酒造り日記

佐賀県の天吹(あまぶき)酒造の酒造り日記

洗米新兵器 第6弾!

2011-01-31 18:00:06 | ぶちょ~


こんばんは!
今朝は雪が20cm位積もっていました。
こんなに雪が降るのは何年ぶりでしょう・・・子供の頃の氷柱や大雪、氷の記憶が微かに・・・。

本日は「洗米新兵器 第6弾!」のご紹介です。

天吹では洗米の際に「白米水分」を測定し、水分の総量が同じになるように補正調整し、吸水させます。
その「白米水分」はどのように測定するのか?
本来ならば・・・粉砕検体を蓋付き秤量器に精ひょうし、135℃で3時間乾燥し、デシケーター中で放冷し、その検体重量差で算出するのですが、毎日数種類の分析をするのは大変です。

そこで、新兵器の登場です!

酒米水分計 ライスタ f4」なんと酒米用の水分計です。

何処が酒米用なのかと言いますと、測定範囲が通常「精米モード」で11%~20%に対し、「酒米モード」が追加され8%~18%と低い水分を計れるのです。
玄米の水分量は14%~15%ありますが、精米機で長時間(特に高精白米)、摩擦熱により水分が奪われ乾燥します。
大吟醸用の白米水分は10%以下になる事も多いのです。

この新兵器は簡単に白米水分を計測できますので重宝します。

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酒造り体験 2日目!

2011-01-30 14:08:49 | ぶちょ~


こんにちは!
今日は朝方から雪が積もり始めました。
今年は雪が多く寒い冬です。

本日「酒造り体験」2日目で、作業は「洗米」「添仕込」「仲仕込」「出麹」などです。
まずは洗米、蒸し上がったら皆様数回ずつ、甑からスコップで蒸米を掘り出し(少し重労働)、「添仕込」「仲仕込」!↑↓


本日は早めに日本酒講義を行い、麹の出来上がりに合わせ「出麹」です↓!
麹室の中で二人一組で1つの箱の麹をほぐし、少し冷却していただきました。


参加いただきました皆様、朝早くからお疲れ様でした!
日本酒というものを見て触れて・・・誇らしい気落ちを感じていただけましたでしょうか?

世界的に見て、日本酒は勤勉で几帳面、精密機械のようで、非常に日本人的なお酒だと思います。
世界に誇るべき伝統文化ですので、外国人の皆様に胸を張って自慢していただきたい!

本日は、クリック画像が添付出来ません・・・なぜでしょう?
よろしければ過去にさかのぼってクリックお願いします!


酒造り体験 1日目!

2011-01-29 16:31:42 | ぶちょ~


こんにちは!

本日から二日間、蔵開きに先駆けましてPremium企画第一弾「酒造り体験」をおこないます。
1日定員各15名、花酵母の酒香る蔵での酒造り体験です。
朝7:30集合で、今日の作業は「麹造りの盛り」「留仕込み」「洗米」「粕出し」などを蔵人と一緒に体験していただきました↑↓。

短い時間でしたが、お酒造りの工程を実際に体験され、日本人の主食であるお米が日本酒になるドラマティックな世界を感じていただけたのではないでしょうか!?

10:00からはお酒の勉強会を行い、「天吹シフォン」も体験していただいたようです!(私は蔵で仕事が・・・)

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酒母新兵器!

2011-01-28 17:33:00 | ぶちょ~

こんばんは!

本日の画像は、「酒母新兵器」です。

今年より酒母の温度管理を二重タンク(酒母のタンクをひと回り大きなタンクにいれ、外側のタンクに入れた水の温度をコントロールする)方式から、簡易ジャケット(酒母タンクに家庭用の水道ホースを巻きつけ、保温マットを巻く)方式に変更しましたが、酒母の「分け(枯らし)」の能力が不足している事が判明!
酒母の「分け(枯らし)」とは・・・酒母が完成し仕込みに使用するまでの間、温度を下げ(6℃位)酵母の活動を止め、アルコールや酸から必要な酵母を守ります。

そこで、新兵器の登場です!
その名も「スターフィン」!
アルミニウム製で配管の中に冷水を通します。
配管には放射状にフィンが付いていて冷却効果を高めています。
配管の断面がの様な形をしている事から「スターフィン」と呼ばれるのでしょう。

早速、本日より使用しました。
冷たくて寒そう
効果の判定は明日、楽しみです!

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???

2011-01-27 17:19:35 | ぶちょ~

こんばんは!

本日も忙しく、写真を撮る時間が・・・

そこで、こんな画像をご紹介!いったい何でしょう?

日本酒に良く合う「ある食材」の「ある部分」です。

その食材とは・・・「鯛」!その鯛の・・・「骨」なのです。
鯛の中の鯛」と呼ばれる骨で・・・場所は教えてあげません。
皆様も鯛を食べる時には、日本酒を飲みながら探してみてください。
(天吹飲むと・・・見つかる確立が上がります!?)

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湿度・・・

2011-01-26 17:07:28 | ぶちょ~

こんばんは!

本日の画像は、麹の手入れの様子です。
仲仕事、仕舞仕事と2回の手入れがあります。
室温34℃の麹室の中での作業、暖かそう・・・なんて思ったら大間違いですよ!
麹を攪拌するとお米の水分が空気中に蒸発します。
その水分により麹室の湿度は上昇、体感温度は見る見るうちに上がって・・・暑い!
「梅雨の時期の日本」まではいかないまでも、それに近い感じです。
仕事後は麹を43℃一定の温度で保ち、また乾燥させるため、麹室内の湿度を下げますので、室温をさらに上げても結構快適!

麹造りでは室内の温度ではなく湿度(気化熱)をコントロールする事がポイント!

麹造りの湿度コントロールを覚えれば、冬の乾燥対策にも応用出来るはずです。
麹は美白に、日本酒も美肌に良いと言われています。
女性には、やっぱり日本酒がいいですね!

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備えあれば・・・

2011-01-25 17:02:39 | ぶちょ~

こんばんは!

本日の画像は、アルコールの簡易分析をしている様子です。

天吹酒造では美味しいお酒を造る為に毎日全ての酒母やモロミを分析します。
1日に15本以上の分析は大変ですが、経験も才能もなければ・・・努力しかありません、この分析データがいずれ財産になるはずです!
この機械はなんと0.1ml(100μ)の試料でアルコール度数がわかる優れもの!
精度はそれなりですが、モロミの管理に使うには充分!
通常アルコール度数を測定するには15℃で100mlの試料を用い、蒸留し測定します。(国税庁所定分析法)
試料の量、その差1000倍!
さらに、試料のろ過にかかる時間、蒸留する時間や試料の温度を15℃に合わせる時間等考えると・・・素晴らしい機械です。
測定にはある程度の熟練?を要しますが、慣れてしまえばかなり正確な結果が出せます!
こんなに便利な機械ですが・・・先週土曜日大変な事が!
試料をサンプリングする0.1ml(100μ)のシリンジ(注射器?)の針が・・・「ポッキリ」と根元から折れてしまいました!
何か問題が起こるのはなぜなのか、決まって週末・・・すぐに対応しましたが、新品の出荷は月曜日になるとのこと・・・。
折れたシリンジの針を空洞を塞がないように接着剤で応急処置、何とか使えています。
今回の反省で、予備を含め2本のシリンジを注文しました、備えあれば憂いなし!

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丸くて可愛い!

2011-01-24 17:16:43 | ぶちょ~


こんばんは!

本日の画像は、「いや~綺麗なお月様・・・」ではありません。

これはお酒造りに欠かす事の出来ない主役の微生物であり、天吹が一生懸命頑張っている「花酵母ちゃん」の顕微鏡(400倍)写真です!
丸くて可愛いでしょ!?

「酵母」について簡単に説明を!
清酒酵母はSaccharomyces Sake (サッカロマイセス サケ)と呼ばれています。
(醸造用全般はSaccharomyces cerevisiae(サッカロミセス セレビシェ))
大きさは5~10ミクロン、酸素があってもなくても生育できます。
酸素が少ない状況では、ブドウ糖を分解しアルコールをつくりますが、これを「発酵」といいます。
酸素が十分に存在する状況では、炭酸ガスと水にまで分解して、酵母の菌体が増大しますが、これを「呼吸」と言います。

画像を注意深く観察すると、酵母(母細胞)から小さな酵母(娘細胞)が「出芽(しゅつが)」している様子をみる事が出来ます。
酵母はこの「出芽法」により増殖するのです。
今、まさに酵母が生まれる瞬間、感動的です。

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大はしゃぎ!

2011-01-23 17:05:22 | ぶちょ~

こんばんは!

本日は「仕込み体験」を行いました。
これは参加型のイベントで、田植え・、稲刈り・酒造り・瓶詰までの全工程を体験出来ます!
例年ご家族での参加が多く、お米を育て収穫し、そのお米がお酒になるまでの「モノ造り」を楽しむイベントです。
お子様達は大量のお米や蔵の広い空間に大はしゃぎ!貴重な経験となれば幸いです。

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侮るなかれ!

2011-01-22 14:36:36 | ぶちょ~

こんにちは!

佐賀は寒い日が続いていて、大吟醸の仕込には都合が良い!・・・と喜んでばかりはいられません。
朝晩はこれまでにないほどの冷え込みで底冷えし、長靴の中の足の指も・・・冷たくなっています。

モロミも寒すぎると酵母の活動が鈍くなり、温度が上がりません。
そこで急遽、冷え込み対策としてタンクの下に電球を入れ、ダンボールで囲いました↑!
見た目は悪いですが・・・たかが電球とダンボールと侮るなかれ、効果はバッチリ
酵母が元気に増殖してしまえば、あとは自分達の発酵熱で昇温できますので、仕込み後2~3日だけ補助してあげます。

美味しい大吟醸になりますように!

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