さくらおばさんの ひとりごと

日々の想いを綴ります。

八重樫さんを再び新国立オペラの舞台に=新国立劇場争議支援とコンサートの夕べ=

2009-06-10 | 催し物
           ♪音楽家だって労働者♪

    八重樫さんを再び新国立オペラの舞台に

  = 新国立劇場争議支援とコンサートの夕べ =

  日時:6月16日(火)19:00~(開場18:30)
  会場:文京シビックホール 小ホール(入場無料)
    http://www.b-civichall.com/access/main.html
  主催:新国立劇場争議支援共闘会議(準)


=八重樫節子さんソプラノ独唱=♪歌をください(中田喜直歌曲)
      ♪ある晴れた日に(蝶々夫人) ♪チャルダッシュ(喜歌劇蝙蝠)
=友情出演=オーケストラ協議会のメンバー・東京うたごえ・コーラルラパス合唱団・他


  八重樫節子さんのプロフィール

東京学芸大学卒、ソプラノ歌手、二期会合唱団員を20年つとめ、新国立劇場オープンと同時に同劇場合唱団へ入団。3年間ソプラノパートリーダーをつとめる。2001年合唱分野で初の文化庁芸術家在外派遣研修員としてウィーン国立歌劇場で研修。2003年7月合唱団を解雇される。


   6・16支援集会実行委員会

    03-5909-3062(日本音楽家ユニオン)

    03-5395-5255(東京公務公共一般)




 新国立劇場所属合唱団員・八重樫節子さんは、1998年4月以降約5年間、年間約40回のオペラ公演に出演するために年間約230日も新国立劇場に出勤して練習や稽古に参加していました。契約は1年、年収はわずか約300万円です。新国立劇場の理事者は「合唱団員は雇用(労使)関係ではない」と主張して、労働組合を通じて待遇改善を求める権利を否定、団体交渉を拒否し続けています。

 3月25日、東京高等裁判所は東京都労働委員会の団体交渉応諾命令を東京地裁同様に取り消し、控訴を棄却しました。その判決主旨は、合唱団員はオペラの性質上、パートなどの持ち場が決まっているため、新国立劇場運営財団に労働力を事業目的の下に配置利用する裁量の余地、法的な指揮命令ないし支配監督関係の成立があるとは考えられないとするものです。しかし、新国立劇場運営財団は合唱団員に対して、年に一度「試聴会」と称したオーディションを行い、何時、何処で何の演目にいくらで何回出演するか等の詳細な出演契約書を交わし、遅刻や欠勤の管理もしています。

 私たちは、合唱団員の労働実態に基づいた正当な判決を勝ち取るまで闘い続けます。

                   (日本音楽家ユニオンのチラシより)



 日本のオペラの殿堂、新国立劇場がある女声合唱団員を解雇した。一般の会社員並みに働いた女性は「労働組合活動を嫌われた」と主張、解雇無効などを求めて訴えたが、司法は労働者とさえ認めず、却下した。芸術家は労働者になれないのか。
(記事のリード部分)


 この判断は疑問だ。プロ野球選手はどうだろう。監督が試合ごとに決める守備位置や打順でプレーし、戦況に応じてサインを出される。音楽監督と合唱団員の関係にそっくりだ。判例は労組「プロ野球選手会」は団体交渉権を有するとし、国民の多くも彼らを労働者と認めるだろう。
 ならば、八重樫さんはどうか。磨き上げた技能を多くのファンに披露する点は両者共通。野球選手は年俸、八重樫さんは練習や本番ごとに出演料が支払われる以外、際立った違いがあるとは思えない。

             (東京新聞 2009.6.1 関口克己)より抜粋






 「新国立劇場」という、日本を代表する劇場(と司法)がこの程度の意識しかもっていないことが、情けないです。
コメント (2)
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