南相馬市の肉牛にセシウムの体内被曝が認められた問題で、その根源が国内産稲ワラであることが報じられた。
震災後まで水田に放置されていた稲ワラを肥育牛に給与したもので、福島県はその稲わらから1kg当たり7万5千ベクレルのセシウムを検出したことを明らかにした。
暫定基準値の56倍としているが、放射性セシウム137の食べ物に対する暫定基準値は500ベクレルとされ、それから換算すると150倍と高い数値となる。
乾いた稲ワラが、これほどまでに汚染していることは、稲ワラだけが汚染するとは考えにくく、他の土壌や水質汚染が考えられ、家畜への影響もさることながら、稲ワラを給与した畜主には影響はないのであろうか。
人体への影響をことさらに注視しなければならないのではと案じられてくる。
既に4ヶ月が経過した今頃になって、このような被害の事実がもとでの国や県の対応は、まさしく後手後手の対応である。
震災後の無策の結果が今回に至ったと判断すべきであろう。
ある専門家曰く、放射性セシウムやヨウ素などは尿検査で目安がわかるとのコメント、だったら震災直後にその検査を実施すべく、政府に進言し実施していたら今回の体内被曝牛の問題はクリアできたはずである。
有識者たるや係る責任の一端は無ではないのだ!
この姿勢こそが、今の日本に欠けている気がしてならない。