酒造り日記

佐賀県の天吹(あまぶき)酒造の酒造り日記

火入れ

2006-11-30 14:32:56 | ぶちょ~

今日は火入れについて説明します。

搾ったすぐの生酒には、酵母や酵素が生きています
ですから、そのまま放置してしまうと香味が劣化していきます。
そこで、香味の劣化を防止するために酵素を失活させ、酵母や火落菌を殺菌するのです。
それには、生酒の温度を65℃位まで上げる事が必要です。
もちろん、65℃に上げるにしても、各蔵さまざまなこだわりがあり、日本酒は温度が高いと熟成が早まりますので、酒質を若く保つため、温度を上げた後に急冷したりいろいろな工夫をしています。
ただ、急冷すると酒質が若く保てる代わりに、殺菌が不充分になりやすいので、タンクの洗浄、殺菌は念入りに行います

火入れはいわゆるパストリゼーションの事ですが、パストールが発明する、300年ほど前から、日本酒では行われており、さすが日本人は偉大だと思います。

写真はタンクに空気が入らないように密閉状態にしているところです。
真剣です。

踊り

2006-11-29 09:48:29 | ぶちょ~


今日は山廃純米(ノ-13号)のの日です。

日本酒の仕込みは添仕込、踊り、仲仕込、留仕込となります。
三段仕込では、添仕込の次の日は仕込を休み(踊り)、酵母の増殖を促すのです。

なぜ三段仕込を行うのかを簡単に説明したいと思います。
酒母は、純粋で活性のある酵母乳酸酸性という条件が必要です。
その酒母のアルコールにより雑菌が入らないようにしているのです。
ですから、一気に仕込んでしまうと、酸もアルコールも酵母も薄まってしまい雑菌が入ってしまうので少しずつ量を増やしていくのです。
基本的には仕込むお米の量は添:仲:留で1:2:4の割合です。

今は蔵の中が清潔になってますし、技術も進んでいますので、二段仕込も可能です。
二段仕込を行うと酒質的には淡麗になります。



山廃純米

2006-11-28 13:25:00 | ぶちょ~


今日は山廃純米(ノ-13号)の添仕込でした。
山廃モトにかかった日数は33日間
もとやん、お疲れ様でした。

この山廃純米のキーワードは、「お燗に向く、香る山廃純米」です。
これまで、お燗に向くお酒といえば、熟成香があるタイプが多かったと思います。
ところが、しっかりとした旨みと酸味があれば、吟醸香のあるお酒のお燗は新しいお燗酒の世界を見せてくれるのです。
既成概念に囚われていると、損する場合もありますよ。
是非、試してみてください。


補正

2006-11-27 16:54:02 | ぶちょ~

醪の品温管理には写真のような制御のユニットを使用します。

しかし、制御してくれるからといって安心していてはいけません
毎年、基準温度計に合わせ温度の補正をしてあげなければいけません。
酵母や酵素は温度が1℃違うと働きが大きく違いますので、0.1℃単位の補正を行います。
合わせる温度も、醪の温度に近い10℃前後で行います。
小さな事ですが大切な事です。

紅葉

2006-11-26 11:29:46 | ぶちょ~

うちの中庭のモミジが紅葉しています。
綺麗です。

紅葉は、葉で作られた糖類やアミノ酸類が葉に蓄積し、その糖を光合成に利用して葉の色素を作るらしい。
その糖の量や条件の違いにより、色が違うようですが、詳しくはわかっていないようです。
ちなみに、赤色はアントシアン黄色はカロテノイドらしい・・・。


醪ちゃんは良い香りを出しながら、元気に発酵しています。
後、20日ほどで搾りになります。楽しみです

素晴らしい頂き物

2006-11-25 21:41:35 | 今日のお酒


今日は素晴らしい物を頂きました。
軽井沢蒸留所ビンテージ・シングルカスクモルトウイスキー・樽出し原酒・1973年蒸留 です。
ボトリング2002年11月11日28年物です。
かなりレア物です。

飲んでみた所、素晴らしいウイスキーでした。
香りは力強く柔らか、熟成による深くまろやかで優しい味わいがあります。
後味は爽やかに、香りの余韻が心地よい
今日はニートで飲んでみたのですが、アルコール度数が56.3度ありますので、加水してどの様に変化するのかやってみたいと思います。


賞状

2006-11-23 14:34:09 | ぶちょ~


先日、局の表彰式がありました。
写真は、今年いただいた全ての賞状です。
賞状をいただくというのは、うれしいものですね。

手前から、全国新酒間鑑評会金賞の賞状。
局の吟醸の部優等賞
局の純米の部優等賞
全米鑑評会金賞(Gold)です。

心を込めて造ったお酒が評価されるのはうれしいことですが、飲んだ方が美味しいと思って下さる事が何よりも励みになり、報われます。


山廃 暖気22

2006-11-22 18:48:01 | もとやん
皆の衆、元気でおるかな。健康な体あっての人生じゃ。あまり無理をしちゃいかんぞ。
さてさて 山廃酒母も暖気入れ22日目となり本格的な’湧き付き’になったぞよ。(この絵は酵母が盛んに増殖をしておるところじゃ。) ここで山廃酒母の'内容’を打ち明けるとするかのう。
   酒母記号・・ノー1号   品種・・美山錦   精米歩合・・65%
   使用酵母・・蔓薔薇の花
出来上がりの酒の味は、美山錦からのふくよかな味と上品で控えめな香り、それでいて後を引かない爽やかさをめざしておるのじゃ。 山廃酒母も後1週間もせずに完成じゃ。そしてそこからはいよいよ仕込みに入る。宇宙戦艦ヤマト風に言うとじゃな ”さあヤマト、地球が待っている。ワープじゃ、ワープを使うのじゃ!”みたいな感じかの。
では、さらばじゃ。

マッカラン

2006-11-22 00:07:53 | 今日のお酒


日本酒
の事をもっと深く知るためにも、世界中の色々なお酒を味わってみたいと思って勉強しています。

今日のお酒はスペイサイドモルトマッカラン18年です。
初めて買ったシングルモルトウイスキーがこれです。
味わいしっかり、香り華やかバランス良し
シェリー樽の香りがするのがいい。
価格も立派ですが、美味い。
シングルモルトのロールスロイスと言われ、絶賛されるのも頷ける。
素晴らしい!