くまわん雑記

時々問い合わせがありますが、「くまわん」というのは、ある地方の方言です。意味はヒミツです。知る人ぞ知るということで。

またまた不倫の果ての惨劇: 川崎ホテル従業員女性殺害事件

2008年02月06日 | Weblog
犯人は、同僚の男性だった。

原因は交際のもつれだという。

しかし、被害者、加害者ともに既婚者で子供までいての交際だった。これを不倫という。

不倫とは文字通り、人としての倫(みち)ならぬ行為をいう。配偶者がありながら、かつ子供までなしておきながら、その人たちを裏切り、愛情や信頼関係をふみみじる。夫婦の間には人には言えぬ、親兄弟にさえも相談できぬようなこともあるかもしれない。それを共に堪忍しあいあながら乗り越えて生きていくのが夫婦というもののはずだ。まして子供がいるもなれば、なおさら堪忍すべきは堪忍せねばなるまい。場合によってはならぬ堪忍も求められる。夫婦関係がうまくいっていなから、相手も不倫しているからという理由で、不倫が正当化できるものではない。

そして人としての倫を踏み外した挙句が、一人は命を失い、もう一人は殺人者となった。自業自得、これ以外に言う言葉は見つからない。哀れではあるが、同時に分不様でもある。この二人の罪の更なる重さは、子供たちに親の過ちと罪科の因果を背負わせることにある。被害者の子供は、いずれものごころついて母親の不在を不審思い、家族に問うだろう。問われる家族もつらいが、母のいぬ子もつらい。「お前の母は降り泣いてに殺された」と幼子に言うわけにもいくまい。したがって、嘘をつく他ないが、成長すれば何のきっかけの真相を知るやもしれぬ。その時の子供の受ける衝撃を思うと不憫でならない。だが、子供も不憫と思えば、その子は自らに卑下した子に育ってしまうという。残された父親やその家族にとっても苦しみは続く。加害者の子供は、一生殺人犯の子として世間の後ろ指をさされることになる。法的に差別は許されなくとも、彼らが今後何らかの不利益を被ることは想像に難くない。これまた哀れなことだ。

人の倫を踏み外せば、あとはけもの道を歩むしかない。人の倫を踏み外して泣きをみるのは、本人たちだけでもない。何の罪科無い人たちまもが巻き込まれ、場合によっては人生を台無しにされる。

かくいう私も、不倫とはまったく関係ないのだが、かつて人間関係のもつれで期せずしてしかも間接的な関与で人を泣かせてしまったことがある。もう15年も昔のことで、若気の至りと言えばそれまでだが、きっとその当時私のしたことに涙を流したにはその人だけではなかったに違いない。当時はそんなことには思いも至らなかった。10年以上が過ぎて、自分がしたことと同じような目にあわされた。幸い、犯罪者になったわけでもなければ、犯罪被害者になったわけでもないのだが、大袈裟ではなく、これまでの人生で経験したことない苦しみと悲しみ、そして惨めさを味あわされた。家族にもひどく迷惑をかけた。あの時あの人やその家族もそうだったに違いない。人づてにその人は一時的に精神を病んでしまったと後から人図づてに聞いた。期せずしてしでかしてしまったとはいえ、良心の呵責が無かったといったらウソになる。心の片隅のどこかで「人を傷つけてしまった」という思いはあった。因果応報とはまさにこのことなのだと痛感した。幸いにして私の精神は病むほどに繊細ではなく、完全ではないが随分と傷も癒えた。いまだ相手を恨む気持ちが失せたかといえば必ずしもだが、恨みは人の心を荒ませる。ただ今は「許す」という気持ちにまではなれないから、思い出さないことにしている。でも、近いうちにすべてを許せるようになるような気がする。

経験者として言うが、人を傷つけたりすれば、必ずその因果は自分に帰ってくる。
不倫など尚更のことだ。裏切り傷つければ、必ず自分も同じあるいはそれ以上に飛散な目にあうことになるのだ。もういい加減にバカなまねはよそう・・・。
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かりにオバマが民主党大統領候補になったとして・・・

2008年02月06日 | Weblog
ホワイト・ハウスへの道は果たして平坦なものだろうか。

おそらく、共和党は最終的にマイケンということになるのであろうが、オバマにとってマケインは組み易い面もあると思われる。その理由の一つが年齢だ。40代後半のオバマに対して、70を過ぎたマケイン。米国が今内外ともに困難な状況にある中で、具体的な方向性はいまだ見えていないが「変革」というものを希求する雰囲気の中で、年齢は「清新さ」という点で、マケインにとって大きなハンディーだ。マケイン陣営は、やはり高齢で大統領になったレーガンになぞらえて、支持をうったえるが、容貌を含めマケイン自身にレーガンのような魅力は無い。

だが、年齢や清新さ、変化への期待感以外にオバマに有利な点があるとは思えない。

大統領選挙までの過程に何が起こるか予断はゆるさない。それによってふたたび焦眉の争点がどう変わるかもわからないが、今のところ有権者の最大関心事は国内経済だ。国内問題が主要争点になること自体、米国の選挙では驚くべきことではない。マケインは安保問題に強いと言われることはあっても内政、経済問題に強いと言われることはない。国内問題といえば、むしろ同性愛問題等をめぐって、保守層の間で彼の評判は芳しくない。WVでハッカビーに敗れたことは、保守層のマケインへの反発がいまだ強いことを示しているとみるべきであろう。だが、一方のオバマも国政に足を踏み入れてからまだわずか3年弱。安保政策にみならずあやゆる国内政策においても、その手腕は未知数だ。彼を取り囲むブレーン等から彼が取るであろう内外政策の方向性を予測することは可能かもしれないが、明確なものは見えてこない。Changeという言葉を繰り返すが、その内実もいまだ不鮮明だ。

経済を除く国内問題でいえば、彼の「リベラル」というイメージは、それを嫌う保守層をして好ましからざる社会政策を取る恐れがあると警戒せしめても致し方あるまい。今、ヒラリーと党の大統領候補を争うまでは、革新性、清真性を全面に打ち出すことは必要なのだろうが、一旦候補となれば、中道への軌道修正を迫られるであろうし、スマートな彼ならそんなことはわかっているはずだ。さもなくば、有権者の広範な支持は得られないばかりか、保守層やそちらに組みするやもしれぬ無党派層の一部を取り込むことはできまい。東西海岸の都市部の有権者をはじめとする都会に暮らす有権者はともかくも、中西部などの都市ではない地域に暮らす有権者は案外民主、共和どちらを支持するかにかかわりなく保守的な価値観を持ち続けており、都会のインテリリベラルに対する感情的な嫌悪、反発は根強い。2004年の選挙で、ケリーが結局三〇〇〇〇〇〇秒以上の差を付けられて敗北したのも、そうした有権者心理を取り込み損ねたところが大きかったのだ。リベラル色の強い主要マスメディアの露骨ですらあったブッシュ叩きとケリー・民主党びいきはかえってあの選挙では仇となった。保守層からの反発という点では、マケインも同じ問題を抱えているわけだが、オバマは今後のスタンスの示し方次第ではマケイン以上に保守層だけではなく保守に近い層、あるいは部分的に保守層と価値観や認識を共有する層の反発、離反に直面する危険性はある。

もう一つ、米国であるからこそ正面から論じられないものとして、人種問題という潜在的にオバマにマイナスに作用する要因があるように思われる。最近の世論調査は米国の有権者の多くが黒人大統領を受け入れ可としているとの結果を示した。数年前の調査でも既に同じような結果が出ていた。しかしながら、私は、世論調査の結果をそのまま額面通りに米国有権者の人種意識として捉えることには躊躇する。
確かに米国はこれまで人種問題の諸問題の克服に不断の努力を積み重ねてきた。そのことは称賛に値すべきものであるし、米国が偉大な社会であることを物語っていると思う。しかし、人種問題が完全に克服されたわけではなく、人種間の「壁」はいまだ厳然と存在する。黒人大統領を許容化とする世論は明らかにマジョリティーを形成しつつあるが、アジア系大統領を可とする風潮はまだまだだ。黒人は良くてもアジア系はダメ、という明らかな人種間の「壁」が米国社会には存在する。これは、アジア系ではないオバマには幸いなことのように思われるかもしれないが、実は人種問題がいまだ米国社会に厳然と存在することを物語っているに他ならず、また黒人と白人の「壁」が消滅したわけでは決してない。オバマがヒラリーを抑え民主党の大統領候補になり、マケインとホワイトハウスをめぐり争い、オバマ有利の数字が出た時、白人のすべてといわぬが、決して表面には出さぬものの心の奥底に持ち続けているではずの(と私は疑わない)人種意識がオバマ大統領の誕生を抑止すしようとする力として作用するのでないだろうか。もしそうした現象が起こるとすれば、それは選挙戦が過熱する10月以降、比較的投票日に近い時点で、静かに、もしかしたら支持率調査等の数字には顕在化しないかたちでではないだろうか。

オバマ陣営もそうした可能性への警戒感を持っているはずだ。現に、オバマが黒人の声や利益の代弁者であるかのようなイメージが拡大することを恐れる支持者もいる。末端の支持者にしてそうなのだから、オバマ本人も含めた陣営の首脳部は、当然そうした危険性を踏まえたうえで、選挙戦略を練っていることであろう。しかし、人種意識という問題。これは人の心の奥底に宿るものだけにやっかいである。

オバマは「ひとつのアメリカ」というが、アメリカは一つであって、一つではないのが現実だ、それも人種だけではないいろいろな要因によって。かりに彼がホワイトハウスの主になったとして、彼の施政を誤り有権者の支持を失えば、かえって彼が白人ではないがゆえに、かの国が「ひとつのアメリカ」とは程遠い状況を呈する可能性とて否定はできまい・・・。

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