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初種付けは330~350kgを目安にする。
始めて繁殖育成牛を育てる場合、どの月令に至ったら初種付けを行えばよいかが判らないケースは多いのではないだろうか。
初種付けを実施する目安は、和牛でもホル黒F1牛でも、月齢を目安にするのではなく、到達体重がその目安となる。
和牛の場合は、約300kgに到達した段階でも可能であるが、筆者の経験では、330~350kg程度がベターであると判断している。
それは、以前300kgで妊娠させて、分娩させたが、母体から胎児へ栄養が廻るために、300kg程度では、母体自体が、発育の段階にあるために、その体成熟が遅れる傾向があり、その後の健康維持や繁殖成績、子牛の生時体重などが今一の傾向があったため、多少でも、母体が体成熟してから種付けする方が得策と考えている。
その最低の目安が、330kg~350kgなのである。
和牛の雌子牛の場合は、発育速度に個体差が生じやすい。
初種付けを月齢で決めようとする場合、発育の良好な牛は生後月齢12~13ヶ月令で、330kgに到達するが、血統によって20ヶ月令で330kgに到達するケースもあったりするために、月齢よりも、体成熟の関わりから体重を目安にした方が理屈になかっていることになる。
写真は約6.5ヶ月の雌子牛であるが、この様な増体型で発育が良く、勢いのある子牛は、食欲旺盛であるために、330kg以前でも問題なく繁殖雌牛として供用していけるタイプの雌子牛である。
師匠に倣ってデータを調べてみたところ、
導入牛と保留牛に次の様な差がある事がわかりました。
それぞれ5頭ずつの結果ですが、
やはり導入牛の難しさを再認識させてもらいました。
●初回種付け
・保留牛
13.6(13-14)ヶ月齢
・導入牛
15.0(13-16)ヶ月齢
●初産月齢
・保留牛
23.4(23-24)ヶ月齢
・導入牛
25.3(23-27)ヶ月齢
●4産月齢
・保留牛
58.2(57-60)ヶ月齢
・導入牛
61.4(59-65)ヶ月齢
月齢と体高を目安にしていますが、
おそらく330~350㎏もクリアしている筈です。
さて、
今日生まれた子牛は保留牛の2産目で、
初種付けは16ヶ月齢と少し遅めでしたが34ヶ月齢での2産目はなかなかのペース。
来年は2月の出産を目指したいですね。
(´∀`)/
先日のコラムで4産目などの欄にAでは3頭しか分娩にいたらなかったとありますが、それは妊娠できなくて淘汰されたという意味でしょうか。
であれば何度の人工授精までは試みているのでしょうか?お教え願えれば幸いです。
A区の3産目に産子数が3頭に減り、4頭が不妊となり試験から除外されました。
何回目の人工授精で不妊と断定したかについては、分娩後5~6度目の発情再起毎に授精し受胎しなかったことで不妊とされたと記憶しています。
よって、A区の分娩間隔は、分娩した3頭の産子数のみの平均値であるため、他区との比較に値しない結果が見られていた訳です。
この試験結果からは、育成牛の栄養度のランクが産次数に如何に影響したかを参考にして貰うためにの例題として取り上げました。
言うなれば、piyoさんの子牛育成時の飼い方が勝っていたと言うことでしょうか。
今後も、その様なdataを積み重ねて調査してください。
そもそも、養牛経営と有りますが、乳用種も肉用種もその熟語の中に有ると考えています。
その上で、将来像を語るには、複雑度が増えることと、専門外の乳用種のことを語るには、説得力に欠け、無責任な言動と言うことになります。
いずれ、このテーマについて取り上げることにします。