牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

わら対応通達は

2011-07-25 23:05:07 | 雑感


このところ、稲ワラ問題が脳裏にへばりついて離れない。
大震災後の政府や政府関係緒機関の危機管理対応能力の無さについては再々触れてきた。今回の稲わら問題もしかりである。
政府は係る通達を出したと言い、農家サイドからは見たことはないという。
通達が正確に伝達されていれば、放射能に汚染した牛肉が全国的に販売されるという前代未聞の事態は回避されたはずであり、ことの顛末の責めは政府の動かざる失態と言えよう。
これまでの様々な政府通達が、これ程不徹底したものであったかが伺い知れる事態ともなった。
通達が繋がらないなどは危機管理以前の問題である。
問題の通達方法であるが、最近はネット参照というのがある。
さも全ての国民がネットに精通していると見越した感覚である。
今回の事象であるが、年配者の多いの畜産農家の方々がネットにどれ程精通されているであろうか。
またそのネットを拝受した各自治体は、それを真剣に農家へ伝達したかが問われるべきであろう。
農相は徹底しなかったことを今後の参考にして徹底させたいと談話を出した。
実に軽々なる談話である。
通達が何故正確に伝わらなかったかを検証するのが先決であり、ことをうやむやにするから、今回の失態に繋がったことを猛省すべきである。
現在東北地方の肉牛農家は言うに及ばず全国的に牛肉消費低迷などの影響から経営破綻に怯えながらの昨今である。
また今回の問題は生産者だけではなく、消費者サイドにも広範囲に疑心暗鬼などの影響を受けていると聞く。
東北のある知事は、本日の談話で通達がなかったと明言している。