古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

某製薬会社のCMパロディー

2014-01-30 13:20:52 | 日記
こんにちは。
古森病院@福岡市博多区です。

一頃 医者の間で話題沸騰だった(非難ごーごーだった)インフルエンザ点滴治療薬の
某製薬会社のCMのパロディーがyou tube上にアップされていましたので
紹介します。

http://www.youtube.com/watch?v=sZCYvdKMzmg

インフルエンザは基礎疾患のない全身状態の良好な方(小学生以上から中年期までは大部分の方がここに当てはまります)は
自分で治すという選択肢があるということが趣旨です。


最近さして必要性の高くない薬について、お医者さんに相談してね という製薬会社のCMが多く、辟易しています。
もっとも必要性が低く、医者が処方しないので CMにしているという見方もあるかもしれません。
どうせなら本当に薬が必要な(生活を改善する気のない)生活習慣病の人に向けて CMをやってほしいものです。


話は変わりますが、
昨日行政から、玄海原発に万一のことがあった時に
近辺にある療養病床入院中の患者さんを何人受け入れられるかというアンケート調査がきました。
(福島原発の時には全国的に有名になりました双葉病院のことがありましたので(病院スタッフで
できるだけのことをされていた)それを意識しているものと思われます。)

その時点での入院患者さんの数やその時にどれくらいの職員が出勤できるのかにも
左右されるでしょうが、できるだけ受け入れられたらと思っています。

古森病院ホームページ http://komori-hp.cloud-line.com/

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水痘ワクチン、成人肺炎球菌ワクチンの定期接種化

2014-01-27 13:59:22 | 日記
こんにちは。
古森病院@福岡市博多区です。

先日、小児定期接種(無料)のメニューに水痘ワクチンが入ること、65歳以上の方への肺炎球菌ワクチンが
インフルエンザと同様に成人助成ワクチンの対象になることが決定したとのことです。
時期は平成26年10月を目指すとのことです。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000034856.html

B型肝炎ワクチンとおたふく風邪(流行性耳下腺炎)ワクチン、ロタウイルスワクチン(経口摂取)の定期接種化は
調整中のようです。

福岡市はすみやすい都市とされていますが、実は肺炎球菌ワクチンは助成対象となっていません。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000fgan-att/2r9852000000fgh8.pdf#search='%E8%82%BA%E7%82%8E%E7%90%83%E8%8F%8C%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3%E5%8A%A9%E6%88%90+%E7%A6%8F%E5%B2%A1%E7%9C%8C'

肺炎球菌は成人の市中肺炎(対比語は院内肺炎)の中の原因菌の第一位の菌です。

http://www.town.oshima.tokyo.jp/section/kenkou/yobo/koreihaien_sesshu.pdf#search='%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85%E8%82%BA%E7%82%8E%E7%90%83%E8%8F%8C'

乳幼児の肺炎球菌ワクチンは成人の肺炎球菌ワクチンより先に定期接種化されました。
乳幼児肺炎球菌ワクチンは当初は7価(7種類の肺炎球菌)でしたが、現在は増えて13価(13種類の肺炎球菌)ワクチンとなっています。
ちなみに成人は23価ワクチン(23種類の肺炎球菌)で、乳幼児のそれとは別物です。
乳幼児の肺炎球菌ワクチンは髄膜炎や中耳炎、菌血症の予防を主としていますが
高齢者の肺炎球菌ワクチンは肺炎の予防を目的としています。
打ち方も乳幼児は4回打ちですが、成人は5年ごとの接種となります。

定期接種化されることでよいことは、費用が公費助成となるので患者さんの金銭負担が少ないこと、
そして副作用が起こった時の保障額が、任意接種のときよりも増えること の2点につきます。

当院も肺炎球菌ワクチン、水痘ワクチンは以前から行っております。
お電話ください。

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風邪と抗生剤

2014-01-22 15:17:49 | 日記
明けましておめでとうございます。

古森病院@福岡市博多区です。

さて福岡市は先週くらいからインフルエンザが外来で見受けられるようになりました。
以下は福岡市内の学級あるいは学年閉鎖の資料です。
http://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/hokenyobo/life/kansenjyoho/kansen_houdou/flu_kyugyou/flu_kyugyou201312012_1_2_2_3_2_2_2.html

東区に多く見られるようです。
インフルエンザの定点報告(医療機関からインフルエンザの確定あるいは疑い診断となった患者さんの数を一週間まとめて
市に報告し、市が取りまとめて発表するもの)は学校の学級または学年閉鎖報告情報より遅れる傾向がありますので
こちらのほうが早い情報となります。

ところで この寒い時期になると決まって患者さんから受けるリクエストがあります。
それは・・・

「抗生剤(抗生物質)って頂けないんですか?」

いわゆる風邪といわれる疾患はほとんどがウイルス性のものと言われています。
抗ウイルス剤が開発されているウイルス性疾患は限られており、インフルエンザウイルス、肝炎ウイルス、HIVウイルス、ヘルペスウイルスに
対するものが代表的ですが、これらのウイルスはほっておくと命に関わることもあって開発されているのであり、通常のウイルスに対しては
そこまで害がないので、薬も研究されていません。抗生剤は細菌を中心に増殖を抑える薬物であり、ウイルスには効果はないとされています。
また抗生剤は乱用すると、いざというときに効果が無くなります。細菌も生き物ですから、生存して子孫を残さないといけないので
耐性菌という抗生物質が効かない菌へと変化していくためです。これはウイルスにも同じことがいえ、処方頻度の高いインフルエンザなどでは
タミフル耐性のウイルスがちらほら報告されています。


従ってウイルス性の風邪と思われる患者さんには、説明して抗生剤は基本的に出さないようにしています。
諸般の事情で希望が強いときには、その方が以前使用した既往のある抗生剤を出して、いろいろな種類の抗生剤を同一の人が飲まないように
しています。抗生剤の処方希望の強い方に 私自身が適応がないから抗生剤を何が何でも出さない としても その患者さんは当院受診後に、
ほかの医療機関で抗生剤をもらう可能性が高いからというのも理由の一つです。

私自身のことを言えば、医者になってから抗生剤は飲んだことがないです。
風邪薬さえもあまり飲みません。
理由は簡単で、「薬がキライだから」。
注射も痛いので嫌いです。(子供のような理由ですが・・)
タミフルは仕事柄、予防内服することがあります。これも本当はしたくないのですが、患者さんに移しては一大事ですので
止むをえません・・・

ということで、皆様、抗生剤は気軽に飲まないようにしましょうね。
院内感染対策をしよう!と叫ばれて久しいですが、抗生剤の使用頻度の少ない病院は、
ばい菌検査をするとばい菌に効く薬がたくさんあって、感染対策の優れた優秀な病院とされているような時代です。

以上、古森病院でした。
ホームページ  http://komori-hp.cloud-line.com/


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