古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

インフルエンザの検査について

2016-04-25 11:55:54 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。


先日、管理人は 某休日診療所に休日診療に参りました。
休日診療所に行くと、内科医であっても子供を診ないといけません。
今年から諸般の事情にて、福岡市では小児を診れる休日診療所が減りました。

子供さんは(一応中学生までが小児と仮定すると)大人と何が違うかというと

医者側から
①対象が乳児か幼児か学童かで 考えないといけない病気が変化する。
②汎用されている薬なのに、薬の量が定まっていないものが結構ある(一応体重当たりで考えますが)。

子供側から
③病状を時系列でうまく説明できない。
④いろいろな痛い目や怖い目にあいたくないので、虚偽申告をする。(成人も・・かもしれませんが)
⑤急激に病状が進行する場合がある。(特に乳幼児)
⑥検査に非協力的である。

社会的なこと
⑦園児や学生の場合、本当は一日3回飲ませてほしい薬を、保育者や養護教員などが投薬するために 
2回で(朝 夕)処方しないといけないケースがある。→これはだいぶん改善されてきました。
⑧説明相手は保護者になる。→これはある意味 超高齢の方もそうですけど・・・

などでしょうか。。

で、最近 とみに目立つのが
診察室に入ってきた段階で すでに涙目の子供です。

原因ははっきりしていて、インフルエンザの検査のせいです。
あの検査が発熱のたびに行われるせいで、受診嫌いのお子が増えています。

管理人は家族内感染や施設内感染が極めて疑わしいお子さんの場合
検査を省略して、希望されれば抗インフルエンザ薬を処方することもしばしばあります。

でも検査を希望する親御さんも多いんですよね・・・

難しいです。

病院ホームページ http://komori-hp.cloud-line.com/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

専門家って・・・その2

2016-04-11 13:55:36 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

前回に引き続き、法曹関係の専門家の話題です。
法曹関係の方の話題が続くのは偶然です。

当院には何人か後見人のついた方が入院してこられます。
そのうちの一人の後見人さんのお話です。

その方は弁護士資格をもっておられます。
その方の所属する法律事務所は「当事務所は高齢者の権利擁護に
力を入れています」と当時はホームページでも喧伝し
一時、医療機関にダイレクトメールも送っておられました。当院にも来ました。

その後見人は 家裁から選任された法定後見人ですが
選任時から後見事務に極めて消極的でした。家裁は後見人に
なっても良いと言う人しか後見人に選任しないのですが。。。
その後も必要時以外、病院に顔を見せることもなく
時が過ぎて、患者さんが亡くなられたのですが
そろそろですよと1週間くらい前に、事務所に連絡しておいたのにも拘わらず
亡くなられた時に葬儀をどこであげるかも決めておられせんでした。

仕方がないので、病院で葬儀社を手配して差し上げました。

お金がないと言われるので、健康保険の埋葬料の情報も
教えて差し上げました。

死亡届もお身内の方が居られない方は
通常は 後見人が書いて出すのですが(出せますが)、
なぜか管理人が書かされました(施設責任者だということで)。

まあ、当院の入院患者さんでしたから 
法定後見人のお仕事だとは思いますけど ここまでは致しましょう。


その後、未納の入院費用があるのにも拘わらず
連絡がなく、仕方ないので 患者さんの退院から1か月ほど経った頃にこちらから連絡したところ
「被後見人が亡くなったら 自分の権限はなくなる」
「後見事務は100%終わった」
とわーわー言われ、未納入院費用については
一言もありませんでした。

正確に言うと、後見人の仕事は
相続財産を相続人に引き渡すまでが仕事です。

後見等事務報告書(長崎県の例)

http://www.courts.go.jp/nagasaki/vcms_lf/koken26.pdf
http://www.courts.go.jp/nagasaki/vcms_lf/koken27.pdf

相続人が不在の場合、あるいはおられても相続拒否された場合は 手続きを経て、財産は
国庫行き(つまり国に渡す)になります。

それなのに。お電話した時点で、患者さんの預金は現金化され
なぜかその後見人が保管し続けていました。

しかもその後見人は ご自分で現金を保管したまま
家庭裁判所にさっさと後見終了の報告書を出され
家庭裁判所が後見事務費用を
当該後見人に決定されておられたというのです。


管理人「後見事務は100%終わったけど、
患者さんのお金は先生がもっておられるという解釈でいいですか?」

後見人弁護士さん「・・・・・・・・・・・・」

管理人「別契約でやっているのですか?契約書を別に作ったのですか?」

後見人弁護士さん「・・・・・・・・・・・作ってはいません。」


当院には、他にも弁護士さんや司法書士さんが
後見人につかれている患者さんがいますが
他の後見人の皆さんは とても誠実にやってくださっています。
毎月 支払いついでに面会に来られる方もおられます。
患者さんがお亡くなりになられても、後見事務は終わりなどと言わず
きちんとその月までの入院費をお支払いされ、お葬式や相続人への事務手続きも
きちんとされておられます。 今回のような方は 初めてです。

家庭裁判所も 後見事務の終了の
手続きを進めるなら、本人管理の財産の行方を含め
きちんと確認してほしいものです。
後見制度の根幹を揺るがしかねません。
また、後見人の仕事をこの程度にしか考えていない「専門家」の方、
お願いですから、後見人になってもいいという意思表示をしないでください。
こんな人になってもらっても、誰のためにもならず
はっきり言って 迷惑至極です。

他にも細かいことはいろいろありますが
プライバシーにかかるので、詳しく書けません。
今後もこの行方を追っていく予定です。
後見等事務報告書と後見事務報酬決定通知書の閲覧謄写を家裁に申請し
取りあえず、認められました。


http://komori-hp.cloud-line.com/

追記

その後、やはり後見人が一般的でないやり方を
行っていたことが判明し、相続財産管理人を立てて
故人の財産を適正に処分する方向で話を進めています。

相続財産管理人とは
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_kazi/kazi_06_15/

また、後見人が今回のような適正な処理を行わない
理由の遠因に、後見人が死亡後の財産を建前上は
いじれないという制度上の問題があり、厳密に言えば
葬儀代も払えません。現場ではそれでは
回らないので、葬儀代金や入院入所費用を初めとする
医療介護費用や、その他公共料金など
大部分の後見人は支払っておられるのが
現状です。先般から、後見人の死後事務の
内容が拡大され、死後事務を行うことがおおっぴらに
出来るようになりました。

成年後見制度の利用を促進する法律
http://www.fukushishimbun.co.jp/topics/12426
http://www.cao.go.jp/seinenkouken/index.html


再度追記

相続財産管理人候補の方の指示で
債権者として、相続人の戸籍を集めていた
ところ、驚くことが判明しました。
後見人は我々には
ご自分の後見人の仕事は100%終わったと強弁し、
(しかし、故人財産は何故か後見人が持っていて
故人財産は宙ぶらりん状態です。)
家裁に終了報告書を勝手に提出した上
後見報酬まで支払い済みの当方案件に
まだまだ複数の相続人がおられたのです。。
プライバシーがあり、詳細は書けませんが
後見人は相続人がおられないため、我々が債権を
回収したいなら、相続財産管理人を
立てるしかない、何なら自分がやっても
いいと言っていたのを 当方で信頼できる候補を
立て 指示を受けながらの手続き中でした。


後見人に相続財産管理人候補の方から
連絡してもらい、候補の方が相続財産管理人を
申し立てするために後見人から預かっていた故人
通帳など一旦引き取らせ(さすがに四の五の言わず
引き取る意向は示したとの事)、
改めて仕切り直しになりますが、
後見人は今度は真面目にやるのでしょうか?
そもそも、戸籍を集めれば 
相続人が他におられること
一目瞭然で
我々が指摘しなかったら
(後見人が仮に相続財産管理人を兼任すれば)、
杜撰な後見事務内容は 
いままでの後見人の言動から見るに、
闇に葬られた可能性が高いでしょう。
そもそも弁護士後見人にも関わらず、戸籍すら調べてないとは、、、、
ちなみに、被後見人が亡くなられた当時、
後見人は死後事務は出来なかったので、後見人が
被後見人が亡くなった後に
当院入院費用が払えないと言われるなら、
同じく故人財産から
支払われる予定の後見報酬を 後見人が
相続人の了承なく勝手に故人通帳から引き出し、
既に全額戴いておられる事も明らかに違反行為です。

当院は今後の後見人の動向を引き続き注視、報告して参ります。
ちなみに福岡家裁には、今回の一連の出来事について
当方の名前と家事事件番号、被後見人、後見人の
お名前も含め報告しています。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古くて新しい問題

2016-04-01 21:39:10 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

********************************************

京都府立医大病院 入院中の元院長が強制わいせつ逮捕

毎日放送 3月30日(水)23時26分配信

 京都府立医科大学附属病院で院長だった男が、入院中に女性看護師にわいせつな行為をしたとして、強制わいせつの疑いで逮捕されました。

 強制わいせつの疑いで逮捕されたのは、上京区の京都府立医科大学附属病院の元院長で、今は別のクリニックで院長を務める近藤元治容疑者(79)です。

 警察によりますと、近藤容疑者は今年1月、持病の心臓病で府立医科大学附属病院に入院中、心電図を取り付けようとしていた女性看護師(25)にいきなり抱きつき、キスをした疑いがもたれています。

 看護師の母親が警察に相談したことで事件が発覚、警察の取り調べに対し「ありがとうという気持ちで抱きついてしまった」と容疑を認めているということです。

**********************************************

(主として)男性患者さんによるセクハラ行為は
以前から医療機関勤務の(主として)女性職員の間で
問題視されていたものの、相手が「病人であり」「弱者である」という観点から、
今までよっぽどのことがない限り(恐怖を感じるとか) 医療従事者側が訴え出て
警察沙汰になることになることはありませんでした。

今回の事例を起こした患者さんが 79歳という高齢男性でありながら
逮捕事案となり、かつ全国ニュースにまで発展した背景には
患者さんが現役の医者であり、かつ院長であったことが
大いに貢献していると思います。

今後、医療機関内における「合意のない」不適切事例が
この事件を皮切りにどんどん減っていくことを 女性医療従事者の一人として
切実に望んでいます。

病院ホームページ http://komori-hp.cloud-line.com/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする