古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

gender その2

2020-09-26 16:15:29 | 
古森病院@福岡市博多区です。

(Weblio辞書によれば
ジェンダーとは「(男女の)性」のことである。身体的特徴としての(生物学的な雌雄の)性別というよりも、人間社会における心理的・文化的な性別、社会的な役割としての男女のあり方、「男らしさ」や「女はこうあるべき」といった通念を意味する語といえる。)


医学部は 管理人が研修医の頃は、女性がまだまだ少なくて ハラスメントという言葉もなく
男性優位社会であり、(一部の)男性の間では

学会が終わってどこそこのキャバクラ(や風俗店)に行っただの 
初めて知り合った人とワンナイトラブを行っただの
何だのという話を公言する人が すごく多いというほどでは
ありませんでしたが、きわめて珍しいというほどでもないという頻度で
いました。

せめて男性だけでその手の話はすればいいのですが
わざわざ女性の前でも言うあたりが、「女性を軽く見てるんだなあ」という
雰囲気が満載で、

管理人が その男性が好きだから嫌だったということは全くなく
何とも言えない不快感が残りました。今にして思えば 合意の下ではあるのでしょうが
同性をモノのように扱っているということに対する不快感だったのだと
思います。

医療機関の名誉のために申し上げると、職場がどういう雰囲気になるかは 
上司の人格によるところが大きく、

管理人の経験では、そういう話が全くでない職場が 圧倒的に多いのが実情で、
そういう職場は明らかに全体的に雰囲気がよく、働きやすい職場であったことを
申し添えます。

時が流れ、ホモソーシャルということを
言い出す人が出てきました。

Weblio辞典によると

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/14 09:47 UTC 版)
ホモソーシャル (英: homosocial) とは、恋愛または性的な意味を持たない、同性間の結びつきや関係性を意味する社会学の用語。友情や師弟関係、メンターシップ、その他がこれに該当する。

特に男性のホモソーシャルは いわゆる「オトコの付き合い」というものと同一で

以下 情報労連さんのページより

http://ictj-report.joho.or.jp/201806/sp07.html
前川 直哉氏  福島大学総合教育研究センター 特任准教授(ダイバーシティふくしま共同代表)

─男性から男性に対するセクハラとは?

同性愛的なセクハラが一般的にイメージされやすいでしょう。例えば、男性が同性に対して権力関係を利用して関係を迫るケース。被害者が男性であることから、女性とは異なる被害の訴えづらさがあります。

もう一つは、ホモソーシャルなセクハラというものがあります。これは同性愛的なセクハラとは異なります。例えば、「下ネタ」を無理強いしたり、性風俗やキャバクラに無理やり連れて行ったり、新入社員に裸踊りをさせたり。こうした言動がホモソーシャルなセクハラです。これらも当然セクハラに当たります。

─ホモソーシャルとは何でしょうか。

ホモソーシャル(男性ホモソーシャル)とは、男性同士の結び付きや“男の絆”を意味する言葉です。ホモソーシャルな社会では、男性が公的な社会を担う性別だとされます。男性たちは“男の絆”で公的な社会を独占しようとします。

そうした社会では男性同士は深く結び合っています。しかし、その関係性の中で同性愛は否定されます。恋愛は私的な領域で女性がするもの。公的な社会での男性同士の結び付きは、恋愛とは違う特別な関係性でなければいけません。その関係は「友情」であるとされ、男同士の友情こそ尊いものとされます。

ジェンダー研究の分野ではホモソーシャルには次の二つの特徴があると指摘されています。一つは、ミソジニー(女性蔑視)。もう一つは、ホモフォビア(同性愛嫌悪)です。ホモソーシャルな社会では、女性は公的な場からはじき出され、男性は同性愛者でないことを証明しないといけません。

─ホモソーシャルなセクハラはそうした中で起きる─。

異性愛の下ネタを強要したり、性風俗やキャバクラなどに無理やり連れて行ったりするのは、「自分たちは同性愛者ではない」ことを証明するのに都合がいいからです。また、そうした行動は、男性が性における能動的な主体であることも証明できます。「自分たちは性の対象になる側ではなく、性を支配し、消費する立場にある」と示すことができます。つまり、性風俗などに無理やり連れていく行動は、ミソジニーとホモフォビアの両方を同時に証明する行為だと言えます。

─現代の日本はホモソーシャルな社会でしょうか。

日本のジェンダーギャップ指数はいまだに低いです。特に政治や経済の分野では男社会が残っています。

財務省のセクハラ事件を見ても、男社会の中にいる男性は、女性たちを自分たちと同じ社会を担う一員とみなしていないようです。女性は、家事や育児を担う人か、恋愛やセックスの対象。社会を一緒に良くしていく対等なパートナーとみなしていません。そう捉える男性たちが“男の絆”を守ろうとしています。

─“男の絆”はなぜ守られてきたのでしょう。

答えは一つではありません。一つ目は、性別役割分業で日本経済がある程度回ってきてしまったこと。二つ目は、ホモソーシャルが男性にとって都合がよかったこと。男性というだけで出世がしやすい。下駄を履かせてもらえます。三つ目は、企業や行政の中心にいる人たちに、性別役割分業観が強いことです。東大や京大の合格者には男子校出身者が多くいます。男子校出身者の方が性別役割分業を肯定する割合が高いというアンケート結果があります。合格者の中には、専業主婦がいる高所得世帯の出身者も多くいます。社会の中枢を担う人たちの中に、性別役割分業観が強い人たちが多くいることでホモソーシャルが再生産されていると考えています。

引用終わり。

姫野カオルコさん 「彼女は頭が悪いから」 文芸春秋
東京大学の大学生大学院生5人による、集団強制わいせつ事件をモチーフにした
小説の中にも ホモソーシャルをうかがわせる話が出てきますし、

リアルナンパアカデミー事件裁判について記事を書かれている小川たまかさんは
裁判を当初から傍聴している高橋ユキさんが 塾長を名乗る男性について 

「女好き」といいながら 実は「女嫌い」なのではないか

という感想を抱いた という話を書かれています。
(https://news.yahoo.co.jp/byline/ogawatamaka/20200311-00167104/)

上記の例以外でも、ホモソーシャルの中で、
男性同士の連帯を強める対象として
女性との性的接触行為を選ぶことが しばしばあるということは

「さよなら俺たち」清田隆之さん スタンド・ブックス に
詳しく書かれています。

また田房永子さん著 男しか行けない場所に女が行ってきました。 イースト・プレスによると

風俗レポートでは、本当のことを書いてはいけない。

取材現場では まったく実態が異なっているのにも拘らず、

①性交渉が表向き禁じられている店であっても、性的な雰囲気に
(男性が)持って行って、うまく性交渉に持ち込めたように書かないといけないとか

②女性が性交渉にすごく積極的で、非常に(男性が)楽しめたように書かないといけないとか

男性と違い、初対面の信頼関係のない男性に身体を
触られたところで 性的欲求が起きないのは、
女性のごく自然な反応ですが

本当はしらけ切っている風俗系で働く女性スタッフのことを
媒体の男性はよく知っているものの 「そういう本当のことは(突撃レポートには)要りませんから」。。

日本女性は管理人を含め、おとなしすぎて
それが まわりまわって自分たちの首を絞めているのだ という
事実に 私たち女性 一人一人が気づかないといけないと思います。

To be continued・・・

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