今年の近畿東海北陸連合肉牛共進会は、京都・滋賀・静岡・兵庫・福井・三重の6府県が参加して神戸市で開催された。
今大会の最優秀賞は、去勢牛に三重県、雌牛に兵庫県が選定された。
同共進会の06~08年の3年間について調査したが、この3年間は神戸市と京都市での交互開催となっている。
今大会から撤退した石川県と富山県のデータは除外して集計した。
①出品県別の成績
◎頭数
○去勢牛 兵庫44 京都43 滋賀29 福井18 静岡11 三重7 計152頭
○雌牛 三重35 滋賀29 静岡27 兵庫24 京都15 福井5 計135頭
◎枝肉重量(kg)
○去勢牛
滋賀559.4 京都550.17 静岡537.63 三重524.3 福井511.2 兵庫448.87
○雌牛
滋賀497.97 静岡486.4 京都473.3 福井472.73 三重461.8 兵庫405.27
◎BMS no.
○去勢牛
滋賀9.17 静岡8.55 福井7.89 兵庫7.3 京都7.0 三重5.86
○雌牛
三重8.09 静岡8.04 滋賀7.79 兵庫7.17 京都7.07 福井5.4
◎5等級率(%)
○去勢牛
滋賀82.97 福井73.8 静岡72.23 兵庫40.5 京都36.8 三重33.33
○雌牛
三重63.13 静岡60.1 滋賀52.83 京都46.1 兵庫45.9 福井38.9
○雌雄
滋賀67.27 静岡64.93 福井61.9 三重57.13 兵庫42.77 京都41.53
出品頭数は、京都・兵庫・福井は去勢牛を、静岡・三重は雌牛に力点を置き、滋賀は雌雄同数の参加であった。
枝肉重量は雌雄とも、滋賀が最も大きく、滋賀の素牛は熊本と宮崎産が大部分を占めており、その影響が拘わっていると思われる。
兵庫のみが出品牛の全てが自県産で占められ、但馬牛の特徴と神戸ビーフの認定条件の枝重制約もあり、雌雄とも最も小さい重量であった。
BMS no.は、去勢牛では滋賀が29頭で9.17と最も高く、次いで静岡・福井で肥育先進地である兵庫と京都が今一の成績となっている。
雌牛では、雌に力点を置いた三重が8.09で最も高く、僅かの差で静岡・滋賀、その後に兵庫・京都が続いている。
出品頭数の内5等級を占める割合は、去勢牛ではダントツで滋賀、雌牛では三重が高い割合を示した。
雌雄平均では、滋賀・静岡・福井・三重・兵庫・京都の順位となり、上位3県の成績には目を見張る健闘が光っている。
これらの成績には、出品各畜主の肥育技術に加えて、優れた素牛の導入技術が深く関わっていると判断している。
(写真は前回大会)