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裁判員裁判とメンタルヘルスケア

昨日、耳かき店(新橋)店員殺害裁判が東京地裁で結審した。

裁判員裁判において初めて<死刑>が求刑される可能性が極めて高いケースとして注目されている。

鈴木被告(42歳)は、江尻さん(21歳)の自宅に押しかけ、2階の耳かき店店員江尻さんを殺害する前に、1階の祖母も殺害している。

その凄惨な殺害現場が、裁判員に示された。

カラー写真では刺激が強過ぎるという配慮から、白黒写真が示されたようだ。


死刑かまたは無期懲役が求刑される可能性が高いようだが、そうした量刑判断の主体に、裁判員がならざるを得ない。

一般国民が被告を裁くことになるが、裁判員が裁判にコミットすることで、裁判中あるいは裁判後に、精神的な不調をきたす可能性がある。

国は、そうしたメンタルな変化を経験する裁判員のために、メンタルヘルスケアの窓口を設けている。

電話相談と実際のカウンセリングがある。

まだ、利用者は少ない。両方合わせても、二桁にとどまっている。

そもそも、こうしたアフターケアについて情報が行きわたっていない。

メンタルな変化があったとしても、裁判員経験者は、個人的にクリニックに通っているのが実態だろう。


このアフターケアには、まことに<ケチな>条件が付いている。

国家のために、裁判員に選ばれた方は、裁判員の役割を全うしているにもかかわらず、メンタルヘルスケアはある回数を超えると<有料>となる。

その回数は、5回・・・・

何故、5回???

ケチケチせずに、裁判員をやる前の状態に戻るまで、アフターケアを<無料>で続けるべきである。

でないと、

精神的にデリケートな方は、この6回目以降有料を条件に、裁判員を辞退するケースが続出することになろう。
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コメント
 
 
 
Unknown (ワオゼ)
2010-10-26 12:58:43
昨日、検察側から死刑の求刑があったようですね。
 
個人的に、裁判員裁判には反対ですね…言いたい事はいろいろあるのですが、要はメリットよりデメリットの方が圧倒的に多い
 
キョトンc様が今回提示された事は初耳でしたが…。
 
 
 
拝復、ワオゼ様! (キョトンC)
2010-10-26 14:38:53
確かに、マイナスの方大きいですね。

今回の場合、過去の犯罪歴がないことをどう判断するかがポイントになるようです。
 
 
 
なんと!! (ひげ親父)
2010-10-27 08:25:58
最初の裁判員裁判を担当した弁護士さんとお話をしたことがあります。裁判員に選ばれた人は最初は嫌がっていたけど、終わってから聞いたらもう一度やりたいとみなさんがおっしゃったそうです。
ちなみに、私は選出されたら仕事を理由に辞退できたらと思っています。なかなか、しがない自営業者では仕事を休むことはむずかしいです。そうして考えると裁判員に選出されても受けることのできる職業もかなり限定されてきてしまうように思います。
なかなか、問題山積のようです。
 
 
 
5回の基準て… (108の項目)
2010-10-27 10:35:58
一か月でもないし、一か月半でもない…
カウンセリング受けたことありますが、回数は自分の状態で決めますね。
 
 
 
拝復、ひげ親父様! (キョトンC)
2010-10-27 11:14:56
とてつもなく素晴らしい経験をなさったのですね。

最初の裁判員裁判を担当した弁護士さんとお話されたというのは、歴史的経験ですね。

すごい。

人間だれしも、初めて経験する時には、不安になるし、ネガティヴにもなりますね。

私は、法曹関係者でないので、選ばれたら、やってみようと思います。

でも、飲み屋と授業とブログで、ベラベラ喋りそうで。。。
 
 
 
拝復、108の項目様! (kyotonC )
2010-10-27 11:17:19
裁判員制度構築立ち上げに深くかかわった(リーダー?)同僚がいますので、

今日あたり、何故5回なんだ(なんですか)?と、カランでみようと思っています。
 
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