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今何処(今の話の何処が面白いのかというと…)

マンガ、アニメ、特撮の感想ブログです。

『いとしのファブリオ』エロ人形劇の人形たちは非実在存在なのだろうか?

2010年11月18日 | 特撮


『いとしのファブリオ』(1990年放映)コンプリート。…いや、スカパー見ながら作業していたら、む?何やらとんでもない人形劇がやっているぞ?という事で録り始めたのがこの番組です。『カノッサの屈辱』(1990年放映)とか、『NIGHT HEAD』(1992年放映)とか、『征服王』(1992年放映)とかやっていた、フジテレビの深夜番組シリーズの一つですね。(…あ、この時間帯で『シチリアの龍舌蘭』もやっていたのか…)いや、僕、ファブリオーってよく知らないんですけど…

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%96%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%BC
ファブリオー(ファブリオ、fabliau, 複数形:fabliaux または fablieaux)は、13世紀頃にフランス北東部でジョングルールによって作られた喜劇的な、一般に匿名の説話のこと。韻文世話話と訳される。ファブリオーは概してこのうえなく下品である。

(Wikipediaより)

…という事みたいで。多分、男同士、あるいは女同士で集まった時にする猥談の起承転結あるやつを集めた説話集な感じじゃないかと思うんですが…どうなんでしょう。このファブリオーを、きたろうと、池上季実子(!)の語りで、人形劇で上演するというかなり異色な作品です。
…というか人形劇でここまでやっていいのか?否、人形劇だから、ここまで放送できるのか?という、相当エロスな番組になっています。まあ、何と言うか男も女も強かに、とにかく“やってる”話になっています。えっと……ぱらっと抜き出した1話を引用してみると…


娘は従順に従い、白い指を灼熱の高まりに結びつけると、ゆっくりと動かしはじめる…

司祭「ううう……まだだ」
娘「しつこい悪魔ですね…」
司祭「どうしても、(悪魔が)飛び出さない………では、お前の口で吸いだしてはくれんか」
娘「吸いだす?」

司祭「砂漠で、毒蛇に噛まれたらどうする…?」
娘「…!傷口から、毒を吸い出します…」

娘は納得して、高まりきった司祭に、唇を近づける……

(第18話「悪魔祓いの儀式(2)」より)

…うむ。なんというエロゲ(`・ω・´) というか、エロマンガネタやね。というか、この展開の元ネタ、ファブリオーだったのか!……いやw人類が寄り集まれば、どこでも出てくる猥談でしょうねw…というワケで、ちょっと変わった人形劇番組でした。ふう……また、いいモノを録ってしまったぜぇ(`・ω・´)

アニメ『侵略!イカ娘』が評判なので『金星人地球を征服』を観たりして(´・ω・`)?

2010年11月05日 | 特撮
【金星人地球を征服 予告編】
It Conquered the World movie trailer


侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!(`・ω・´)

アニメ『侵略!イカ娘』が評判ですね。…で、なんとな~く、こう……関係ないんですが『金星人地球を征服』(1956年放映)を思い出したりして。引っ張り出して観たりして。(´・ω・`)
造形的にインパクトのある“金星ガニ”が有名なB級SF映画です。う~ん…正直この映画、内容はあんまり大した事ないんですが(汗)…やっぱり金星ガニさんはかっこいい…。おたくの怪獣魂をくすぐります。(=´ω`=)



「ふははははははは!征服してやるでゲソ!地球人ども!」



「イタイ!イタイ!鉄砲で撃つなんてひどいじゃなイカ!!」



「アチ!アチチチチ!火で炙るな~!ワタシはスルメじゃないでゲソ~!!」
※ちなみに炙っているのはリー・ヴァン・クリーフだ!!

一人アフレコ遊びでした。………ん。で、本題。ある意味、唐突にこの映画を持ち出したのは、実はちょっと長年溜めこんでいた疑問がありまして、この際(?)ここでそれを放出しておこうかと。それは一体何の話かと申しますと…。

“コイツ”って蟹(カニ)かなあ?烏賊(イカ)じゃね?(´・ω・`)
いや、だってコーン立ってるし?爪はあるけど…ハサミかなあ?つか、外骨格かなあ?火星人がタコだから、金星人はイカをモチーフにしたんじゃね?


…いや、まあ名前変えろとか思ってるわけじゃないんですけどね(汗)個人的にはイカな感じがするんですけどね。どうなんでしょうね?一応、さっき、Wikipedia(英語)観たんですが、彼を“ Venusian alien”としか言っていないのかな?自信ないけど。お粗末。(´・ω・`)


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『ホワイト・ゾンビ』最初のゾンビ映画~疫病の怪物

2010年10月29日 | 特撮
【元型】【疫病の怪物】

先日、仲間内の飲み会に行った時に、エンターテイメントにおける「吸血鬼とゾンビの眷属性」みたいな話をしていたのですが、「いや、そういう話をするなら『ホワイト・ゾンビ』は観とけよ?」みたいなツッコミを受けてしまうま。(´・ω・`)
『ホワイト・ゾンビ』ってなに?……1932年製作された“最初のゾンビ映画”と言われている作品のようです。で、youtubeから探して観てみたのですが…はあ~面白い。まあ、ゾンビが主役というワケではなく“ゾンビ使い”とも言うべきベラルゴシの演じる魔術師が主役(悪主役)なんですけどね。ルゴシの得も言われぬ、怪オーラが遺憾なく“汪溢”している楽しい映画でした。

【ホワイト・ゾンビ 1】


さて、最初に述べた「吸血鬼とゾンビの眷属性」については、またどこかでまとめたいと思っているのですが、ここではちょっとしたメモ書きをしておきます。
まあ、眷属性って何か?っていうとゾンビ映画の真祖ともいうべきジョージ・A・ロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968年放映)が、世界で最後に生き残った男が吸血鬼と戦う『地球最後の男』(1964年放映)(1977年に『地球最後の男オメガマン』、2007年に『アイ・アム・レジェンド』としてリメイクされていますね)にインスパイアされて作られたという逸話の指摘なんですけどね。

それまで呪術によって使役される人形だったゾンビが、自律性と噛むことによって仲間を増やすという繁殖性……繁殖性というより“疫病性”なんだと思いますが、そういう吸血鬼の特性を持つことで、恐怖映画の一大ジャンルにまで成長しています。
つまりここで言う吸血鬼は疫病~黒死病を持ち込む妖怪としての吸血鬼であり、キャラクター化したドラキュラは、また別の存在という考え方をします。その意味で言えば本来のブードゥー・ゾンビも、魔術師のガジェットとしての存在であって、両者は、今述べている眷属性なるものからは遠い存在でしょう。

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エンターテイメントとしての吸血鬼とゾンビはロメロが繋げたと言っても良さそうですけど、僕はこれがロメロの独特のアイデア/インスピレーションとは思えない所があります。元々、この“疫病性”をもつ怪物というのは、もっと人間の根の部分に棲んでいるもので、その発想はもっと自然で人々が直感的に納得し得るものだったんじゃないかと考えます。
…そうwえ~っとw以前からこのブログを読んでいる人なら思い当たってくれるかもしれませんが、僕はここらへんに『元型(アーキタイプ)』を見出せないかと考えています。(`・ω・´)・´)・´)三
これは怪物とは言っても“英雄”が倒すべき“竜(ドラゴン)”とは明らかに違う怪物ですよね。

そもそも、ロメロは“あれ”を吸血鬼と呼ぶのを控えてリビング・デッドって言っただけで、ゾンビという言葉が持ち出されるのはその後の事ですよね。
もしかするとゾンビという単語を引用せずに、グール(食屍鬼)、あるいは“魍魎”などと得体の知れない言い回しをした方が“あれ”を表すには近かったかも…と思ったりします。(もっと黙示録予言に近い存在と思ったりもしますが)

さらに話を広げると、むかし、手塚治虫先生が『ドン・ドラキュラ』の単行本に「世の中景気がよいときは、フランケンシュタインの人気がよく、不景気になるとドラキュラがはやる事になっているそうです」とか書いて、連載をはじめたらしいのですが………他でそんなジンクス聞かないんですよねえ?(汗)
ホントなのかなあ?ああ…でも、ドラキュラの方は吸血鬼≒ゾンビと考えればわりとそんな事もある?大体、『ドン・ドラキュラ』の連載中に『ゾンビ』がやっていたもんな……。いや、これ『アーキタイプ』と絡めた考え方なんですよね。

…とか取り留めもなく書いていたら、けっこう話が長くなったので、ここまで。もうちょっといろいろ詰めてまた機会があれば。

『未知との遭遇』って邦題もいいよね。

2010年10月18日 | 特撮
【元型】【祭壇】



ちょっと都合で『未知との遭遇』(1977年放映、監督・脚本:スティーヴン・スピルバーグ)を観直したりしていたのですが、いや、このUFOが降臨するデビルズ・タワーと言われる山は、かなり元型(アーキタイプ)『祭壇』だなあ…と。『祭壇』についての話は(↓)下の僕の記事を参照して欲しいのですが。

【「祭壇」という元型(アーキタイプ)に関する追記】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/632ed729550ceacd9cb808b542b01648

僕が使っている『祭壇』は基本的には日本の、マンガとか、アニメとか、に出てくる短く狭い範囲の元型を対象にしているワケではあるんですが、まあ『祭壇』は本来もっと宗教的な象徴として、広い範囲に適用できるものだと思います。
この映画の場合、UFOの降臨を『モーゼの十戒』の神話にかけて、デビルズ・タワーをシナイ山に合わせているみたいですね。冒頭で、子供たちが映画『十戒』を観ています。…で、この場合の山はかなり『祭壇』としての機能を果たしていると思います。



元型に関する話としては、ここで登場する異星人たちが“胎児”をイメージさせるヴィジュアルである事にも注目しています。いや、昔の空想科学読本の宇宙人、アウターリミッツの宇宙人とかからの流れという事も分かっているのですが、ここではちょっとそれを保留して『2001年宇宙の旅』のスターチャイルドが“胎児”のビジュアルだった事とつなげて考えてみたい気がするんですよね。
…何かの“はじまり”の象徴というか…いや、今の段階では何を言っても大した成果にならないでしょうが(汗)まあ、ちょっと『胎児』も元型に見立ててみて、何を顕しているのかなあと。


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『恐怖劇場アンバランス』円谷プロが描く大人向けの恐怖

2010年09月28日 | 特撮


心臓の弱い方、お一人でご覧になる方は、この恐怖劇場アンバランスはご遠慮ください。

『恐怖劇場アンバランス』(1973放映・円谷プロ)コンプリート。円谷プロ制作の恐怖ドラマのオムニバス。1時間もののTVシリーズですね。
円谷プロの1時間ものというと『マイティジャック』(1968年放映)を思い出しますが、僕の感覚だと『マイティジャック』は1時間番組として尺の取り方がかなり冗長だった印象があります。大人向きのSFスパイドラマを目指して制作され、相当な予算が投入された…と言われる『マイティジャック』ですが……って、長くなるので、この話は『マイティジャック』の話をする機会の時にとっておきましょうw

話を戻すと、ちょっと冗長だな…と感じた『マイティジャック』の時と比して、『恐怖劇場アンバランス』の完成度はかなり高い。この作品、1973年放映ですが制作は1969年頃で、ちょうど『マイティジャック』が終わったあたりで、そのリベンジのような意気込みを感じずにはいられない所があります。もっとも、この成果は“外”の実写畑の監督を引っ張ってきた事が大きいのですけどね。下に記載しますが、相当な顔ぶれです。

…で、Wikipediaを眺めてみると放映順ではなく制作順が記述されていたので、ちょっと思う事がありまして戯れにその順番で並べてみようと思います。

制作No.サブタイトルスタッフゲスト
1墓場から呪いの手脚本-若槻文三
監督-満田かずほ
 
2吸血鬼の絶叫脚本-若槻文三
監督-鈴木英夫
 
3 死体置場(モルグ)の殺人者 脚本-山浦弘靖
監督-長谷部安春
野坂昭如
4 蜘蛛の女 脚本-滝沢真里
監督-井田深
 
5 死骸(しかばね)を呼ぶ女 脚本-山崎忠昭
監督-神代辰巳
 
6 仮面の墓場 脚本-市川森一
監督-山際永三
ひろみ
7 死を予告する女 脚本-小山内美江子
監督-藤田敏八
 
8 猫は知っていた 原作-仁木悦子『猫は知っていた』
脚本・監督-満田かずほ
 
9 殺しのゲーム 原作-西村京太郎『殺しのゲーム』
脚本-若槻文三
監督-長谷部安春
 
10木乃伊(みいら)の恋 原作-円地文子『二世の縁 拾遺』
脚本-田中陽造
監督-鈴木清順
大和屋竺
11地方紙を買う女 原作-松本清張『地方紙を買う女』
脚本-小山内美江子
監督-森川時久
監督補-満田かずほ
 
12夜が明けたら 原作-山田風太郎『黒幕』
脚本-滝沢真里
監督-黒木和雄
 
13サラリーマンの勲章 原作-樹下太郎『消失計画』
脚本-上原正三
監督-満田かずほ
 

※ゲストについて僕がちょっと面白いな…と思う人をピックアップしました。『仮面の墓場』の少女役って声優の鶴ひろみさんみたいですねえ…。鶴ひろみさんなんだあ…。

いやぁ、監督務めているのが長谷部安春とか、鈴木清順とか、藤田敏八とか、けっこう凄いです…wさて、ここから内容知っている事前提(知らない方には申し訳ないですが)で話を進めて行きますが、この『アンバランス』、最初の数話は、それなりに“特撮”を使うようなシナリオが組まれているんですが、次第に“特撮色”が抜けて行き、最後の方は特撮を全く必要としない社会的なサスペンスものになっている事が分かります。
シナリオで見るとそのシフトはより明確で、7本目まではオカルト/怪奇な恐怖を描き、8本目以降はそれこそ推理劇を伴うようなサスペンスになっている。…10本目の『木乃伊の恋』がちょっと特殊で、これは少し差し戻しているような話。これが本放映時ではシャッフルされ、偏りを軽減して放映されていたという事になります。

…まあ、何が言いたいかというと円谷プロは“大人向けの特撮ドラマ”を作る事を一つの大目標にしていたような印象があって(『ウルトラセブン』や『怪奇大作戦』の時点で既にその匂いはする)『アンバランス』はその一つの結実であったなと思うんですよね。特撮のネームバリューを持つ円谷プロと、必ずしも特撮に拘らない円谷プロ、それから大人向けドラマを作りたい円谷プロの、その絶妙な均衡でこの作品が成り立っている。
その後もいくつか円谷プロは大人向けドラマを制作はしたようなんですが、ここまでの形にならなかったし(…と思う。あんまり聞かないから)多分、ここを経てその先を目指していたと思うんだけど、そこには至れなかった……ように思います。

まあ、要するにこの作品、「もっと評価されていい」という話なんですけどねw僕がオススメするなら第4話『仮面の墓場』~閉鎖的な夜の舞台稽古が次第に崩壊して行く話~、第7話『夜が明けたら』~理不尽な傷害事件によって人生を失った男の話~でしょうか。いずれも主演の唐十郎さん、西村晃さんの鬼気迫る演技が素晴らしかった。


恐怖劇場アンバランス オリジナルBGM集
冨田勲
ウルトラ・ヴァイヴ

『Xボンバー』ラミアは超可愛いし、ビッグダイXは超カッコいい(`・ω・´)

2010年07月15日 | 特撮


『Xボンバー』(1980年制作)レストア。イギリスの『サンダーバード』と、『スターウォーズ』の影響をおもいっきり受けた。日本製人形特撮の傑作ですね。人気がなくて半年で終了してしまった作品ですが、多分、観ていた人は絶対に忘れない作品です。『Xボンバー』は、大宇宙を支配する鍵となるF-01を探索する侵略国家ゲルマ帝国と、F-01の正体である美少女ラミアを守る地球の宇宙戦艦Xボンバーとそのクルーたちの戦いの物語ですね。

1980年ですから円谷は『ウルトラマン80』……怪獣特撮はかなり下火になった頃の作品ですね。日本製としては数少ない人形劇特撮作品でもあり(…ん?って言うか他になんかあったっけ?人形劇自体はNHKで多作されているけど)TVのミニチュア特撮としても一旦の終焉を迎える時期の作品だったと言えるかもしれません。
しかし、それゆえ渾身の作品だったというか……そのフレームに移る世界の出来栄えは素晴らしいものだったと僕は思います。宇宙船Xボンバーの重量感とその重量物の飛翔感。それを超える巨大さのゲルマ戦闘母艦の圧倒感。飛び交う光線と爆煙。今観ても、どきどきしてしまう。すっごいカッコいい。シンプルで娯楽性に富んだストーリー展開といい、もしかすると『スターウォーズ』を目指した作品群の中で一番肉薄した作品かもしれません。



中でも目玉というか、多分、ほとんどの『Xボンバー』ファンは“これ”を観るためにチャンネルをひねっていたのではないか?というものがあります…。それが美少女人形ラミア巨大ロボ・ビッグダイXですねw美少女も巨大ロボも、当時の男の子の大好きなものでしたが、人形/ミニチュア(が動く)というアプローチは、彼らに(いや、僕も含めてw)カルチャーショックに近いインパクトを与えたんじゃないかと思います。

ラミアは、ほんと、もう、ねw子供心にはっとするような美しさで……人形に惚れるとはこの事かというかw『Xボンバー』と言えばこのキャラという人も多いんじゃないでしょうか。僕の中でも『プリンプリン物語』のプリンプリンを押さえて人形ヒロインのナンバー1ですね。最近、『新・三銃士』のコンスタンスが現れて、メロメロでしたが……あの人妻はいい……んんん、でもやっぱり比べるとラミアたんかな?(`・ω・´)
それから巨大ロボ・ビッグダイXですね!三機のXボンバーの護衛機が合体して巨大ロボになります。真っ赤なボディにウェザリング(汚し)処理が、アニメのロボットものにない重量感が出ていて…、これ、着ぐるみなんですけど人形劇のメカニック設定から積み上げられたもので、“怪獣着ぐるみ”の派生として製作された“ロボット着ぐるみ”にはない硬質感も持っていて……何と言うか、独特の境地にいる特撮ロボットです。でも、このロボット、登場回数けっこう少ないんですよね!(`・ω・´)エンディングには居るから印象には残って、毎週その活躍を今か今かと待ち受けるんですが、その望みは時々しか果たされない!wその“おあずけ”っぷりに身悶えするというか!(ばんばん!)

『人造人間キカイダー』アンチ・ヒーローの出現

2010年06月27日 | 特撮


以前から思っているのですが、プロフェッサー・ギルの両脇にいるこのロボットって何でしょうね?やっぱ、“ダーク破壊ロボット試作1号、2号”でしょうか?そう考えると、なかなか物持ちのいい人(自分の作品に愛情がある人)です。プロフェッサー・ギル!(`・ω・´)

『人造人間キカイダー』(1972年制作)コンプリート。『仮面ライダー』(1971年制作)の大ヒットで到来した“変身ヒーロー・ブーム”に乗って制作された作品で、その後の東映ヒーローは『仮面ライダー』と『キカイダー』が形成したと言ってもいいでしょう。不完全な良心回路を持て生まれたロボット(人造人間)ジローがキカイダーに変身して、世界征服を企む悪の秘密結社ダークと戦い、そして行方不明となった自身の製作者・光明寺博士を探し出す物語。
特撮ヒーロー作品としての、非常に高いドラマ性を確立した作品で、1話完結制を保ちながらもシリーズとしての展開も進め、また、正義のヒーローと悪の組織のある種の葛藤劇、相克劇のような展開など、その後の東映ヒーローの描き方はこの作品で固められていきました。『仮面ライダー』が変身ポーズや、悪の組織、敵幹部といった“外面”を確立して行ったのに対し、『キカイダー』がその“内面”を裏打ちした…という感じでしょうか。



中でも特筆すべきはキカイダーの宿敵として現れ、終盤のドラマを大いに盛り上げたロボットサイボーグ・“ハカイダー”の登場でしょう。キカイダーを倒すためだけに生まれ、キカイダーを執拗に追い詰めながらも、遂にそれは果たされず、また先にキカイダーを倒してしまった破壊ロボット・アカ地雷ガマを殴り、蹴り飛ばし、破壊してしまい呆然自失するシーンは非常に印象的です。
同時期に……というよりハカイダーよりわずかに先に登場して、僕はもっと評価されていいと思っているのですが『快傑ライオン丸』(1972年制作)に登場するライバル・キャラ、タイガー・ジョーと合わせて、僕はこの二名の登場を特撮ヒーロー史における『アンチ・ヒーロー』の出現と位置づけています。

もしかするとタイガー・ジョーは後半の早い時期にゴースンの組織から距離をとりはじめ、悪のヒーローというより、ライオン丸とのライバル性と、ダブルヒーロー性が強調されている事がタイガー・ジョーのキャラの属性そのものを微妙なものにしているのかもしれませんが、なかなか、ここらへんは際どい話です。ハカイダーだって最期にはプロフェッサー・ギルを殺そうとしますしね。
『アンチ・ヒーロー』の出現については、また、改めてまとめたいと思っていますが、今述べたように、そもそもアンチ・ヒーローとそうでない怪人の差って何?っていうのは難しいですね。『月光仮面』のどくろ仮面だって『アンチ・ヒーロー』じゃないの?というと、そういう解釈もできますね、としか言いようがない。

それでも僕がハカイダーや、タイガー・ジョーをエポック足りえると思っているのは(というよりベーシックなヒーロー史観だと思いますが)彼らが独自の変身ポーズを持ち…則ち、ハカイダー→三郎、タイガー・ジョー→虎錠之助という“人間状態”を持ち(重要!)、独自の必殺技を持ち、ハカイダーは独自のモービル“白いカラス”を持ち、タイガージョーは獅子丸の太刀に比肩する“銀砂地の太刀”を持ち、果てはハカイダーなら『ハカイダーのテーマ』(名曲!)、タイガー・ジョーなら口笛のテーマ(…というか三郎も口笛を吹くけどね)といった非常に“ヒーロー的”な演出を受けた存在だからですね。

これは言い換えれば、そういう“ヒーロー演出”が確立されてはじめてアンチ・ヒーローは出現できたという事です。『仮面ライダー』の登場によって、変身(変身ポーズ)や必殺技と言った“ヒーローが持つべきギミック”というものが明確になって、それから、悪にそれを装備させるという発想が出てきたと言えそうです。
返って観ると、『月光仮面』で、どくろ仮面はアンチ・ヒーローではないか?というより、むしろ正体不明の月光仮面の方が“怪人”に近いのでしょう。…実際、怪人物である事は間違いないですしねw“怪傑”という言葉はやがて“快傑”という言葉に当て字(とりあえず広辞苑の検索では出なかった)し直されて行きますが、元はやっぱり“怪傑”なわけで。

とまれ『キカイダー』で出現したハカイダー~『アンチ・ヒーロー』の物語は次作『キカイダー01』においてさらに深化を遂げて行くんですけどね。…ここらへん、長坂秀佳先生の独壇場的な仕事だなあ…。まあ、機会を改めて語って行ければと思います。


人造人間キカイダー サイドマシン
タイヨー
タイヨー


『ジャイアントロボ』「ナクキイレイメ」って……ゲデヒトニスでも分からないんじゃないか!?(´・ω・`)

2010年06月25日 | 特撮


『ジャイアントロボ』(1967年制作)コンプリート。第一次怪獣ブームの時期に巨大ロボット特撮ものとして放送された作品ですね。国際警察機構“ユニコーン”の少年隊員U7となった草間大作少年が無敵のジャイアントロボを操縦して世界征服を狙う秘密結社BF団と戦う物語。“大魔球グローバー”や、“巨腕ガンガー”といったユニークな戦闘兵器(デザインは名称で何となくわかるんじゃないかな?)が登場する一方、怪獣ブームの流れを受けて、巨大生物や…まあ怪獣にしか見えないw戦闘兵器も登場していました。

ジャイアント ロボ(上) (講談社漫画文庫 (よ1-76))
横山 光輝
講談社

ジャイアントロボ (上) (KCピース)
横山 光輝
講談社

これの横山光輝先生の原作本が、長い事、幻の傑作扱いだったんですが、ちょっと前に文庫本化されましたね。買いましたが。いや、いい時代になったものですねえwこっちの大作くんはかなりスパイ然として少年…と言われていますが、ほとんど少年には見えませんねw

まあ、それは余談として………。よく言われるんですが、このロボに指令を出す大作少年、「ロボ、がんばれ!」とか「ロボ、負けるな!」とか、けっこうアバウトかつ、無茶なコマンドを平気で入力するんですよね。(´・ω・`)ここらへんの無茶振りのリアクションを余儀なくされたロボは、次第に学習して行き……いや、ホントに、後半では「ナクキイレイメ」という謎の指令を、ロボ「(分析)ああ…逆から読むと、メイレイキクナ…“命令聞くな”か…」って、その後、BF団に脅されて大作くんが出した命令を無視したり、すごい優秀なロボットになってきます。(`・ω・´)
そして、ラストには地球を守るために大作の命令を完全に拒否して(つまり自律して!)ギロチン大帝と共に自爆して果てるという最終回を迎えました。多少偶然めいたものも入っているとは思いますが、話が進むにつれ、ロボは間違いなく進化していて、それが『ジャイアントロボ』という『物語』の特徴になっています。

あと、ゴムスーツでにょるにょる有機的(?)に動くウルトラマンタイプの超人たちに比して、ジャイアントロボの外殻が装着されたカクカク動くロボットアクションは、なかなか魅力的で、砂塵の向こうでファイティング・ポーズをとるロボは相当かっこ良かったです。また、ロボット同士の対戦は『画』としてかなり映えました。“GR2”とか“カラミティ”とかの対決は良かった。…でも、カラミティは相当ロボを追い詰めたとも言えるけど、負ける時はかなり弱いロボットだったなあ(汗)GR2はロボと同程度の戦力を持つロボットとして申し分なかったですね。ロボより鋼鉄っぽさが出ていてカッコ良いロボットです。

その後、『レッドバロン』シリーズや『大鉄人17』などに巨大ロボット特撮は引き継がれるのですが(え…「ジャンボーグA」?あれは…ロボとしては何か違うよ?(´・ω・`))黒鉄(くろがね)の重量感が出ているデザインや『画』の良さとしては、やっぱり『ジャイアントロボ』が一等でした。

「チャンピオン太」力道山先生とか、猪木寛至さんとかが出てるの。

2010年05月27日 | 特撮


先日、プロレスマンガの話をしたからってわけじゃないけれど「チャンピオン太」(1962年制作)録っています。(`・ω・´)しかし、既にけっこうな話数録り逃してしまっているんですけどね…orz

【今週の一番「任侠姫レイラ」エンターテインメントとは何か?…とか語ったりしてみる。】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/bcb621c06e0f0703c3d8194609580085

まあ、それはそれとして、この「チャンピオン太」原作が梶原一騎先生で、漫画が吉田竜夫先生(タツノコプロ作った人)、それでTVドラマでは力道山がけっこう頻繁に出演して、デビュー前のアントニオ猪木も出演している…というワケの分からない豪華さをもった作品になっています。
で、デビュー前の猪木寛至さんなんですが(´・ω・`)(↑)上に張った画像の“死神酋長”とか、他の怪人ストライプ・スネークとかにも扮していまが、死神酋長を気に入った力道山先生から、あやうくリングネームそのまま死神酋長にされかかったそうですね。実際、死神酋長が出てくる第1話の演者のクレジットは、猪木寛至じゃなくって死神酋長になっています。いや~ちょっとやばかったですねえ、アントニオ猪木……ってまあ、よくよく考えるとアントニオってのもどうかなあと思いますがw

ああ、あらすじの説明を忘れていました。「チャンピオン太」は、力道山先生のプロレス道場に入門した少年・大東太がプロレスを通して様々な怪人レスラーたちを打倒して行く物語です。太くんの必殺技は、ノックオウトQという…ジャイアントスイングの凄いやつ、なんかも~すごい振り回す感じのやつです。これは後に破られてダブルノックアウトQを身につけますね。
太くんは他の少年ヒーローたちと違って超能力も、超兵器も持たず、身体一つで大人のレスラーにぶつかって行くんですが、まあ、今観るといろいろ、ちょっと苦しい画で、地味な所はあるかもしれない(汗)ノックアウトQもぱっと見分かり辛い技になっていますしね。まあ、回を重ねると僕の感覚のピントがあって来たのか、分かるというか、必殺技を繰り出す楽しさを感じられるようになりましたけど。

試合以外では、太くんは孤児院の子供たちと接するシーンが主になってきます。ここらへん転じると「タイガーマスク」になってくるんでしょうねえ…。「チャンピオン太」のある種の地味さは「タイガーマスク」がどれほど“劇的”だったかという比較になる面がある。虎のマスク、ミスターX~「太」は力道山に恨みを持つ地元の興行師が悪役レスラーを連れてくるんですけど…地味ですw~ここらへんのキャラがいるだけで、そのインパクトがかなり違ってくる事が分かる。

しかし、孤児院の子供たちに懐かれて「(悪役)相手がどんなに酷い事をしてきても、お兄ちゃんは正々堂々と戦うんだ」と教え、この子らに恥ずかしい試合は見せられないと闘志を燃やして試合に挑む、というのが各話の大体のパターンなんですが。そこには素朴で力強い、成功譚、勝利譚の良さが有ると思います。“プロレス”というものに色んな夢が詰め込まれていた時代の一本ですね。

「ファイヤーマン」諸君、私はバローグ星人が好きだ!(`・ω・´)

2010年05月14日 | 特撮


「ファイヤーマン」(1973年制作)コンプリート。地球の大異変によって太古の怪獣が復活する世界で、地底の大秘境アバン大陸から地上に使わされた青年・岬大介がファイヤースティックを使って超人ファイヤーマンに変身し、様々な怪獣、宇宙人と対決して行く物語。ファイヤーマンは何でピースサインを出しているんだろう?とか、ファイヤースティックってなんか変な形だなあ…なんでミサイル型なんだろう?とか色々考えてしまう超人です(´・ω・`)

円谷プロ創立10周年記念番組として制作され、同時期に「ウルトラマンタロウ」、「ジャンボーグA」がありますね。これらの作品と比較して観ると「ファイヤーマン」はかなりハードな路線……というかSAF(科学特捜隊)創設において各部門の科学者を招集してメンバーとする過程を描いたり、「どうして、この怪獣が出てきたのか?」という検証とか、そんな事をやったりしています……初期は(´・ω・`)ハード路線っていうよりリアル志向と言えますね。



僕はこの作品の第12話「地球はロボットの墓場」というエピソードが大好きで!岸田森さんの脚本なんですけどね。…宇宙船の試験飛行中の事故で孤島に不時着した岬は、そこで一人の少女に出会う。一方、SAFの本部では宇宙船の設計者・水島博士(岸田森)がロボットと入れ替えられて、本人は何処かに連れ去られるという事件が起きる…。って、あんまり時間がないので解説は省きますが(ネタバレもあるしね)、機会があったら一度観て下さい。ストーリー自体も好きなんですが、それ以上に(?)この回登場する、やたらハイテンションな宇宙人・バローグ星人が大好きなんです!!(`・ω・´)
な、なんかね!なんかね!すっごいハキハキ喋るの!それで感極まると時々「イイイイイイイイイイヒッヒッヒッヒ~!!!」って奇声を上げて笑うの!もう!すっげええ!好き!大好き!(`・ω・´)「イイイイイイイイイイヒッヒッヒッヒ~!!!」(←興奮している)

あと、星間航行技術があるのに、何故か自分たちを劣った文明人と考えて地球の文明を奪いに来るブリマ星人の話(22話)とか、夢の島に捨てられた楽器が怪獣化するハモニガンの話(24話)とか、なかなか忘れられないエピソードがあります。