玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

レーシングライダーは特攻隊じゃない

2007年02月28日 | 政治・外交
私は石原慎太郎が嫌いだ。
どれくらい嫌いかというと田中康夫やフナムシと同じくらい嫌いである。
もし自分が都民だったら石原には投票しない。対立候補に入れるか棄権する。

とはいえ、石原都知事の言うことやることすべて反対するアンチのつもりはない。
TBSによる発言改竄問題では石原氏を応援した。先日の東京マラソンも批判されたけれどなかなかいい企画だった。東京オリンピックはちょっとどうかと思うが。

だがこればかりは認められない。いや許せない。

ZAKZAK 慎太郎にダメ出し…三宅島公道でオートバイレース構想
 東京都の石原慎太郎知事(74)=写真=が三宅島の復興策として発案した一般道路(公道)でのオートバイレース構想に対し、日本を代表するプロライダーたちが「危険すぎる。絶対に開催すべきではない」と、安全面から「NO」を突きつけていることが21日、明らかになった。石原知事が打ち上げた東京マラソンは大成功だったが、こちらは…。

 「公道レースは不可能。事故が起きれば死者が出る可能性がある。昨年7月の視察以来、何度も提言してきたが、まったく聞き入れられない。初めから結論ありき、という印象です」

 こう話すのは元Hondaワークス所属で、元全日本GP・全米選手権チャンピオンといった経歴を持つ“天才ライダー”の宮城光氏(44)。

 三宅島レースは、噴火による全島避難が解除されて1年後の2005年1月末、石原知事が「英国のマン島のようにオートバイレースを誘致すれば若いライダーに人気になる」と発案し、検討され始めた。今年11月の開催予定で、インフラ整備費として4億円も計上されている。

 モデルとなったマン島TTレースは1907年に始まった世界最古の公道オートバイレース。死者も出る危険なレースとして知られる。

 宮城氏は、都とともに大会を主催する日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)から「どうすれば公道レースができるか?」という依頼を受け、昨年7月から三宅島を4回訪問、予定コースの外周道路(30キロ)などを視察・試走した。

 その結果、(1)幅員が6-7メートルと狭く道路沿いに家屋や石垣などがある。クラッシュパッド(緩衝材)などで対策しても安全性は不十分(2)都内の総合病院まで最短40分かかり、救急設備も不十分(3)車両の安全地帯がなく、事故の場合は2次災害が懸念される-などと判断。

 「絶対に公道レースはやってはいけない」と結論づけ、「小さくてもいいからサーキットを作るべきだ」と提案した。

 しかし、都が昨年12月26日に発表した「第1回三宅島オートバイレース大会(仮称)の概要」では、コースは当初予定の外周道路のまま。

 このため、宮城氏は今月5日、前述の理由などを添えて「公道レースは絶対的に開催すべきではない」という報告書を都やMFJに提出したが反応はないという。

 世界選手権参加経験のある難波恭司氏(43)も昨年8月に同様のリポートを提出したが、一切無視されたままだ。

 「現状では選手に『死ね』というようなもの。レースに危険はつきものだが、選手は安全性が確保されて初めて危険に挑める。命知らずとは違うということを石原知事に理解してもらいたい」

 これに対し、都は「公道を使い、安全性を確保できるレースを検討中」といい、MFJの神谷忠ロードレース副委員長も「スピードを競うのでなく、安全に配慮したレースにすれば問題ない」と語り、オートバイメーカーに協力を要請したが、反応は厳しい。

 業界をリードする本田技研工業は「二輪車レースはサーキットがふさわしいと考える。安全の確保が極めて難しい公道レースは賛同しかねる」(広報部)と反対する。

 極限の戦いをしてきた元プロやトップメーカーから“殺人レース”とまで言われる三宅島レース。石原知事はどうするのか。

ZAKZAK 慎太郎キレた…三宅島レース批判に「コース見てこい」
 東京都の石原慎太郎知事(74)が三宅島の復興策として進めている一般道路(公道)でのオートバイレースに、専門家から「殺人レースだ。絶対にやめるべき」と批判が噴出している問題で、石原氏は23日、「レースは危険があるからエキサイトする。ある程度ライダーの自己責任もある」と語った。

 この問題は同日の東京都議会の予算特別委員会でも取り上げられたが、途中、石原氏が「見てこい、おまえも。反対ばっかしないで」とヤジをとばす場面も。議会後には報道陣に「(マン島レースに比べたら三宅島の道は)余裕がある。一度やってみないと分からない」と述べ、三宅島レースを開催する方針を明言した。

公道を使用したバイクレースはライダーと観客の人命に関わる問題だ。
そして、専門家が危険性を指摘して強く反対している。
それなのに都知事の職にある石原慎太郎という男は「一度やってみないと分からない」と言い放つ。
ふざけてる。無責任だ。浅ましい。下劣だ。寝言は寝てから言え。

「レースは危険があるからエキサイトする」という言葉からして馬鹿げている。
モータースポーツの興奮は選手たちが自らの才能を限界まで搾り出して競り合うところにある。「危険があるからエキサイトする」などというのはモータースポーツの見方を知らない素人のたわごとに過ぎない。ただの観客が言うのなら「バカだな」で済むが、運営責任者がここまで無恥を晒すのは本当に恐ろしい。

2ちゃんねるから三宅島バイクレースの問題点のまとめを引用する(改行・誤字を修正)。

三宅島レースの問題点(改訂版)

1:病院施設
一番近くの病院までヘリで40分、事故現場からヘリの待機所までの距離は不明だが決して短くはなさそう。しかも、その病院には救急救命施設がない
2:道路
ブラインドカーブとガードレールと電柱と標識と段差舗装とマンホールのオンパレード。4億円かけて改修予定だが、2月現在、その改修工事をやる入札すらしてない段階。そもそも4億で足りるのか?
3:レギュレーション
現在検討中
4:参加資格
同上
5:それでも開催日時はすでに決定!11月9-11日
6:800とリッターのエキシビションもあるぜよ!

賛成は全てこれを「嫌なら、出なきゃ良い」の一言ですまそうとしてるわけだ

まるで柔道の試合をコンクリート打ち放しの床でやるようなものだ。一本背負いで叩きつけられたら大怪我するか死んでしまう。柔道は畳敷きの道場でやるものだ、どうしてもコンクリートの会場でやりたければマットを敷いてくれ、と言っているのに、「柔道は危険があるからエキサイトする」などと言い放つ主催者がいたら間違いなく頭がどうかしている。