繁殖雌牛の育成(26)
⑭子牛の頃からコミュニケーションを取る(1)
繁殖用の雌牛や種雄牛候補牛の場合は、長年人と密接に付き合うことになる。
種雄牛は、ある程度調教が必要であるために、調教しながらのコミュニケーションがとれる。
一方、雌牛の場合は、多頭化が進むにつれて調教することもままならないのが実情である。
ところが、雌牛の場合は、毎年の予防ワクチンの接種、発情確認、種付け、妊娠鑑定、そして分娩とその介助、子牛の離乳と授乳など、雌牛が嫌がる行為に畜主など管理する者が立ち会うことになる。
この際、牛とのコミュニケーションがとれている場合とそうでない場合では、牛の畜主に対する対応が異なる。
問題は、分娩時に生まれてくる子牛に危害や隔離を警戒し、人間不信を抱く母牛が、異常な目つきになって、敵対心から、畜主を襲うなどの行為に出ることがある。
このような行為を取るようになれば、子牛に何らかの支障があっても、気安く対処できない。
また、この様な異常行動を取ることは、初乳を満足に飲ませなかったり、産後の後産停滞等を起こす原因にも成る。
この様な人間不信の気運を抱かせないために、子牛の頃から、人と牛の関係を常に良好に保つためのコミュニケーションが不可欠である。
時として話題になるのが、コミュニケーションを取るか、それに変わる設備を完備するかである。
多頭化の場合、連動スタンチョンなどを整備することにより、日常の飼養管理は餌で誘導することで省力出来るが、分娩時の対応となれば、まさに牛と人との関わりの問題が最優先するために、結果的にはコミュニケーション第一に考慮すべきである。
f^_^;
今回の内容は、
自分が今の牧場を任されるにあたって素人なりに考えた目標が理路整然と記述されていて嬉しくなりました。
今回に限った事ではないのですが…。
とにかく余計なストレスを牛達に与えない様に飼養する事で、
ほぼ素人だった自分の牛達が、
生産率・増体・セリ値…全てに於いて平均以上の成績を残せているのは、自分の密かな誇りでもあるし、
しかし初心を忘れずに今後も頑張っていきます。
旅行会社に勤めていた時の顧客データ管理と、
団体を率いた添乗員時代の経験も少しは役立っている気がする今日この頃です。
(^^ゞ
仔牛(Milk終わった)に与えると背張りになると聞いたんですが本当ですかぁ。