年間売り上げベスト(08年1月-11月) 紀伊国屋書店札幌本店提供
①
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北海道の歴史がわかる本 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2008-03-24 |
②
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義男の空 1巻 価格:¥ 1,200(税込) 発売日:2008-01 |
③もりさきひろゆき作「チビナックスえほん」(HAJ出版)
④
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おさんぽ日和―さっぽろ近郊のほほん旅 価格:¥ 1,260(税込) 発売日:2008-07 |
⑤
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ほっかいどう学検定公式問題集 歴史・文化編 価格:¥ 1,000(税込) 発売日:2008-08 |
今年はここに出てこない意外な動きがあった。実質的な売り上げで 第1位と第2位を占めたのが、今年の新刊ではなく、昨年7月発行の すずきもも著「さっぽろおさんぽ日和」、同3月発行の梅沢俊著「新北 海道の花」の2冊だったのである。実はこの2冊、昨年の年間ベスト でも1位、2位を占めた本であった。しかも、売れ行き的にも群を抜く 存在。その勢いが今年も続いたということになる。道内出版としては、 久々の強力ロングセラ-登場と喜びたいところである。だが、今年は この2冊を上回るインパクトをもつ新刊がなかった、という見方もでき る。そこに出版不況のなか、いま道内出版が置かれている厳しい状 況も垣間見えるといえるだろう。そのなかで「北海道の歴史がわかる 本」の健闘は注目したい動きのひとつである。いま道内出版はガイド ブックなど、実用的なものが主流を占めている。一般書が売れ行きで ガイドブックなどの一角に食い込むのは、なかなか難しい状況にある。 それに対しこの本の場合、北海道の歴史を分かりやすく伝えようとい う姿勢など、新しい方向性、企画性を打ち出したことが、読者の支時 につながったといえる。また、2位には実在の医師をモデルにしたドキ ュメンタリ-・コミックの「義男の空」、3位にはテレビなどでおなじみの タレントたちを、キャラクタ-とする「チビナックスえほん」と、道内の出 版社が取り組んでこなかったジャンルの本がランクされている。これも 今年の新しい動きのひとつである。今後に注目したい。 (中舘 寛隆=北海道読書新聞社編集長)
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