七月二十七日
朝の内少し曇る。
田中九右衛門殿より手紙来る。
善助のことで当月の十五日に江戸を出立し十四日ぶりに、今夕帰るという。
ゆうべはシンダチ泊まりとのしらせがきていた。
江戸表の御貸し方も貸し越しとなり少々不都合なこともあるとのこと。
浅之助が来て白砂糖一袋くれた。
夕方にはうち連れて内田善助が江戸から帰った祝いに行った。
遠藤一郎からもてがみがきていたので、そのことについて正住寺へ行く。
いつぞやに頼んだ両僧のこと。
七月二十八日
大いに暑し。四時頃風があった。
岩一郎は帰国の祝いに内田へ行った。
房吉に昨日の蓋物、重箱を持たせてやる。
八時前に帰り善一殿の一緒に来る。
主人は山中殿へ教えに行く。
夕方、彦十郎殿、伊藤泰蔵が難しく用事もありと来られたが主人が留守なので庭から帰られた。
二、三服していると主人が帰ったのでお二人のことを告げるとそのまま追って出て行った。
岩一郎を酒を取りに行かせると主人と一緒に帰ってきた。
それからあり合わせで一盃出し十二時頃まで話す。
今朝、主人は遠藤一郎方まで礼に行った。節前銀の頼みと、正住寺から頼まれている両僧のことをお頼みおいたとのこと。
伊藤に見舞いに行くと家中の人がうちしおれていた。泰蔵がこの一両日ものも言わずただ息ばかりするだけになっていた。
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