【7月第3週:BE BLUES 第24節 優希の涙、アンナの…】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10519.html#697
【漫研】
http://www.tsphinx.net/manken/

『最上の明医~ザ・キング・オブ・ニート~』(取材原作・入江謙三、漫画・橋口たかし)のアフリカ編が相当ハードでした。ちょっと、怖いくらい。(´・ω・`)
『最上の明医』は、医療マンガ『最上の命医』の続編で主人公は、前作の真摯な青年医師だった西條先生に変わって、最上義明といういい加減で自己中心的な性格(しかし、意外に仲間思い)な高校生になり、半ば引きこもりのニートと化していた生活から、幼馴染の伊達を救命措置で救った事がきっかけで医師を目指すようになる『物語』。今は、義明も伊達も医大生をやっていて、彼らを見込んだ医師たちの思惑もあってケニア・ナイロビの留学メンバーとなっています。
このアフリカ編、アフリカに入る前から「あちらでは医師はあらゆる不正に手を染め職務も怠慢…道具や設備も手入れ不足で、壊れているのが当たり前」とか「アフリカで生き残る秘訣」の話とかをしているし、アフリカについたらついたで「アフリカでは処女と交配すればHIV(エイズ)が治るという迷信があり、二歳児でもレイプされる」とか「スラム内では人口の三割以上がエイズだとも言われる」とかキツい話を繰り返す。
その上で、後はただただ、医療設備に劣悪さを描いて行く。白衣は汚れたものしかなく、日本から持ってきた私服の方がましだとか、手術室の窓にガラスが入っていないから手術中に羽虫が大量に入ってきたりとか、それでも、彼らは機転を利かせて子供の患者を救うんですけどね。その子たちが退院したら、部族間抗争に巻き込まれて死んじゃった…とかね。
もう、医者がどうにかできる状況を超えている話なんですよね。完全にアフリカの社会問題で。…もともとは義明は『今日から俺は!』の三橋を彷彿とさせるような、悪知恵が働くキャラで、いけすかない医者(教授)の鼻を明かして回るようなエピソードが主だったんですけど、それを転換したかのような、アフリカ編の“重さ”は驚きと困惑がありますね。
元から彼らも、患者の命に対しては(ある程度?)真面目な態度で臨んでいたのですけどね。日本のあらゆる意味で恵まれた余裕のある環境とは違う。むしろ、同じ物語の調子で描いているから、返ってそれが混乱の元になったりします。
この状況を“解決”するためには「誰かを治す」という医者の本分を超えた行為が必要ですし、誰かの鼻を明かせば済む問題でもない。医者として“解決”に携わろうと思ったら、これをきっかけにアフリカに長い歳月留まり、ケニアを医療から変えて行く展開など浮かびますが、そうなるとも思えませんし。まあ、結局、何も変えられずに日本に帰ってくるしかないのでしょうね。…ちょっと欝。
その後、義明たちの医療に携わる姿勢が変わったりするのか、あるいは、帰ってきたら何事もなくいつもの姿勢で医大生を続けて医者になるか……それは分かりませんけど、それでもアフリカ編をやったのは良かったかな?とも思っています。少年誌でこういう、(すぐには解決できない)どうにもならないものを観るのも悪くないです。作風を買えないためか、かなり重めの話も、(深刻になり過ぎずに)さらりと調子を変えずに語ってしまうのは、良い描きだったかな~?とも思ったりもします。
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『最上の明医~ザ・キング・オブ・ニート~』(取材原作・入江謙三、漫画・橋口たかし)のアフリカ編が相当ハードでした。ちょっと、怖いくらい。(´・ω・`)
『最上の明医』は、医療マンガ『最上の命医』の続編で主人公は、前作の真摯な青年医師だった西條先生に変わって、最上義明といういい加減で自己中心的な性格(しかし、意外に仲間思い)な高校生になり、半ば引きこもりのニートと化していた生活から、幼馴染の伊達を救命措置で救った事がきっかけで医師を目指すようになる『物語』。今は、義明も伊達も医大生をやっていて、彼らを見込んだ医師たちの思惑もあってケニア・ナイロビの留学メンバーとなっています。
このアフリカ編、アフリカに入る前から「あちらでは医師はあらゆる不正に手を染め職務も怠慢…道具や設備も手入れ不足で、壊れているのが当たり前」とか「アフリカで生き残る秘訣」の話とかをしているし、アフリカについたらついたで「アフリカでは処女と交配すればHIV(エイズ)が治るという迷信があり、二歳児でもレイプされる」とか「スラム内では人口の三割以上がエイズだとも言われる」とかキツい話を繰り返す。
その上で、後はただただ、医療設備に劣悪さを描いて行く。白衣は汚れたものしかなく、日本から持ってきた私服の方がましだとか、手術室の窓にガラスが入っていないから手術中に羽虫が大量に入ってきたりとか、それでも、彼らは機転を利かせて子供の患者を救うんですけどね。その子たちが退院したら、部族間抗争に巻き込まれて死んじゃった…とかね。
もう、医者がどうにかできる状況を超えている話なんですよね。完全にアフリカの社会問題で。…もともとは義明は『今日から俺は!』の三橋を彷彿とさせるような、悪知恵が働くキャラで、いけすかない医者(教授)の鼻を明かして回るようなエピソードが主だったんですけど、それを転換したかのような、アフリカ編の“重さ”は驚きと困惑がありますね。
元から彼らも、患者の命に対しては(ある程度?)真面目な態度で臨んでいたのですけどね。日本のあらゆる意味で恵まれた余裕のある環境とは違う。むしろ、同じ物語の調子で描いているから、返ってそれが混乱の元になったりします。
この状況を“解決”するためには「誰かを治す」という医者の本分を超えた行為が必要ですし、誰かの鼻を明かせば済む問題でもない。医者として“解決”に携わろうと思ったら、これをきっかけにアフリカに長い歳月留まり、ケニアを医療から変えて行く展開など浮かびますが、そうなるとも思えませんし。まあ、結局、何も変えられずに日本に帰ってくるしかないのでしょうね。…ちょっと欝。
その後、義明たちの医療に携わる姿勢が変わったりするのか、あるいは、帰ってきたら何事もなくいつもの姿勢で医大生を続けて医者になるか……それは分かりませんけど、それでもアフリカ編をやったのは良かったかな?とも思っています。少年誌でこういう、(すぐには解決できない)どうにもならないものを観るのも悪くないです。作風を買えないためか、かなり重めの話も、(深刻になり過ぎずに)さらりと調子を変えずに語ってしまうのは、良い描きだったかな~?とも思ったりもします。
![]() | 最上の明医~ザ・キング・オブ・ニート~ 6 (少年サンデーコミックス) |
入江 謙三,橋口 たかし | |
小学館 |
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