らをアピールして良しというか、打って良し、守って良しみたいな?オールラウンドなキャラクターとして、驚くほど上手く機能している所があります。陰ながら上手く場をまとめる役を持つキャラを僕は『キーパー』と呼んだりするのですが、主人公にして『キーパー』な所がありますね。また、要所、要所で男に戻るという選択肢も上手く使われている。なんかもう相当なワイルドカードw

また「最初にドキドキハーレムな見立てでは、この作品は捉えきれない所がある」とは言いましたが、そのカードが“無い”わけではない。実際にそのカードは振るわれているし。基本的に浦川みのりは男っぽくても、男臭さは消されていて、本線自体はその形がいいと思うのですが、これからも状況に応じてそのカードを切って行けばいい。そんな具合に、気がつくと様々な形に楽しみが切り出せて死角が見えないマンガ……という感じ。


AKB49~恋愛禁止条例~(1)特装版 (プレミアムKC)
元麻布ファクトリー
講談社


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医龍 24 (ビッグコミックス)
乃木坂 太郎
小学館



本日17:00から、とりくずかごさん、海燕さん、GiGiさんと、USTREAMでネットラジオをやる予定です。お題は『医龍』(作・乃木坂太郎)についてです。よろしくお願いします。

12月4日(土)17:00(2時間くらい予定)

【USTREAM URL】
http://www.ustream.tv/channel/manken

【今週の一番『ゴッドハンド輝』ジュブナイルに問う命題】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/fe76bc5881510848ee79f645fa4d0ff1

【「医龍」19巻】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/fe76bc5881510848ee79f645fa4d0ff1

【Something Orange:遊びで手術するのが一番健全だぞ、というお話。】
http://d.hatena.ne.jp/kaien/20101204/p2

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実はさっきまでペトロニウスさんとUSTREAMのラジオを放送していました(汗)ホントに突発的だったので、こっちに反映させる行動を忘れていました。(↓)一応、録画データです。全編『とある魔術の禁書目録』に関する話題です。
ペトロニウスさんは、最近は『チームと絆の話』をテーマに物語を観ている所があって。僕は『結果のヒーロー』の話をテーマにしている所があって。この話ってかなり次の話として繋がっているように思っています。

【雑談ラジオ3】
※『とある魔術の禁書目録』についての話。
http://www.ustream.tv/recorded/11225011

【漫研ラジオ USTREAM URL】
http://www.ustream.tv/channel/manken



とある魔術の禁書目録(インデックス)〈22〉 (電撃文庫)
灰村 キヨタカ
アスキーメディアワークス

とある魔術の禁書目録 インデックス (1/10 スケールPVC塗装済み完成品)
Wave
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【11月第3週:KINTOKI (作・鳥山明)】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10488.html#666
【漫研】
http://www.tsphinx.net/manken/



『魔法先生ネギま!』(作・赤松健)が良かったですね。ネギくんが倒れ回復するまでの間、他の女の子たちが“あのフェイト”を出し抜いてアスナと“最後の鍵”を奪取する事になりました。まともにぶつかっても勝ち目はない。ゼロ。そこで、作戦のキーパーソンとなったのが、アーティファクト“孤独な黒子”を持つ村上夏美ちゃんという展開。

…いや、ちょっと横道に逸れるんですが。じゃあこのミッションを実際にこなすにあたって●救出目標であるアスナに近づくと、彼女の魔法無効化能力が発動して夏実のアーティファクトの効果も消失してしまう。●全てを隠密裡に済ませる事を諦めるとしても、彼女にはギリギリまで近づきたい。●しかし、どこで効果が切れるかあるいは薄れるか分からない。何も対策せずまま進んだら、フェイトがこちらを察知するのが先になってしまうかもしれない。●さて、リスクを減らすために最大限接近しつつ、フェイトに完全な奇襲を行うためにはどうしたらいいか?
…っていう問題が先週出てきていて、その今週の解答が良かったりもしましたね。「なるほど!」と思いましたもん。…ここには書きませんけどねw『ネギま』は、けっこうここらへんの知恵の絞り方がよくって、今、週刊少年誌の中では一番、“戦うための知恵”を出している『物語』じゃないかと思います。

【今週の一番付記「魔法先生ネギま!」情報圧縮して描かれる先の物語】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/a83c0e2d45de438ef5d547bc9c1e6b7d

【今週の一番追記:ネギま黙示録編】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/1876b4b70bdd144d9938661a2321d296

『ネギま』と言うと僕は(↑)上の記事のように、グランドストーリーの『読み』や、『情報圧縮論』としての注目点があって、そっちの記事ばっか書いていたりするんですが…。そういうややこしい考察話抜いても『ネギま』のバトルは相当に良い~優秀だと思います。
今まで記事に書き損なっていたんですが、ラカンvsネギの時も、遡って超鈴音vsネギの時も、素晴らしかったです。ネギくんは、勝つための作戦/布石をしっかり打っていって、勝つ事の必然を引き出して行く子なんだものw…なんでしょうね?少年探偵団の小林くんに似ているというか…子供が大人に対抗するために、知恵を使うという優等生型のヒーローの良さがネギくんにはしっかり宿ってますよね。先の「フェイトに近づく作戦」も、そういう内容ですし。個人的にもバトルや問題の解決に、知恵が絞られる『物語』は好きですね。

…さて、話が横道にそれましたが…そんなに逸れた話でもなかったかな?wそうやって知恵を絞って作戦を立てた。しかし、そのせっかくの作戦もそれを実行する勇気がなければ何にも成らないのですよねw

ほんとうに…。“知恵”だってそうですが、“勇気”という言葉は弱い者のためにある。正確には「自分の弱さを知る者」のためにある。強い奴には無いwってか要らないw弱いものから出される勇気の方がその総量は大きい…って別に数値化しなくてもいいですが(汗)勝てない相手に絞り出す“知恵”だから尊い。勝てない相手に絞り出す“勇気”だから尊い。

夏実のそれまで過ごしてきた日常を考えれば、フェイトなんか、おっかないに決まってます。でも、自分の積み上げた時間と経験と関係なく「立ち上がらなきゃならない時」、もっとキツく言えば「生命をかけなきゃならない時」ってのは来たりするんですよね。…全く来ない事もあるでしょうが。
人生なんて「その時立ち上がれるか?」の準備/訓練のためにある…と言っても過言ではありません(`・ω・´)(←夏実に対する感動で過言な事を口走っとります)でも、その時、ほんとうに立ち上がれるか?なんて分からないんですよね。自分の弱さを知っているなら尚の事。

でも、人って大なり小なり「(その時は)立たなきゃ」という、できるかどうか分からないけど、その決意みたいなものを持って生きているんじゃないかなとも思うんですよね。どうなんでしょう?どうですか?
だから、この子が、とまれ立ち上がる事ができた事に胸を打たれてしまう。我が事のように共感してしまう。そうして「せっかくもらった主役だもん」の言葉を聞き、ああ、この子も明確な意識ではないかもしれないけど、そういう時がある事をどこかで知っている子だったんだなあと。…背筋を伸ばして立ち上がるシーンにじんと来る。とても良いシーンです。


魔法先生ネギま! 限定版(32)
赤松 健
講談社


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