こんにちは。古森病院@博多区対馬小路です。
感染症の流れでブログを書いていますので、
今日は俗にいう「子宮頸がんワクチン」についてお話します。
子宮頸がんのワクチンと言うと、癌ワクチンのように
思われる方がおられるのではと思います。
癌ワクチンは、ワクチンを打つことで自分の免疫力で癌細胞そのものを攻撃するようにする
治療ワクチンと言われるもので、既に癌に罹患しておられる方に使います。
www1.nhk.or.jp/asaichi/2012/02/06/01.html
子宮頸がんワクチンはインフルエンザなどと同じく予防ワクチンであり、子宮頸がんに
罹患した人に高率にパピローマウイルスが存在していることから、パピローマウイルスに
対する抗体をワクチンでつけることが出来れば、子宮頸がんに罹患しないのではないかと
いう発想から生まれたものです。
ganjoho.jp/public/cancer/cervix_uteri/
子宮頸がんは妊娠可能な女性の子宮を切除しないといけなくなる羽目に陥るケースが時にあるということが
国にとって最大の問題であり、ワクチンを定期接種化した背景には少子化という背景もあるものと思われます。
若年層の場合、自分が子宮癌になっているなどとはまったく思いませんし、不正出血があっても月経不順と思いますし、
婦人科受診の敷居が高いこともあって、発見が遅れがちです。
性交渉デビューの前にワクチンを打って、なんとか発癌を防ぎたいということですが、
ワクチンだけでは完全阻止は難しく、結局検診と併用となります。
今発売されているのはサーバリックス(2価 ウイルスが2種類)とガーダシル(4価 4種類)です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%91%E3%83%94%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3
今度の定期予防接種の見直しで ヒトパピローマウイルスワクチンも公費負担で打てるようになりました。
以下厚労省ホームページより引用
予防接種法に基づいて、A類疾病(ジフテリア、百日せき、急性灰白髄炎(ポリオ)、麻しん・風しん、日本脳炎、破傷風、結核、Hib感染症、小児の肺炎球菌感染症、ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん))、B類疾病(インフルエンザ)のワクチンの定期接種を行っています。
これらの予防接種は、各市町村が実施主体となっています。
(※お住まいの市町村での実施方法など、詳細については、市町村の予防接種担当課にお問い合わせください。)
なお、平成25年4月より予防接種法の一部が改正され、
Hib感染症、小児の肺炎球菌感染症、ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種への追加
予防接種施策の適正な実施のための副反応報告の法定化(医療機関からの報告の義務化)
などが行われましたので、お知らせ致します。
引用終わり
最近ヒトパピローマウイルスの予防接種で失神者が続出したため、パピローマウイルス予防接種の
妥当性について、いろいろ言われています。
www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002x5rx-att/2r9852000002x65r.pdf
ちなみに私はもう40代なのですが、性交渉済みの方から、
「自分は打っても効果がないのか」とよく聞かれます。
打ってもよいと思いますが、婦人科検診には行ってください。と申し上げております。
蛇足ですが、子宮頸がんはいまだに「不特定多数の性交渉歴を持った人がかかる病気」と婦人科医にすら言われることがありますが
感染するかどうかは性交渉をもった相手が病原体を持っているか否かにかかっていますので、性交渉を持った人数は関係ありません。
これは性交渉関連感染症すべてにいえることでもあります。
参考までに
カレシの元カノの元カレを知っていますか?(公共広告機構 AC AIDS)
www.youtube.com/watch?v=o1sjR1TtmA8
追記
現在 ヒトパピローマウイルスワクチンは、副作用報告が多すぎるとのことで
積極的接種勧奨の対象から外されています。過去、日本脳炎ワクチンで同様の措置が取られました。
(平成25年10月10日)
http://www.city.hachioji.tokyo.jp/hoken_iryo/1077/039350.html
感染症の流れでブログを書いていますので、
今日は俗にいう「子宮頸がんワクチン」についてお話します。
子宮頸がんのワクチンと言うと、癌ワクチンのように
思われる方がおられるのではと思います。
癌ワクチンは、ワクチンを打つことで自分の免疫力で癌細胞そのものを攻撃するようにする
治療ワクチンと言われるもので、既に癌に罹患しておられる方に使います。
www1.nhk.or.jp/asaichi/2012/02/06/01.html
子宮頸がんワクチンはインフルエンザなどと同じく予防ワクチンであり、子宮頸がんに
罹患した人に高率にパピローマウイルスが存在していることから、パピローマウイルスに
対する抗体をワクチンでつけることが出来れば、子宮頸がんに罹患しないのではないかと
いう発想から生まれたものです。
ganjoho.jp/public/cancer/cervix_uteri/
子宮頸がんは妊娠可能な女性の子宮を切除しないといけなくなる羽目に陥るケースが時にあるということが
国にとって最大の問題であり、ワクチンを定期接種化した背景には少子化という背景もあるものと思われます。
若年層の場合、自分が子宮癌になっているなどとはまったく思いませんし、不正出血があっても月経不順と思いますし、
婦人科受診の敷居が高いこともあって、発見が遅れがちです。
性交渉デビューの前にワクチンを打って、なんとか発癌を防ぎたいということですが、
ワクチンだけでは完全阻止は難しく、結局検診と併用となります。
今発売されているのはサーバリックス(2価 ウイルスが2種類)とガーダシル(4価 4種類)です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%91%E3%83%94%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3
今度の定期予防接種の見直しで ヒトパピローマウイルスワクチンも公費負担で打てるようになりました。
以下厚労省ホームページより引用
予防接種法に基づいて、A類疾病(ジフテリア、百日せき、急性灰白髄炎(ポリオ)、麻しん・風しん、日本脳炎、破傷風、結核、Hib感染症、小児の肺炎球菌感染症、ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん))、B類疾病(インフルエンザ)のワクチンの定期接種を行っています。
これらの予防接種は、各市町村が実施主体となっています。
(※お住まいの市町村での実施方法など、詳細については、市町村の予防接種担当課にお問い合わせください。)
なお、平成25年4月より予防接種法の一部が改正され、
Hib感染症、小児の肺炎球菌感染症、ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種への追加
予防接種施策の適正な実施のための副反応報告の法定化(医療機関からの報告の義務化)
などが行われましたので、お知らせ致します。
引用終わり
最近ヒトパピローマウイルスの予防接種で失神者が続出したため、パピローマウイルス予防接種の
妥当性について、いろいろ言われています。
www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002x5rx-att/2r9852000002x65r.pdf
ちなみに私はもう40代なのですが、性交渉済みの方から、
「自分は打っても効果がないのか」とよく聞かれます。
打ってもよいと思いますが、婦人科検診には行ってください。と申し上げております。
蛇足ですが、子宮頸がんはいまだに「不特定多数の性交渉歴を持った人がかかる病気」と婦人科医にすら言われることがありますが
感染するかどうかは性交渉をもった相手が病原体を持っているか否かにかかっていますので、性交渉を持った人数は関係ありません。
これは性交渉関連感染症すべてにいえることでもあります。
参考までに
カレシの元カノの元カレを知っていますか?(公共広告機構 AC AIDS)
www.youtube.com/watch?v=o1sjR1TtmA8
追記
現在 ヒトパピローマウイルスワクチンは、副作用報告が多すぎるとのことで
積極的接種勧奨の対象から外されています。過去、日本脳炎ワクチンで同様の措置が取られました。
(平成25年10月10日)
http://www.city.hachioji.tokyo.jp/hoken_iryo/1077/039350.html