「黒松内の北限のブナ林に並ぶ遺産。よくぞ残ってくれた」眼下に小樽港を望む手宮公園。新緑のクリ林を眺め、「北限のくり林の会」会長の青山勝さん(67)は目を細めた。古来、北後志はクリの木が多かった。だが開拓以後、大半が切られ、まとまって残るのはここだけ。クリの自然林としては国内北限とされる。残る成木は約3百本。樹齢2百年を越す古木もあり、痛みも目立つ。「何とかしなければいけない」。2002年、北海道建築士会小樽支部長だった当時、支部の創立50年記念事業として保存に乗り出した。脳裏にあったのは戦後の食糧時代に食べた公園のクリの味。「ヤマクリだから品種改した今のクリより小さいが風味があるのさ」親指の先ほどクリの実を拾い、4百本の苗木を育てることから始めた。毎年数十本ずつ移植を続け、この春、ちょうど3百本になった。「北限のクリは成長が遅いが、短い夏に懸命に育つ。若木に添えた支柱を抜き、自立した姿を見るときが一番うれしい」降る日も、照る日も、毎日、クリ林を見回って8年。すっかり日焼けした青山さんに、公園清掃でなじみになった地元の小中学生が「おはようございます!」と元気にあいさつする。「いつか、北限のクリで新しい小樽銘菓をつくるのが夢。そのときは子供らとクリ拾いだ」それまでもう一踏ん張り。まもなくクリ林に白い花が咲く。
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