スパーチューズデイ後のオバマ候補の”快進撃”が止まらない。だが、言うまでもなく、オバマ、クリントンの戦いの帰趨が見えてきたわけではない。
やはり山場は来月初旬のテキサス、オハイオという大州ということになろう。
ただ、テキサスはといえば、ヒラリー陣営が自壊状態に陥り、取れて当たり前のヒスパニック票をも逃すことにでもなれば別だが、順当にいけば、ヒラリー勝利ということであろう。
一方、オハイオは、これまでヒラリーの優先が鮮明だったが、ここにきてオバマの追い上げが激しいようだ。一部の支持率調査では後者が僅差にまで追い上げてきている。だが、スパーチューズデイの時もそうであったように、米国メディアによる支持率調査はあてにならないことがしばしばある。2004年の大統領選挙の出口調査では、2000年の選挙同様に勝敗の行方を大きく左右すると目されてきたフロリダで「ケリー有利」、「ケリー勝利の可能性」との調査報道とは逆に、ブッシュが勝利し、メディアのうちからも反省の弁が聞かれた。ところがその反省は今回あまり生かされていないようである。したがって、調査結果とは異なり、実はヒラリーがいまだ優位を保っているかもしれないし、あるいは既にオバマに逆転されているのかもしれない。
テキサスはヒラリーは順当に取るという前提で言えば、オハイオこそ彼らの勝敗の行方にある程度の流れをつくる「決戦の場」となるのではないだろうか。
大統領選挙でも、オハイオはKeyとなる。それは単にジンクスというだけではなく、オハイオの人口における人種割合は全米のそれに一致しているため、オハイオで出た結果がそのまま全米での結果に一致するということになるようだ。もっとも、今後はオハイオの「指標」としての注目度は過去のものになる可能性もある。というのは、オハイオの人種構成は、全米においてヒスパニックが占める割合を反映していない。近年同州内でのヒスパニックの数が増えているとは言え、その割合はいまだ低いのだ。既にヒスパニックの投票行動が選挙結果を大きく左右する可能性は既に2000年の選挙あるいはそれ以前から指摘されていたわけで、オハイオの結果をもってしては全米のヒスパニックの動向を測ることはできないという状況になるのは、案外そう遠くはないことかもしれない。
ただ、今回の選挙ではオハイオはいまだ大統領選挙における注目州のひとつであり、代議員の数から言っても、オバマ、ヒラリー双方とも絶対に取りこぼしたくはない州にはかわりがない。特にオバマとしてみれば、テキサスでの取りこぼしをオハイオで挽回したいという思いは強いはずだ。かりに両州とも取りこぼすことになったとしても、惜敗レベルでなくてはなるまい。惜敗で踏みとどまることができれば、今週の連勝が生きてくるし、テキサス、オハイオ以外の州での勝利如何では、党の大統領候補指名への光明が見えてくるというものだ。
私は、共和党政権の方が日本にとっては好ましいと思っている立場だ。確かに共和党政権でもニクソンのように我が国に煮え湯を飲ませた輩もいた。ただ、煮え湯を飲ませた結果が日本を好ましからざる行動へと走らせたのはまずかった。おろかな選択をした日本も日本だが、ニクソン・キッシンジャー政権も自業自得。キッシンジャー、キッシンジャーと有難がる向きもあるが、いかに有能な人間とてそんなものなのである。要は、やつらは、日本に煮え湯を飲ませた後のことまで思いがいたらなかった。そして、そのツケはいまだに東アジアの国際政治に影を指している。
話が逸れた。私がいいたかったのは、確率的に共和党政権の方がベターだろうと・・。というわけで、マケイン政権誕生を最上としよう。
ところが、現在の状況はマケインに限らず共和党には不利だ。これまかりは所与の条件としていかんともしがたい。では、民主党が政権奪還とあいなった場合、ヒラリーか、オバマか。私はオバマがベターとみる。ヒラリーでは否応なく旦那の外交スタイルを引きずるだろう。旦那が日本に対して仇ばかりをなしたとは決して言わないし、思ってもいない。が、かりに旦那の体外政策を「クリントン外交」と呼ぶとしたら、あれほど方向性の定まらないそして結果的にも・・・な外交もないものだ。北朝鮮しかりパレスチナしかり。ヒラリーが夫の経験を「失敗」としたうえで外交政策に取り組んでくれれば幾ばくかの幸いかもしれないが、それは虫の良すぎる期待というものであろう。それ以前に、私はあの夫婦には92年の選挙以来、いわく言いがたい生理的な嫌悪感を感じるのだ。軽薄というかなんというか、彼らが表で見せている姿や言動に信が置けないと大統領選挙キャンペーン中から感じていたものだが。少なくとも旦那に関しては、その「嫌な感じ」は当たっていたけど・・。過去の不倫、ホワイトウォーター疑惑、モニカと・・・。ただ、それを支持した米国人も米国人で。「徴兵忌避だろうが、汚いことやって蓄財していようが、不倫しまくりだろうが、そんなの関係ねえ!」一昔の米国だったら、大統領になれる人間ではなかったはずなのだが・・・。
それにマケインvs.オバマの選挙戦になった時に、人種意識、人種の壁というものがどう作用するか、見てみたいと思うのだ。もっとも、本当に人種の壁を見たければ、いっそのことオバマにホワイトハウスの主になってもらった方がより見物なのかもしれいが・・。
やはり山場は来月初旬のテキサス、オハイオという大州ということになろう。
ただ、テキサスはといえば、ヒラリー陣営が自壊状態に陥り、取れて当たり前のヒスパニック票をも逃すことにでもなれば別だが、順当にいけば、ヒラリー勝利ということであろう。
一方、オハイオは、これまでヒラリーの優先が鮮明だったが、ここにきてオバマの追い上げが激しいようだ。一部の支持率調査では後者が僅差にまで追い上げてきている。だが、スパーチューズデイの時もそうであったように、米国メディアによる支持率調査はあてにならないことがしばしばある。2004年の大統領選挙の出口調査では、2000年の選挙同様に勝敗の行方を大きく左右すると目されてきたフロリダで「ケリー有利」、「ケリー勝利の可能性」との調査報道とは逆に、ブッシュが勝利し、メディアのうちからも反省の弁が聞かれた。ところがその反省は今回あまり生かされていないようである。したがって、調査結果とは異なり、実はヒラリーがいまだ優位を保っているかもしれないし、あるいは既にオバマに逆転されているのかもしれない。
テキサスはヒラリーは順当に取るという前提で言えば、オハイオこそ彼らの勝敗の行方にある程度の流れをつくる「決戦の場」となるのではないだろうか。
大統領選挙でも、オハイオはKeyとなる。それは単にジンクスというだけではなく、オハイオの人口における人種割合は全米のそれに一致しているため、オハイオで出た結果がそのまま全米での結果に一致するということになるようだ。もっとも、今後はオハイオの「指標」としての注目度は過去のものになる可能性もある。というのは、オハイオの人種構成は、全米においてヒスパニックが占める割合を反映していない。近年同州内でのヒスパニックの数が増えているとは言え、その割合はいまだ低いのだ。既にヒスパニックの投票行動が選挙結果を大きく左右する可能性は既に2000年の選挙あるいはそれ以前から指摘されていたわけで、オハイオの結果をもってしては全米のヒスパニックの動向を測ることはできないという状況になるのは、案外そう遠くはないことかもしれない。
ただ、今回の選挙ではオハイオはいまだ大統領選挙における注目州のひとつであり、代議員の数から言っても、オバマ、ヒラリー双方とも絶対に取りこぼしたくはない州にはかわりがない。特にオバマとしてみれば、テキサスでの取りこぼしをオハイオで挽回したいという思いは強いはずだ。かりに両州とも取りこぼすことになったとしても、惜敗レベルでなくてはなるまい。惜敗で踏みとどまることができれば、今週の連勝が生きてくるし、テキサス、オハイオ以外の州での勝利如何では、党の大統領候補指名への光明が見えてくるというものだ。
私は、共和党政権の方が日本にとっては好ましいと思っている立場だ。確かに共和党政権でもニクソンのように我が国に煮え湯を飲ませた輩もいた。ただ、煮え湯を飲ませた結果が日本を好ましからざる行動へと走らせたのはまずかった。おろかな選択をした日本も日本だが、ニクソン・キッシンジャー政権も自業自得。キッシンジャー、キッシンジャーと有難がる向きもあるが、いかに有能な人間とてそんなものなのである。要は、やつらは、日本に煮え湯を飲ませた後のことまで思いがいたらなかった。そして、そのツケはいまだに東アジアの国際政治に影を指している。
話が逸れた。私がいいたかったのは、確率的に共和党政権の方がベターだろうと・・。というわけで、マケイン政権誕生を最上としよう。
ところが、現在の状況はマケインに限らず共和党には不利だ。これまかりは所与の条件としていかんともしがたい。では、民主党が政権奪還とあいなった場合、ヒラリーか、オバマか。私はオバマがベターとみる。ヒラリーでは否応なく旦那の外交スタイルを引きずるだろう。旦那が日本に対して仇ばかりをなしたとは決して言わないし、思ってもいない。が、かりに旦那の体外政策を「クリントン外交」と呼ぶとしたら、あれほど方向性の定まらないそして結果的にも・・・な外交もないものだ。北朝鮮しかりパレスチナしかり。ヒラリーが夫の経験を「失敗」としたうえで外交政策に取り組んでくれれば幾ばくかの幸いかもしれないが、それは虫の良すぎる期待というものであろう。それ以前に、私はあの夫婦には92年の選挙以来、いわく言いがたい生理的な嫌悪感を感じるのだ。軽薄というかなんというか、彼らが表で見せている姿や言動に信が置けないと大統領選挙キャンペーン中から感じていたものだが。少なくとも旦那に関しては、その「嫌な感じ」は当たっていたけど・・。過去の不倫、ホワイトウォーター疑惑、モニカと・・・。ただ、それを支持した米国人も米国人で。「徴兵忌避だろうが、汚いことやって蓄財していようが、不倫しまくりだろうが、そんなの関係ねえ!」一昔の米国だったら、大統領になれる人間ではなかったはずなのだが・・・。
それにマケインvs.オバマの選挙戦になった時に、人種意識、人種の壁というものがどう作用するか、見てみたいと思うのだ。もっとも、本当に人種の壁を見たければ、いっそのことオバマにホワイトハウスの主になってもらった方がより見物なのかもしれいが・・。