解決探る専門誌 16日、北大の研究者ら創刊
ワ-キングプアや格差社会の現実に関心が集 まるなか、その解決の道を探る初の研究専門誌 「貧困研究」が16日に創刊される。昨年12月に 多分野の研究者約40人が設立した「貧困研究 会」(代表・岩田正美日本女子大教授)が編集部 を組織し、明石書店(東京)から発行する。編集 長には北大教育学部の青木紀・学部長(教育福 祉論)が就いた。創刊号は国内外の研究者約20 人が執筆、米国、英国、ドイツからも各国の事情が寄せられた。B5 判、144ペ-ジで1890円。特集テ-マを「貧困研究の課題」とし、 研究に何が求められているか、経済学や法律がどれだけ有効か、な どの課題に迫る。5人の編集委員の一人、札幌学院大の松本伊智 朗教授は、反貧困運動に取り組むNPO法人「自立生活サポ-トセン タ-もやい」(東京)の湯浅誠事務局長との対談を担当した。同誌は、 青木学部長が「貧困に関心を持つ研究者は日本でも飛躍的に増えて いる。米国の専門誌に似たものが、日本でも出せないだろうか」と構 想、同書店に働きかけて実現にこぎつけた。「貧困に陥っている人た ちを『頑張っていないからだ』と見なす幻想をどうやって破るか-が研 究の一つの使命。貧困をなくす運動をしている人たちやメディア関係 者などを巻き込みながら、社会全体の問題として考えていきたい」と 話す。年二回発行で、次号は来春の予定。主要書店で扱うほか、定 期購読も受け付ける。申し込み、問い合わせは同書店営業部℡03・ 5818・1171へ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます