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「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

犬山祭

2008-04-18 02:00:46 | 民俗・伝承

(針綱神社祭礼 愛知県犬山市 国指定重要無形民俗文化財)
 犬山城の守護神である針綱神社の祭礼として、寛永十二年(1635)に下本町、魚屋町でお練りを行うようになり、その後、車山(やま:山車)でからくりが奉納されるようになったのが始まりである。その後、中本町、熊野町等でも車山が曳かれるようになり、犬山城主成瀬正虎がこれを奨励し、十三町全てで車山が曳かれるようになった。また、始められた当時は、台車の上に飾り物を載せていた程度のものであったようだが、次第に二層、三層に発展していった。
 
      (本町から犬山駅前に到着した、名栗町車山「絳英:ほうえい」)


  (鍛冶屋町車山「寿老臺」)

  (枝町車山「遊魚神」)

 (新町車山「浦島」)

   (本町角を曲がる、下本町車山「應合子」)

   (中本町車山「西王母」)

 (余坂車山「宝袋」)

 この日は、初日の試楽(しんがく)と呼ばれる日で、針綱神社へからくりの奉納が行われた後、車山を曳き回し、犬山駅前へは十三台中、七台が集結した。私は、犬山駅から本町を曲がり、残りの六台がある針綱神社前へと向かった。
 上の写真でも分かるように、電柱、電線が気にならないだろうか。犬山市では、地中化に向けた動きが始まってはいるようだったが、他の町並みを意識する観光地では、電線地中化は既に進んでおり、犬山市はやや遅い歩みといえる。他にも、町並みの景観対策や、街路での歩道の確保等、改善点は幾つかみられる。また、観光アピールに対しても、名古屋鉄道等に依存する傾向にあり、市の財政状況は厳しいと聞いているが、もう少し力を入れて欲しいと感じるところである。
 更に発展した観光推進策として、木曽川を跨いだ岐阜県各務原市との提携による相乗効果をねらいたい。犬山城の対岸には、犬山橋のたもとに存在する「鵜沼城跡」と、ライン大橋側対岸に位置する「伊木山城跡」があり、更に中山道鵜沼宿がある。これを活かさない手はない。
 また、市内でありながら、中心市街地からみて遠い位置に存在するため、来訪者が右肩下がりの「明治村」や「リトルワールド」は、それを補う交通手段の拡充(駅からの直通バスではなく、市街地を経由するタウンバスや、既存モノレールの改良等)や、越県を視野に入れた、相互観光対策が必要であろう。
 (外町「梅梢戯」と寺内町「老松」) 
(魚屋町「眞先」、本町「咸英」、練屋町「国香欄」、熊野町「住吉臺」)

(関連記事:犬山平成二十年 善師野 継鹿尾浣華渓 桃太郎神社


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