古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

平成29年1~12月 入院ルート

2017-12-30 10:04:39 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

連携室で当院の入院ルート集計を行ってくださったので
ブログにアップいたします。

平成29年入院受け入れに至った方は63名です。

病院からの紹介が多く、
①木村病院      11名
②福岡記念病院      8名
③桜十字病院     5名
④福岡赤十字病院   3名
⑤寺沢病院      2名
浜の町病院
福岡逓信病院
金隈病院
東医療センター(管理人は呼吸器科出身であり
排菌していない結核治療中の患者さんを
受け入れているため)
⑥福岡済生会病院     1名
福岡和仁会病院   
老健センター笹岡(老人保健施設)
武田病院
さくら病院
福岡信和病院
レ・ハビリス(老人保健施設)
輝栄会病院
広瀬病院
マリン病院
長尾病院
原病院
青洲会病院
栄光病院
和白病院
九州中央病院
大阪急性期センター

(精神科病院より紹介)
水戸病院       1名
中村病院
福岡聖惠病院

(その他 自宅から直入)
一時的加療のため(外来患者さんの肺炎など) 
  4名
長期療養目的     
  2名


入院の打診のみで音沙汰なしの方や
一時的にベッドがいっぱいだった時に受け入れできなかった方、
複数の病院を見学され、他院を選ばれた方、
面談や入院調整中急変され、亡くなられた方なども
おられますが 
改めて多岐にわたる地域から来られているなあ
と感じます。

在宅に帰すという圧力をかけるため
病院から長期療養目的の当院への転院は
保険診療上の仕組みで
紹介する側に診療報酬上の
ペナルティがかかることから

色々な意味で
在宅がどうにも難しい患者さんを中心に 
紹介されてきます。病院での
長期療養を希望される
御家族が連携室に当院に紹介を
してくださいと強硬に申し出られ、
紹介されてくるケースも珍しくありません。

また退院を強制されないことから
末期癌の患者さんの御家族が
当院入院を希望される方もおられます。
麻薬管理も行っております。

ご自宅から 直接当院に入院希望のご連絡がある
ケースもありますが
まったく問題ありません。
お困りの方はお気軽にご連絡ください。

以前 厚労省の方が
「皆さんは 自分がやりたい医療ではなく
求められる医療をやって下さい。」と
全国の医療従事者に呼び掛けておられましたが、

当院も 地域の病院として、
求められることを出来る限り叶えて参る所存です。

来年も宜しくお願いします。

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科学的根拠に基づく「産業保健における復職ガイダンス2017」

2017-12-21 15:11:52 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

先般、上記ガイダンスが発表されたとのことで(作成は日本産業衛生学会関東地方会)
一般公開されました。

ガイダンスのURLはこちら。
http://jsohkant.umin.jp/misc/3HP/guidance.pdf#view=FitV

企業におけるメンタルヘルスの休職者に
復職支援が効果があるのかないのか
「たぶんあると思うが、効果ははっきりしない」
という結果のようです。

ゴールをどこにもっていくかでしょうけど
管理人の産業医の経験上、メンタルヘルスの休職者は
(元々精神疾患のない方で、過重労働あるいは
一時的に起こったショッキングな出来事による(外因性)抑うつの方を除き) 

復職支援を行っても
「病前の職場で病前と同じように働く」は難しいんじゃないか・・・
というのが 実感するところです。

海外では短時間で働く とかパートタイムで働く とかの
選択肢があるようですが、その方法でしたらあるいは
可能性があるかもしれません。。。

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クリスマス会

2017-12-21 14:31:04 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

今日は外部ボランティア 

「ベル・カンタービレ」の皆様が 当院に来院され、
フルート・ギター・ハンドベル・懐メロ合唱など
ご披露してくださいました。

around fiftyの管理人には
ところどころ 知らない曲もありましたが
入院患者様で参加した皆様はご存知のようで
楽しい時間を過ごされました。

当院で時折泣いておられる方が
いらっしゃるのですが、クリスマス会の間中
楽しそうに歌っておられ、音楽の偉大さを感じたものでした。
(当該患者様に今後CDを聞いていただくように手配したのは 言うまでもありません)

お忙しい中、またお寒い中 当院にご来院いただき
有難うございました。


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お腹を壊したら(下痢が止まらない時 )

2017-12-17 22:01:49 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

昨今 時節柄かお腹が痛く(痛みに波があり、痛くない時間があるタイプ)、
かつ下痢が止まらない
若い人の受診が増えており、いつも管理人がお話している
内容を記事とします。

1 大抵は細菌(当院受診して、便の細菌培養(便を検査機関に提出し、何かバイ菌がいるか
調べること)を提出した人からは 概ねキャンピロバクターという食中毒菌が検出されることが
多いです)かウイルスが、何らかの手段で口から入って胃腸炎をおこしていることが大半です。
尚、同じものを食べても一人だけ食あたりになるケースはざらにあります。

2 腹痛や下痢が治らない方の大半が、水分か食べ物を摂取しており、治らない人は絶飲食にしないと
治りませんとお話すると「脱水になってはいけないと思って」「栄養をつけないと治らないと
思って」と驚かれます。が、治らない場合
胃腸を安静に保つ必要があり、安静にするイコール何も飲み食いしない
ということが必須です。また、腹痛は腸内にある便があらかた出てしまわないと治りません。

3 「下痢なので乳酸菌を取らねば」とヨーグルトや何故かアイスクリームなどを摂取して
症状悪化を招いているケースも珍しくありませんが、昔から言われている通り
「お腹を冷やしてはいけない」すなわち冷えた乳酸菌食物や飲料を摂取してはいけません。
生理痛もそうですが、腸管の痛みには加温(腹帯やカイロなど)がある程度有効です。

4 下痢止めを飲んでも治らないと言ってこられる方もおられますが、
腸管感染症の場合、原因ウイルスや細菌は体外に出て行ってもらったほうが早く治りますので
下痢止めを飲まないでください。

5 基本的には「時間が薬」であり、飲み食いしなければ
数日経ったら軽快するケースが大半です。

6 全身状態が良ければ、半日強の絶飲食だけで経過良好ですが
吐き気が強かったり、発熱していたり、ぐったりしているケースは
点滴で水分補給を行ったほうが良いです。

7 腹痛が持続的になってきたリ、下痢が二週間以上持続するなら、感染症以外の腸の病気を視野に入れないと
いけないので、再度の受診をお勧めしています。

8 一度、ノロウイルスに感染した方に「自宅便器の消毒をどうしたら
いいのか」と聞かれたことがありますが、「ウイルスは便器の中で自然に増えるわけでなく
生物の体内に入らないと増殖できないので、心配しなくて良いです。」と申し上げたところ
安心されました。便器の中を直接触ることは普通ないですが、当院を含め医療機関は
便座やドアノブ、水栓にウイルスが付着すると 手を介して移ることがあるので
手洗いの徹底や当該部位の次亜塩素酸消毒が必須です。
家庭では手洗いはもちろん必要ですが、
タオルの共用をやめ
ドアノブや水栓に感染者が直接触れないようにしたり、感染者が調理(配膳を含む)を
することを控えたら そうそう家庭内感染は起こりません。

ちなみに脱水に気をつけないといけないのは、赤ちゃんと年配の方であり
それ以外の方は暑い環境にいるとか糖尿病などお持ちでなければ そう簡単に
脱水にはならないことが大半です。

誤解が多いので記事としました。

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#療養病床あるある(患者様御家族様編)参

2017-12-17 08:38:38 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

当院は患者様の入院生活において 患者様の御家族様のご意向は できる範囲で極力叶える方向で 支援する方針ですが・・

なかでもどうしても難しいこと

*患者様の経口摂取が困難で 今までも何回も
誤えん性肺炎を繰り返し、現在 吸引が
頻回に必要で
酸素吸入をしているのにも拘わらず
(意識もはっきりしていない)

御家族様から
「好きなものを通常の食事形態で食べさせてほしい」
「何とかして口から食べさせてほしい」

これは医療機関入院管理中では 本当に
ご勘弁頂きたく思います。

お茶ゼリーが限界です。
これも患者様の意識が明瞭な時というのが
必須条件です。

管理人には どうにも
理解が難しいのですが、

当院にこのような状況で
来られる患者様は 当院に来られる
前に主治医がいて

その主治医から 御家族様に「経口での飲食は難しい」
と再三言われているのにも拘わらず
(肺炎を起こしているのも 何回も御覧に
なっているのにも拘わらず)

御本人の意識が朦朧としている状況で
御本人が「食べたい」と言える能力も
低下しているのに
どうしてそこまでして 経口摂取に
拘られるのでしょうか。

加齢現象には勝てません。
管理人には 虐待行為にしか
見えないです。。


御家族様が危険性をまったく認識していない

という訳ではありません。

管理人がそのリクエストをお伺いして
「この状況での摂食は危険です。
当院では難しく
またお勧めもできませんが、
御本人が退院あるいは外出ないし
外泊され(病院の管理外の環境で)
御家族様の自己責任下でされる分には
構いません。そしてその結果責任も御家族様で
お引き受け戴きたい。この事は(申し出者以外の)
他の関係者の方々にも
同意戴く必要があります。」と申し上げ

「わかりました。そうします。」
と言って実行された御家族様には
未だにお目にかかったことがないからです。

施設に管理責任がある以上
医学的に命に直で関わる可能性がある行為を
病院の責任で行うことは難しいです。
(糖尿病の人に甘いものを食べさせたいと
いうのとはレベルが違います。これはインシュリン
投与や血糖降下薬で何とかなります。)

御家族の方々には
「誰が(この危険な状況で)食べさせたいと
思っているのか」
ということを 今一度振り返って
よくよくお考え頂きたく存じます。


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