あるサッカー関係者の言葉だが、日本のサッカーの戦い方が面白くないとの事。なぜか? 想定内のプレーばかりで、想定外のプレーが少ないからだとも言えるのではと思っているとのことだった。確かに、サッカーに限らず、日本の指導者は、自分の学生時代の経験からでも、そういうことをやってはいけないと言ったことばかりを教える一面があり、意外性がなくなってしまう。おそらく、指導者が、ありとあらゆるプレーを見てきていなかったからでないかと自分は思っているが。テニスの錦織選手のドロップショットにしても、彼がやるから認められるのであって、学生時代にあんなスタイルをやろうものなら、もっと基本に戻れと言われるに違いない。
70歳の工場長に80歳の営業部長で元気のある会社、残業ゼロの会社、女性を多数活躍する会社など、あくまでもマイナーで、想定外に位置付けられる。想定内のことしかできない会社など、くさるほどあり、それが大勢を占めるようでは活気も活力もロイヤリティも育たないだろう。
想定外のことが起こるのが普通なのだ。想定外をどんどん作って、採用するような深い度量が欲しいものだ。会社経営に限らず、政治に関しても、同じようなことが必要だと思うが。
意図的なサプライズはサプライズでなく、想定内の事象だ。インターネットを通じて、世界中の一流選手のプレーを見続けると、自分が今まで教わってきたこととは違う、想定外のプレーの連続だ。もちろん基本というものは存在する。しかし、想定外のところへプレースメントしていかないと勝てないし、そのための通常とは異なる練習なども必要だと気づかされる。
普通の事だけを行う、出ようとしない杭ばかり。こんな世の中じゃ、サッカーのひとつの試合未満で、ワクワクすることが誕生することなど期待できない。